お子さんの風邪や鼻水、受診の入り口はどこが正解?

荒川大輔

荒川大輔

テーマ:小児歯科・お子さんの健康全般について

こんにちは。
名古屋市港区にあります、オリーブ歯科こども歯科クリニックです。

日々診療をしていると、保護者の方から「この症状は小児科?それとも耳鼻科?」といったご相談を受けることがよくあります。鼻水や咳、発熱など、どこにかかるべきか迷う気持ちはとてもよく分かります。とくにお子さんが小さければ小さいほど、判断が難しいですよね。

最近では、「耳鼻科でたくさん薬が出たけれど、本当にこれでいいのか心配で…」という声も聞こえてきます。中には、「1年以上、ほぼ毎日耳鼻科に通っていて、休むと先生に叱られてしまって…」というお話もありました。
もちろん、耳鼻科の先生もお子さんのために全力で治療をされています。ただ一方で、風邪の多くはウイルスが原因であり、本来、抗生剤は必要ないケースも多くあります。強い抗生剤を繰り返し使うことで、薬が効きにくくなる「耐性菌」の問題や、腸内環境の乱れによるアレルギーなどの影響も指摘されています。

私たちが日々診療していて強く感じるのは、「まず小児科を受診する」という選択の大切さです。小児科は、子どもを“まるごと”診てくれる場所です。風邪や中耳炎はもちろん、皮膚トラブル、便秘、発達のことまで幅広く対応してくれます。そして必要であれば、その先に耳鼻科や他の専門科を紹介してくれる。最初の相談窓口として、小児科の存在はとても心強いのです。

もちろん、私たち歯科医院も“歯だけ”を見ているわけではありません。お口を通して、呼吸の仕方や姿勢、食べ方、話し方など、お子さんの全身の発達を日々観察しています。噛めていない、飲み込めていない、口が開いている…そんな小さなサインから、お子さんの不調に気づくこともあります。だからこそ、気になることがあれば、歯科であってもまず相談してみてください。

お子さんの体調不良や発達の心配は、保護者の方にとって不安の連続だと思います。けれど、「まず小児科へ」、そして「歯科にも相談できる」という安心の選択肢があるだけでも、少し気持ちが軽くなるかもしれません。私たちも、必要に応じて信頼できる医療機関をご紹介しながら、お子さんの健やかな成長を支えていきたいと考えています。

風邪のとき、咳のとき、鼻水のとき…。どこに行くべきか迷ったときには、ぜひ一度ご相談ください。歯科の立場からも、お子さんの健康を守るお手伝いができれば幸いです。

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荒川大輔
専門家

荒川大輔(歯科医師)

オリーブ歯科こども歯科クリニック

保険診療から先進的な自由診療まで幅広く対応、家族全員で通える地域のかかりつけ歯科医院です。全身の健康に悪影響を及ぼすお子さんの口腔機能発達不全症の治療に県内外から多くの患者様が通院しております。

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