子供たちが目を輝かせたドローン体験会――未来のパイロットを育む第一歩
地域貢献がビジネスの羅針盤となる
地域社会の一員として、災害時の迅速かつ確実な対応は重要な課題です。ドローン技術の導入は、平時の点検効率化や空撮による販促支援に留まらず、「もしも」の時に機能する実践的な地域連携の強化という、最大のベネフィットを皆様にもたらします。コストや運用ルールへの不安を超え、その技術が人命救助に直結するという「活用イメージ」を持つことこそ、導入成功の鍵となります。非常時の貢献こそ、ドローンの真価を発揮する瞬間だと私は考えます。
実践知が現場の課題を解決する:打ち合わせで生まれた「熊スプレー運搬」
2025年11月19日、下北消防本部との遭難者捜索合同訓練は、ドローンを活用した連携の重要性を痛感する場となりました。
捜索活動においては、ドローンに搭載した赤外線カメラで担当エリアを捜索し、その映像と位置情報をマップで確認しながら本部とリアルタイムで連携を取りました。これは、広域捜索の効率を飛躍的に高める手段です。
また、近年の熊の被害報告増加を踏まえ、要救助者の安全確保が喫緊の課題となった際、事前に打ち合わせの場で当社が提案し訓練で試みることになったのが「遭難者発見の際は救助隊が到着するまで身を守るためにドローンで熊スプレーを届ける試み」です。ドローンが単なる情報収集だけでなく、救護物資の運搬という極めて実務的な価値を持つことを証明しました。
協定を「実行」に変える運用設計と定期訓練
災害支援協定は、残念ながら「約束」でしかありません。重要なのは、その約束を「実行」に移すための運用設計と定期訓練です。
今回の訓練で確認した赤外線捜索や物資運搬の連携も、連絡調整や機材・人員の配置、飛行エリアの明確化といった運用設計を事前に詰めていたからこそ機能したのです。
私たちは、ドローン事業を通じて培った高度な運用技術を活かし、「協定を活かすための定期的な訓練計画とオペレーションの構築」を提案いたします。連携においてボトルネックとなる要素を事前にシミュレーションし、ドローンによる広報(スピーカー搭載)や物資運搬といった多様な実践シナリオを訓練に組み込むことで、協定を実効性のあるものに変えることができます。この定期訓練こそが、ドローン導入の利点を活かし地域貢献という最も価値の高い形で最大の効果を生むのです。
最後に:次の一歩を踏み出すために
ドローンは、災害時の地域連携を「約束」から「実践」へと高めるためのキーテクノロジーです。この技術を真に活かすには、定期的な訓練を通じて、連絡調整や役割分担といった連携体制を練り上げることが不可欠です。平時の点検・講習業務を通じた技術力の向上が、非常時の確実な支援に繋がるよう、これからも邁進してまいります。



