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おひとりさまの終活に関わるさまざまな課題を解決する

おひとりさまの終活介護サポートを提供する行政書士

佐藤健人

おひとりさまの終活介護サポートを提供する行政書士 佐藤健人さん
終活介護イメージ画像

#chapter1

遺言書の作成・保管・執行から、死後事務、見守りまでサポート

 自由が丘行政書士事務所の佐藤健人さんは、行政書士としてはめずらしいサービスを提供しています。それは、高齢者向けの「おひとりさま終活介護サポート」。業務を遺言書の作成・保管、遺言執行まで行う遺言信託サービスに特化し、その周辺サービスとして、終活介護サポートを行っているのです。

「終活に関わることで、行政書士ができることは、遺言書作成や遺産相続、成年後見、死後事務などですが、独り身の方やお子さんのいないご夫婦、親族はいても頼りにできないという方には、それだけでは十分なサポートができません。たとえば、現実に困るのは、病気で入院することになったら誰を身元引受人にするのか、亡くなった後に、遺体は誰が引き取ってくれるのか、といったことです。従来、こうしたことは家族が行ってきましたが、それが叶わない方も多い時代です。人生の終わりに、家族のように寄り添う人が必要だという思いから、こうしたサービスの提供を始めました」

 基本サービスは、遺言作成・成年後見・死後事務・相続に、見守りサービスを加えた5つです。依頼人が元気なうちに、遺言書を作成し、週に一度の見守り訪問を実施します。
「見守りでは、安否確認とともに、財産のセキュリティも担います。入院時などに身元保証人となることも、見守りの一環です。財産管理や身上監護は、成年後見で行うこともできますが、できるうちは自分で財産を管理したいという人もいます。とはいえ、高齢者を狙った悪質な保険勧誘や詐欺も横行しているため、私が訪問したときは、郵便物などもすべてチェック。不要な契約があったら、即、解約しています。悪質な訪問の抑止力になるよう、玄関に私の名刺を貼ってもらったりもしています」
 認知症等で判断力が低下した場合は、成年後見に切り替えることもあります。亡くなった後は、ご遺体の引き取り、葬儀の執行、入院費や税金や光熱費等の精算等の死後事務、遺言の通知・執行という業務を順次、遂行していきます。

 また、佐藤さんは依頼人の「緊急連絡先」にもなります。過去には、依頼人が外出先で倒れ、意識不明で病院に救急搬送されたという事例がありました。財布に佐藤さんの緊急連絡先カードが入っていたことで、身元確認がとれたそうです。「もしかしたら、身元不明のまま亡くなっていたかもしれず、サービスの必要性を実感した」と話します。
「おひとりさまの場合、延命治療の判断を下す家族がいないため、医療側の判断に委ねられるケースも多いです。延命治療を望まないのであれば、尊厳死宣言を公正証書にしておけば、病院にそれを伝えることで、不本意な最期を避けることもできます」

#chapter2

依頼人の人生に寄り添う仕事をしたい

 終活介護サポートを始めようと思ったきっかけは、弁護士事務所にパラリーガルとして勤務していた時代に遡ります。
「末期がんの方から、遺言書を作成したいという依頼がありました。その過程で、病院からホスピスに転院することになったのですが、転院先を探してくれる人がいない。そこで、転院先を探したり、移動の手配をしたりしたことから、成り行き上、ホスピスでのさまざまな事務手続きからご遺体の引き取り、葬儀の執行などの面倒も見ることになったのです。入院中は、2~3日に1回は顔を出していたので、もう家族のようでした。菩提寺に相談して、希望の葬儀を叶えることもできました」
 こうした経験が、終活介護サポートというサービスの立ち上げにつながったというわけです。

 行政書士として、独立して10年。当初は、許認可業務なども行っていましたが、「依頼人の人生に寄り添うような仕事がしたい」と、2012年より終活介護サポートの提供に注力。口コミや紹介で、契約者が増えつつあります。サービスの品質を担保するため、今後も佐藤さんのマンパワーで実施していく予定です。「60代以降で、終活に不安を感じている方には、ぜひ相談してください」と話します。

遺言書

#chapter3

遺言作成とライフプランニングはセットで

 佐藤さんは、FP(ファイナンシャルプランナー)、宅地建物取引士の資格も持っています。生命保険を活用した節税効果の高い相続・遺言コンサル、相続時の不動産処分なども得意としており、相続・遺言に関わることをワンストップで行えることも強みです。

 FPとしての立場からも、「死後を考えて、パートナーのために保険に入る方は多いと思いますが、遺言書作成もそれと同じぐらい大事なこと」と、遺言作成の重要性を強調します。
「相続でもめるのは、だいたい遺産が5000万円以下の場合です。たとえば、子どものないご夫婦で、夫の死後に、長い間、疎遠だったと夫の兄弟姉妹が相続の権利を主張してくるという話はよくあります。せっかく夫婦で築いてきた共有財産ですから、守りたいですよね。『全財産を妻に』という遺言があれば、こうした事態も回避できるのです」

 また、老後の安心のためにも、「遺言作成とライフプランニング作成をセットで行うことがおすすめです」と話します。
「亡くなるまでに、介護をはじめ、どういうタイミングでどれぐらいのお金が必要になるのかというライフプランニングと、遺言作成を含む終活は同一線上にあります。老後資金に不安がある方には、中立的な立場で資産形成、資産運用の相談にも乗っています。負担の大きい保険商品の見直しから始めたいですね」
 終活のあらゆる心配、不安は、佐藤さんがまとめて解決してくれそうです。

(取材年月:2020年11月)

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佐藤健人

おひとりさまの終活介護サポートを提供する行政書士

佐藤健人プロ

行政書士

自由が丘行政書士事務所

おひとりさま、子どものいない夫婦、頼りになる親族がいない人のために、遺言・成年後見だけではなく、日常の見守りや介護施設入居時の身元保証、ご遺体引取や葬儀を行う死後事務サービスを提供している。

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