もしも!お口のケガ百科①「歯が折れた・抜けた!その時どうする?」
こんにちわ。名古屋市港区のオリーブ歯科こども歯科クリニックです。
保護者の方から、
「うちの子、何度も同じことを言うんです」
「近所迷惑なくらい大きな声を出します」
「そして、思い通りにならないと暴れる」
といったご相談を受けることがあります。
その様子から、発達障害ではないかと不安に感じる保護者の方も少なくありません。
ですが、その前に一度、振り返ってみてください。
家事や仕事、テレビやスマートフォンに集中しているとき、
お子さんに呼ばれても返事をしないまま過ぎてしまっている場面はないでしょうか。
聞こえていなかったのか、後回しにしたのかは大人側の事情です。
お子さんにはその区別ができません。
ただ「呼んだのに反応がなかった」という体験として記憶されます。
呼びかけに対して保護者の反応がないと、お子さんは反応するまで行動を変えます。
まず、何度も何度も繰り返し呼びかけます。
それでも返事がなければ、だんだん呼ぶ声が大きくなります。
そして、最終的にはものを投げたり、叩いたりして気を引こうとするかもしれません。
保護者から返事や反応があるまで続けるようになります。
この経験が積み重なると、「こうすれば伝わる」という学習が成立します。
これは保護者を困らせようとしているのではなく、
お子さんなりに呼びかけに反応しない環境に適応した結果です。
ところが、親の手が空いているときに同じ行動をすると、
「うるさい」「さっき聞いた」「何回も言わなくていい」
と叱られることになります。
お子さんから見ると、同じ行動なのに反応が正反対に変わるため、
その基準が理解できません。
するとお子さんの反応は二つの方向に分かれていきます。
常に強く要求し続けるようになるか、
どうせ伝わらないと諦めて伝えなくなるか、です。
この状態は親子双方にとって大きな負担になります。
親はしつこさに疲れ、子どもは伝わらない不安を抱えます。
そして、行動だけを見ると問題行動のように見えますが、
原因は行動そのものではなく、コミュニケーションの不一致にあります。
ただ、すべてのお子さんの要求に応じる必要はありません。
重要なのは返事です。
「今は手が離せない」「あとで聞く」「ちょっと待っていて」と短く伝えるだけで、
お子さんは無視されたと感じにくくなります。
反応があることで、繰り返す必要がなくなり、
声量や回数は自然と落ち着いていきます。
お子さんは、自分の働きかけに対して保護者や周囲が安定して応答してくれることで安心感を得ます。
そして、この安心感が、感情のコントロールや欲求を我慢する力の成長の土台になります。
逆に、反応が一定しない環境では不安が残り、強い要求や回避行動として表れやすくなります。
お子さんの問題と思える行動を特性や発達不全と判断する前に、
日常のやり取りを見直すことが重要です。
返事をするという小さな行動の積み重ねが、
子どもの情動の安定と成長につながります。
私たち、オリーブ歯科こども歯科クリニックは口だけを診るのではなく、お子さんの成長そのものを見守る医院でありたいと考えています。
育児のご相談もお受けしますので、ぜひ気軽にご相談ください。



