金属アレルギーの患者さんにこそ、正しい選択肢を。

こんにちわ、名古屋市港区にあります、オリーブ歯科こども歯科クリニックです。


突然ですが、私たちは「歯科医療は、患者さまの人生を幸せにするための手段であるべきだ」と考えています。

そのためには、患者さま一人ひとりの背景や悩みに真摯に向き合い、納得と信頼に基づいた医療を提供することが不可欠です。

最近、金属アレルギーを持つ患者さまに対し、「保険診療では対応できません」「自費診療しかありません」「自費診療で治さないと大変なことになります」といった一方的な説明で、高額な治療費を請求されたという相談を患者様からお受けします。
このような説明は、歯科医療者の姿勢として非常に残念であり、強い懸念を抱かざるを得ません。

確かに、保険で使用できる補綴物の中には、アレルゲンとなる金属が含まれていることがあります。しかし一方で、症例によってはレジンやチタン、ジルコニアなど、アレルゲンとなる金属を使用しない素材によって、保険の範囲内で対応可能な場合もありますし、医師から金属アレルギーの診断があれば、保険内で特別に選択できる治療もあります。
つまり、治療の選択肢は決して一つではないのです。

その選択肢を示すことなく、あたかも高額な自由診療しか道がないような伝え方をすることは、患者さまの信頼を大きく損ねてしまいます。
特に、総合病院や地域の医療機関からご紹介いただく患者さまをお迎えする立場にある歯科医院は、医療連携の中での倫理と責任を深く自覚すべきだと私たちは考えます。

大切なのは、「この治療で患者さまの人生がより良くなるかどうか」を真剣に考え抜くこと。
選択肢を丁寧にご説明し、患者さまご自身が納得した上で治療を選べるように導くこと。
それが、私たちが信じる真のプロフェッショナリズムであり、医院理念の実現そのものです。

これからも私たちは、すべての患者さまにとって「幸せにつながる歯科医療」とは何かを問い続け、誠実な対話と信頼の医療を提供してまいります。