子どもの非認知能力を育む遊びと体験の大切さ
「うちの子、毎日行きたがっています」という言葉が私の原点です
子どもたちと向き合う仕事を続けていると、ときどきハッとする言葉をいただきます。ある保護者の方から「うちの子、毎日でも行きたいと言っているんです」とお話しいただいたとき、私はこの仕事を選んで本当によかったと感じました。
私が福祉の道を志したのは、大学時代に水泳のアルバイト指導員として子どもたちと関わったことがきっかけです。「人と接することが楽しい」そう気づかせてくれた経験が、その後の私の歩みをすべて決めた気がします。神奈川県の社会福祉法人で11年間経験を積み、やがて地元・鶴岡市に帰郷。障がい者の相談支援専門員として多くの当事者や家族の悩みに向き合ううちに、「もっと近くで、もっと日常的に支えたい」という気持ちが強くなっていきました。そして2016年、放課後等デイサービス「みんなのそら」を立ち上げました。
今、お子さんを取り巻く環境は大きく変わっています。地域や家庭のつながりが薄れ、孤立しやすくなっている子どもや保護者が増えています。施設を作る際に私が最初に決めたのは「どんなときも、一人一人のあるがままを受け入れる場にする」ということでした。その言葉を、今も毎日の基本にしています。
年間40種類以上のプログラムが、子どもの「できた」を増やす
私たちの施設では、「みんなのそら」と「みんなのそら にじ」の2拠点で年間40種類以上の多彩なプログラムを提供しています。工作やダンス、外遊びをはじめ、夏は海水浴・磯遊び・海洋教室、冬はそり滑りといった自然と触れ合う活動も豊富です。季節の体験を通じて、子どもたちは思いやり、協調性、粘り強さ、創造性といった「非認知能力」を自然に身につけていきます。
施設ではウサギも飼育しており、子どもたちが餌やりをする場面があります。「食べてくれた!」という小さな体験が、子どもにとっては大きな達成感になります。こうした積み重ねが自己肯定感を育みます。テストで100点を取ることが目的ではなく、「できた」「わかった」という喜びの瞬間を一つでも多く作ることを大切にしています。
また近年、学習障害に対応した個別学習サポートも本格的に始めました。元教員のスタッフを中心に研修を重ねながら、一人一人の困りごとに合わせた支援を実践しています。勉強に苦手意識があった子が継続して通い、自ら机に向かうようになった姿を見るたびに、「分かるって楽しい」という感覚が確かに育まれていると実感します。
人の役に立つ経験が、子どもの幸せへとつながっていく
私が特に大切にしているのは、子どもたちが「誰かの役に立てる喜び」を実感できる取り組みです。地域の介護施設へ、子どもたちが描いた絵を届ける活動があります。受け取ったお年寄りの笑顔を見て、子どもたちも誇らしそうな表情になります。さらにその絵を使ったカレンダーや缶バッジを制作・販売し、収益を生活困窮者支援団体や不登校の子どもを支えるフリースクール、被災地支援団体などに寄付しています。
近隣のゴミステーションの草むしりを定期的に行うのも、地域との顔の見える関係を大切にしたいという思いからです。子どもたちの声や送迎への理解をいただくためにも、日頃からつながりを育むことが欠かせません。小学生から高校生まで異なる年齢の子どもたちが同じ場所で過ごし、年上の子が年下を気遣ったり、トラブル時に仲裁したりする場面も自然に生まれています。
高校卒業後の未来まで見据えた、切れ目のない支援を
2023年には通信制高校「明蓬館高等学校」のサポート校として「みんなのそら高等学院」を開校しました。障がいの有無に関わらず生徒を受け入れ、不登校経験のある生徒にも配慮しながら、それぞれのペースで学べる環境を整えています。
将来の自立を見据えた調理体験や職業体験も重視し、進学・就職相談から履歴書作成・面接指導まで丁寧に対応しています。現在は新卒から70代まで多様な年代のスタッフが在籍しており、今後は成人後の生活や就労の場も作り、支援の幅をさらに広げていく考えです。
子どもたちが幸せになるために、まず楽しい時間をたくさん重ねること—これが私の揺るぎない信念です。一人の笑顔の先には、たくさんの笑顔が待っています。有限会社スエヒロが運営する放課後等デイサービスは、山形県鶴岡市を拠点に支援を行っています。お子さんの成長や居場所についてお悩みの方、ぜひ一度ご相談ください。




