家族の時間が、子どもの未来を育てる

荒川大輔

荒川大輔

テーマ:院長の独り言

こんにちわ、名古屋市港区にありますオリーブ歯科こども歯科クリニックです。

春の陽気に包まれるゴールデンウィーク。
いつもより少しゆとりのある時間が流れるこの季節は、家族で過ごす時間を見直す絶好のチャンスでもあります。そしてこの“家族との関わり”こそが、実はお子さんの「心と体の発達」、さらには「学習能力」や「認知力」にまで深く関係していることをご存じでしょうか?


まず、近年の研究では「家族との会話や食事の時間が多い子どもほど、言語発達や非認知能力(集中力、社会性、自制心など)に優れている」という傾向が報告されています。家庭内での対話やスキンシップが、脳の発達を促し、将来的なIQや学力にも良い影響を与えるというのです。

特に“食卓”は、発達支援の宝庫。食べる、話す、笑う、呼吸するといったすべての動きは、「口のまわりの筋肉」や「舌の動き」など、口腔機能の発達と密接に結びついています。
そして、こうした口腔機能の発達がスムーズでないと、滑舌が悪くなったり、集中力が落ちたり、さらには睡眠の質まで影響を受けることもあるのです。

例えば、食べているときにクチャクチャ音がする、話すときに舌足らずな感じがする、寝ているときに口が開いている――こういった小さな兆候は、口腔機能発達不全のサインかもしれません。
それに気づけるのは、日常をともにする「家族の目」しかありません。特に普段よりゆっくり向き合えるこのゴールデンウィークは、そうした変化を見逃さないための貴重な機会なのです。

そしてもう一つ大切なのが、“口呼吸”のリスク。
鼻で呼吸するべきところを口で呼吸している状態が続くと、脳への酸素供給が不安定になり、集中力や記憶力が低下するとも言われています。これは、大人でも子どもでも共通のリスクです。
さらに近年では、小児の睡眠障害やいびきが増加傾向にあり、その原因の一つとして、口腔機能の発達不全や舌の位置異常が指摘されています。

ここで重要なのは、「歯科だからできること」があるということです。
実は、歯並びだけでなく、呼吸や姿勢、睡眠、さらには学習効率にまで影響する口腔機能を整える治療は、歯科医療の領域で十分に対応可能です。当院でも、マイオブレース治療をはじめとする口腔機能育成プログラムを通じて、単なる見た目の改善ではなく、「子どもたちの未来を育てる治療」に取り組んでいます。

私たちは、「歯科医療は、患者さまの人生を幸せにするための手段であるべきだ」との理念のもと、お口の健康だけでなく、ご家族の毎日と未来を支える医療を大切にしています。

もしこのゴールデンウィーク中、お子さんの様子で気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
今この時期だからこそ見えてくることが、きっとあるはずです。
家族の時間が、お子さんの発達にとっての“かけがえのない栄養”になりますように。

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荒川大輔
専門家

荒川大輔(歯科医師)

オリーブ歯科こども歯科クリニック

保険診療から先進的な自由診療まで幅広く対応、家族全員で通える地域のかかりつけ歯科医院です。全身の健康に悪影響を及ぼすお子さんの口腔機能発達不全症の治療に県内外から多くの患者様が通院しております。

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