“沈黙の病”歯周病が、命を脅かす?〜全身疾患との関係と、正しい治療のすすめ
こんにちわ。
名古屋市港区にあります、オリーブ歯科こども歯科クリニックです。
「最近、食べこぼしが増えた」「飲み込みにくいことがある」「滑舌が悪くなった気がする」
そんな小さな変化を感じている方は、もしかすると“オーラルフレイル”が始まっているかもしれません。
オーラルフレイルとは、加齢とともに起こる「お口の機能の衰え」を意味します。たとえば、噛む力や舌の動き、飲み込む力などが少しずつ低下していく状態です。
この段階では、まだ明らかな病気や障害ではないため見過ごされがちですが、放置してしまうと身体全体の衰え(フレイル)や、要介護状態、寝たきりにつながる恐れがあるのです。
人間の体は、お口から食べ物を取り込み、栄養を摂ることで健康を維持しています。お口の機能が衰えると、やわらかいものばかり食べるようになり、栄養バランスが偏ります。
また、うまく噛めない・飲み込めないといった状態が続くことで、食べる楽しみも失われ、外出や人との会話を避けるようになり、社会的な孤立にもつながってしまいます。
さらに最近の研究では、オーラルフレイルが次のような全身の健康リスクとも関係していることが明らかになっています。
たとえば、噛む力の低下は、咀嚼による下顎の刺激が脳の前頭葉を活性化させることが少なくなり、認知機能の低下と関連すると報告されています。
また、噛めないことで体幹のバランス保持が不安定となり、転倒リスクが1.5倍以上に上がるというデータもあります。
さらに、お口の筋力が低下すると、睡眠中に舌根が気道をふさぎやすくなり、「睡眠時無呼吸症候群」を引き起こす原因にもなります。
これは高血圧や心疾患とも関連が深く、命に関わる病気につながる可能性もあります。
このように、オーラルフレイルは“お口の中だけの問題”ではなく、全身の健康に大きな影響を与える重要なサインなのです。
オリーブ歯科こども歯科クリニックでは、定期検診にお越しの方中心にオーラルフレイルの予防・改善に取り組んでいます。
専用の測定器でお口の力や舌の動きをチェックし、それぞれの状態に合わせたトレーニングやリハビリをご提案しています。
「まだ大丈夫」と思っていても、お口の機能は少しずつ確実に衰えていきます。
だからこそ、「気づいたときが始めどき」です。
ご高齢の方はもちろん、40代・50代の方でも、オーラルフレイルの予防は始められます。
定期検診にお越しの方でなくとも、オーラルフレイルの検査のみご希望の方もいらっしゃいます。
大切なのは、今のうちから“自分のお口の健康”に目を向けること。歯がそろっていても、噛む力が落ちていれば要注意。見た目だけでなく、機能の維持こそが将来の健康を左右します。
私たちは、「お口の健康を守ることは、全身の健康を守ること」だと考えています。
人生100年時代、元気に食べて笑って過ごすために。少しでも気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
オリーブ歯科こども歯科クリニックは、「すべては患者様のよりよい人生のために」を理念に、地域の皆さまの健康寿命の延伸を全力でサポートいたします。



