国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
Mybestpro Interview
国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
#chapter1
地下鉄・南北線「東大前」下車。東京大学農学部正門から徒歩1分という都内でも屈指の文教地区に総合学習塾の言問学舎はあります。塾長は、小田原漂情さん。国語教育に重点を置く指導を特徴とします。
「 “国語力”は、すべての教科を学ぶ上でベースになります。例えば、算数や数学の文章問題も、文章を読み解いて、内容を理解し、考えるという力がなければ解けません。当塾では、国語力を伸ばすことで他教科の学力も向上させながら、自分を表現する力を身に付けていきます」
近年は、子どもたちの読解力の低下を目の当たりにすることも多いといいます。例えば算数の問題で“10個のりんごを一皿に3個ずつ載せたとします”という記述に対して、それを“絵”としてイメージできない子どもがいたり―――。「スマートフォンやタブレットで、さまざまな情報をビジュアルで受け取ることに慣れすぎ、文章という情報を扱うのが苦手になっているのではないでしょうか」
指導する中で、「本当は何かを感じているのに、それを表現できない」という子どもが増えていることも実感。小田原さんは「本来はそれが不要な10歳までの国語教育で、○×式のやり方を押しつけていることも一因。子どもは自分の考えを否定するようになってしまうのです」と指摘します。
そこで、国語の授業では、○×式ではなく、物語を読んで、それについて感じたことを書き起こす作業を重点的に行っています。2018年には、そのメソッドを集約したオリジナル教材『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』を自ら開発し、塾での指導に使い始めました。
#chapter2
小田原さんは、作家、歌人としての顔を合わせ持ち、『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』に収録される物語は、すべてご自身の著作です。
「このテキストの特徴は、“読解シート”です。物語を読み、いくつかの問いに答える形式ですが、答えやすい問いから始まり、だんだん自分の心の中が書けるように設定されています。物語も、読解シートに合わせて“仕掛け”を盛り込み、解答しやすく書いてあります。ここでは、どんな答えを書いても、×にはしません。『君はそう考えたんだね』と認め、考える力と表現する力を伸ばしていきます。そして、最後は200字詰原稿用紙を用いて書く感想文です。苦手なお子さんには、まず私が口述することを書き写させ、残りの3分の1で自分の考えを書かせます。そうすることで、だんだんと上手に感想文が書けるようになっていきます。小4で3ヶ月くらい、この勉強をつづけると、200字×3枚程度は苦にせず書けるようになるのが、標準的な効果です」
塾では対話と添削を含めた生授業で綿密に指導しますが、『国語のアクティブラーニング 音読で育てる読解力』は、入塾者以外の方もHPから通販で購入が可能となります(2019年4月からの予定)。
もう一つ、授業で大切にしているのは音読。音読することで、脳が活性化され、誤読防止につながる上、ことばの持つ「音韻の力」をしっかり受けとめることができ、文章の真意を読みとることができるのです。この音読を小学生から高校生まで徹底し、音読と読解、自己表現を重視した授業を展開しています。
本物の国語を教えることで、①文章を読む力が身に付く②自ら考える力が育つ③思考力・判断力・表現力が養われる――などの効果があるといいます。「入試対策はもちろん、学校の成績の向上にもつながり、国語に関しては大事な中3生の2学期の評定で『4』から『5』に上げるなど手堅い成果が現れています」
大学入試改革に対しても、国語のプロとして対応に抜かりはありません。
「2020年からスタートする『大学入学共通テスト』では、自ら考えて正解を創りだすことが求められ、「思考力」が試されます。国語力は、受験でも大きな力になります」
#chapter3
大学卒業以来、小田原さんは学習参考書を扱う出版社に勤務するなど、教育業界に身を置いてきましたが、子どもたちの国語力の低下を危惧する声が高まり、「なんとかしたい」と思ったことが、言問学舎を開くきっかけでした。開校以来、国語力を磨く指導が支持され、言問学舎は2019年で17年目を迎えます。
1クラスは8人までの少人数制。「一人一人を大事に」がモットーです。小田原さんの穏やかで明るい人柄もあって、授業は和やかな雰囲気に包まれています。国語以外の教科――数学(算数)、英語、理科、社会については、小田原さんのほか、東大生・院生や言問学舎卒業生などの非常勤講師も指導にあたります。
「AI、グローバル化時代を迎え、心や感性がますます重要になっています。それを支えるのは国語力に他なりません。国語で悩んでいる方は、ぜひ一度、ご相談ください」
(取材年月:2018年12月)
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Profile
国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情プロ
学習塾塾長
有限会社 言問学舎
自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!
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