安さ・品質・サービスで顧客満足度を高めるインカムの専門家吉田統一

安さ・品質・サービスで顧客満足度を高めるインカムの専門家

吉田統一

インカム業界のリーディングカンパニーとして「お客さま満足」を追求

　コンサートやイベント、展示会場のほかウエディング、飲食店、医療施設の手術室、国際的な会議場など、さまざまな場面で使われている音声無線機・インターカム。「株式会社エクセリ」の代表取締役・吉田統一（のりかず）さんは、レンタル、新品・中古販売、システム構築など幅広いサービスを提供しており、取引先は4万社以上、海外にも販路を伸ばすなどインカム業界で活躍しています。

「私どもでは、お客さまが購入を検討されている機種を、購入前に試していただいております。そして、ご納得いただいてから販売しています。どこよりも安く、どこよりも買った後に損をしない売り方をしている自負があります。ミクロでは損をする場合もありますが、そこに焦点をあてず、お客さま満足の追求を中心に仕事をしています」

　こう語る吉田さんは、「お客さまからの"ありがとう"を集めるとそれが半年後、一年後の売上になる」を戦略として掲げています。「自分たちの利益よりもお客さま満足を最優先しています。目先の利益にとらわれないことです。お客さま満足を追求すると、いかにできていなかったがわかります」

　顧客の目的が果たせるよう追求し提案する気持ちと、何があっても最後まで投げ出さずに対応することを社員一同心に刻んでいる同社において「できていなかった」とはどういうことを意味するのか、吉田さんは次のように話します。

「クレームがないからといって、お客さまが満足していると考えるのは早計です。『本当にありがとうございます』と言っていただいて初めて満足されたのだと考えるべきです」

顧客満足度を上げるため、社員とともに経営計画書を作成し実践に反映

「お客さま満足度を追求するためにアンケートもとりますし、クレーム内容も再検討します。そうすることで、お客さまの多様なニーズにお答えできていないことがあったのかが見えてきます」と吉田さん。「顧客満足度の追求」を方針とするエクセリでは、細かい部分まで改善につぐ改善を実施しています。

「取引において、会社の良し悪しは、ご希望に添えない場合でも最後までお付き合いすることだと思います。『ここまでしかできませんが、でもどうしますか？』とお客さまの立場に立って対応できるかです」

　こうした経営理論について、吉田さん自身が体系立てて明文化し社内で共有。毎年秋に1カ月程かけて、一つ一つを定義付けし言葉に落とし込みます。それを年明けのお正月に発表し、毎月部署に分かれて読み合わせをするほか、吉田さんの説明も行われます。この「経営計画書」は、約10年前から少しずつ作られ内容が厚くなり、今では30ページを超えます。

「このすり合わせがあるので、社員がお客さまに提案することは、私がする内容とほぼ同じです」と力強く話す吉田さん。誰に教わるでもなく自ら作り上げた経営計画書は、吉田さんの考えだけを反映させたものではありません。

「私も社員と一緒に現場に出て、お客さまの声を聞いています。電話も取りますからクレーム対応もします。現場の声が私に浸透し、私の声が現場に浸透しているのでしょうね。社員も想いを一つにしてくれている自信があります」

会社は採用、人が全て。夢を共有してチームプレーで時代を切り開く

　自ら現場に出向き、24時間・年中無休の電話体制に誰よりも率先して対応する吉田さん。なぜ第一線に立ち続けるのでしょうか。

「現場に出ないと現場が回らない訳ではありません。現場に出ることで、常に肌感覚でお客さまのニーズやマーケットに触れることができます。企業の衰退は、時代との適合性がなくなった時に起こります。ですから、常に現場を踏む。それが私の考える社長業です」

　社員は少数精鋭で、マンパワーを最大限に発揮しているエクセリ。その秘訣は「採用」だとか。
「採用が会社の全てです。会社の存在価値は社員を幸せにすることです。そして、私が定義している社員の幸せとは『給料が高くてやりがいのある仕事』。この定義に賛同する人を採用しています。そして夢を共有できるかです。夢は私が掲げる夢ではなく、社員一人一人のなりたい大人像やこういう生き方をしてみたい、といった想いです。この会社で仕事をすることで、それに近づいていける実感がもてるかがとても大事」と吉田さん。採用で一番大切にしているのは「チームプレー力」と話します。

「経営者は社員と顧客の幸せを考え、社員は自己実現のもと顧客のために全力を尽くし、その結果、顧客満足度が向上し、業績も上がる。会社が得た利益は社員にきちんと還元する」

　まさに理想の経営を実現すべく突き進む吉田さん。「経営哲学は全て歴史書から学ぶ」と話し、中でも「ローマ人の物語」が好きで、時代背景・政治内容を現代のビジネスに置き換えて読んでいるそうです。
　時代の変化、マーケットの変化に敏感に呼応し、一歩先をつかんでいける企業、それを率いる吉田さんと社員との挑戦はこれからも続きます。

（取材年月：2019年1月）

音声無線機・インターカムのレンタル、販売、システム構築などインカム業界で活躍

インカム業界のリーディングカンパニーとして「お客さま満足」を追求

顧客満足度を上げるため、社員とともに経営計画書を作成し実践に反映

会社は採用、人が全て。夢を共有してチームプレーで時代を切り開く

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