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R7 公立高校入試所感(国語編)

一関港

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令和5年度入試から
特色選抜・一般選抜に同一検査問題が使用されるようになりました。
新入試制度は今年で3年目になります。

入試の「一般的な傾向や分析」は
多くの学習塾や書籍、動画などでも紹介されていますので
そういったものはそちらに譲ります。

ここでは
一般的な分析とは異なる「全く別の角度」
且つ
「各教科につきポイント2点」に絞って、
入試問題の特徴をご紹介したいと思います。

今回は第1回として「国語」についてお話しします。

【国語】

秋田県の公立高校入試は
全国的にみても難易度や出題バランスなど、
あらゆる角度からみて良質な問題が出題され続けています。
今回は、以下の点に着目してみました。

(1)「正答への誘導方法に変化あり」

文章題内にみられる、会話の内容補充や説明の補充問題。
秋田県の高校入試は細かな表現にまで心を配り、抜き書
き問題でも字数合わせレベルの安易な解き方が通用しな
いように作成されてきました。

今年の入試問題を見てみると、
いつもより抜き書き問題が解きやすくなっています。
「ある部分」に着目すると、
私の言わんとすることは、よく理解できると思います。

たとえば実力テストなどの問題は、抜き書き問題になる
と、答えの候補をしぼり込んでも幾つか残ってしまい、
生徒がどれを選ぶべきか悩んでしまうような難しさがあ
ります。

しかし、今年の秋田県入試の問題はそういったタイプと
は異なります。
その一つが「換言の多用」です。

答えの候補となる語句を当てはめても指定字数に満たな
い、または字数を超過することになるのです。すると、
そこで「あきらめるか」それとも「ほかの当てはまる内
容を探すか」ということになります。

実は、問題を解くために必要な「準備」というものがあ
るのですが、これをしっかり行えば、このような問題は
あまり苦労することなく解けます。こういった解答技術
は付け焼刃的な対応で身につくものではありません。

普段から、読み解きの習慣があるかどうか、そしてそれ
をアウトプットし評価してもらえる環境があるかどうか、
ということに尽きると思います。


ゆるぎない解答技術を身につけ
入試でも安定した点数を獲得するための術は
自力で身につけにくいものと考えてください。
アウトプットしたものを評価してもらうこと
が不可欠で、それを避けては通れないのです。

最近多く見受けられるのですが「独善的な解答習慣」は、
成績伸長の阻害要因になりかねません。気を付けたい
ところです。

(2) 「メリハリの利いた難易度調整」

実際に解いてみた感想の一つに、「難易度にメリハリが
ある」という点があります。文章題の大問に、1~2問
「やや難」か「難」と評価すべきものが各々入っていま
す。それ以外は、比較的易しいものばかりが並んでおり、
標準的な難易度となるものが意外に少なかったように感
じました。今回の受験生がどういった解答をしたのか、
どれだけの正答率(得点率)であったか、現段階ではわ
かりませんが標準偏差を小さくする傾向は、秋田県の国
語科の大きな特徴としてブレずに継続されています。

記述問題の難しさには、いくつか特徴的なものがあります。

a 本文中の表現を、自分の言葉で述べる必要がある問題
b 指定字数に合わせるため、対象部分を圧縮または削ぎ落しで答える問題
c 複数箇所にまたがる内容を一つにまとめる問題
d a,b,cなどが複数融合された問題 


こういったものに対して、自力で正答を導けるかどうかが
ポイントです。

たしかに、こういった問題をスルーしても、65点くらいは
とれるでしょう。しかし、それでは志望校に合格できない
と思うのであれば、早めに対策を講じる必要があります。

わが塾では、小学生の段階から文章読解に力を入れていま
す。読解力や表現力には個人差こそありますが、それぞれ
が到達可能なレベルまで、何とか磨き上げたいと考えて、
日々指導しています。
こういった早期からのトレーニングこそが、国語の高得点
を実現するカギになると思います。



中3の冬前から通って、何とか間に合わせるという塾の使
い方もありますが、国語は多くの場合、これでは太刀打ち
できません。同じことは大学入試でも言えます。

国語を対策するなら、小6や中1から無理なく始めて
じっくり伸ばすことが肝要です。

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一関港
専門家

一関港(塾講師)

秋田受験ゼミナール

得意・不得意の把握は勿論、性格や思考傾向を理解した上で生徒一人ひとりと本気で向き合っています。指導方法や指導形態の「最適解」を探り、少人数授業と1:1指導を組み合わせて指導しています。

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