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1949年創業の実績を生かし、安全性に配慮した使いやすい黒板で、より良い学習環境へ

黒板の製造、施工、リフォームのプロ

工藤大吉

工藤大吉 くどうだいきち
工藤大吉 くどうだいきち

#chapter1

自社工場を持ち、黒板や白板の製作から施工、リフォームに一貫して対応。近年のIT学習環境にも対応

 「黒板は、数式の解き方を解説したり、教科書の要点をまとめたり、教育現場では欠かせない学習ツールです。プロの技で適切に施工やメンテナンスをしていると使いやすく、授業が一層はかどりますよ」。そう話すのは、黒板や白板などの製造、設置、リフォームを行う「勉強堂黒板製作所」の工藤大吉さんです。

 1949年に創業し、請け負ったのは青森県内の小中学校、大学など500校以上、東北全体では800校以上に。現在は、2代目である父・勉さんとともに会社を切り盛りしています。
 「当方は自社工場を持ち、メーカーなどから現地に製品を運ぶ輸送コストがかからないという利点があります。品質やサービスの向上にも注力し、黒板のJIS(日本工業規格)認証と、 全国黒板工業連盟の黒板・白板認定を取得し、厳しい基準に沿って製造しています。不具合があれば迅速に対処し、再発を防ぐための原因究明に努めています」

 近年、全国各地で黒板が落下する事故が起きていることから、安全性にも配慮していると言います。
 「以前は、コンクリートの壁面に埋め込むことが多かったのですが、昨今は、構造体である軽量鉄骨に間仕切りとして石こうボードを採用することが増え、壁が黒板の重さに耐えられないのではないかと考えられています」
 工藤さんのもとでは青森県産業技術センター八戸工業研究所や八戸工業大学と協力し、下地を補強する「縦パネル装置」を考案。三陸はるか沖地震(M7.5)で観測された地震波による耐震試験も実施し、特許を出願しています。
 「学校という場所は安全第一。子どもたちが安心して過ごせる環境づくりに貢献したいですね」

#chapter2

既存の黒板の上に新たに張り替えるリフォームで、低価格かつ短時間で新品同様に

 経年により黒板の塗装が薄くなると、ベースの鉄板が露出。反射して子どもたちが読みづらくなったりチョークが滑って書きづらくなることがあるため、工藤さんは保守・管理にも力を入れています。
 「使用頻度にもよりますが、進学校の場合は7、8年で傷んでくることも。リフォームすれば、買い替えるよりも低価格かつ短時間で美しくよみがえります」

 古い板面に接着剤を塗布し、上から新しいボードを張り付け、ふちを回し張りすれば完成。1枚あたり約40分で済み、3年間の保証期間もあります。
 「授業に支障がないよう土日に伺うこともできますし、少ない枚数でしたら放課後に作業して翌日使うことも可能です。お手入れをした後は新品同様に書きやすく、チョークの白色が映えます。表面が光りにくくなり、子どもたちが教室後方の席からも板書が見やすくなります」

 工藤さんは教室の清潔な状態を保つため、サイクロン式の黒板消しの導入も提案しています。
 「従来のクリーナーはフィルターが目詰まりしやすく、吸う力が落ちてしまう上、周囲にチョークの粉が舞いやすいのが難点。サイクロン式は吸引力が高いことに加え、フィルターと粉受けが別で掃除がしやすいのが特徴。黒板に直接取り付けるため、汚れが気になったらその場ですぐクリーニングできます」

 他に、動画などを鑑賞する映写スクリーン、垂れ幕やモニュメントをつり下げる電動式昇降バトン、教室の入り口に掲示する室名札などの施工も手掛け、幅広いサービスで学校生活を応援しています。

工藤大吉 くどうだいきち

#chapter3

どんなに難しい状況でも妥協せずベストを尽くし、納得のいく仕上がりを目指す

 これまで数々の現場に赴いてきた工藤さん。直近では、ある新設校のホールの壁に横幅約7メートル、高さ約3メートルの巨大なホワイトボードを施しました。
 「全校集会で利用するほか、生徒さんたちが自由に書いて遊ぶことを想定したものだと思います。年々、多様化するニーズに柔軟に対応できるのも私どもの強みです」

 幼い頃からものづくりが好きだったと語り、県外の短大に進学し建築を学びます。卒業後は、家業を手伝うためにUターン。モットーは、どんなに難しい案件でも妥協しないことだとか。
 「築年数を経た学校ですと、どうしても黒板のおさまりや建て付けが悪いケースが出てきますが、快適に使ってもらえるよう、納得がいくまで丁寧に仕上げます。社員にも日頃から『もうちょっと頑張ってみよう』と伝え、ベストを尽くすよう指導しています」

 仕事のやりがいは、顧客から喜ばれることに尽きるそうです。「黒板をリフォームした学校の先生から、『すごくきれいになりました』『思い切ってお願いして良かったです』と言っていただくと、本当にうれしくなりますね」と笑顔を見せます。

 「当社は70年以上の歴史を持ちますが、知名度はそれほど高くありません。今後、さらに多くの方に広く知っていただき、『黒板のことは勉強堂に』と任せてもらえる存在になりたいですね。黒板は学校で毎日使うものですので、もし使いにくさを感じているようでしたらお気軽にご相談ください。私たちプロがお応えします」

(取材年月:2023年2月)

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工藤大吉

黒板の製造、施工、リフォームのプロ

工藤大吉プロ

職人

株式会社勉強堂黒板製作所

青森県内の学校500校以上、東北全体で800校以上に対応。妥協しない姿勢で納得いくまで仕上げます。古い黒板を低価格、短時間で美しく蘇らせたり、ITに対応した面材に変えるリフォームにも力を入れています。

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