話し方を変えて自信を持てるお手伝いをする話し方講師堀口明保

話し方を変えて自信を持てるお手伝いをする話し方講師

堀口明保

身体を使えば人前に出ても緊張しなくなる

「生徒さんが自信を持てるようにならなければ、ボイススクールを開いた意味はないと思っています」

　そう熱く語るのは、堀口メソッドボイススクールの堀口明保さん。東小金井で話し方やボイストレーニングのスクールを運営しています。発声練習から話し方、プレゼンテーションの練習などを教える教室です。生徒さんが自信を持てるようになり、前向きに人生を歩んでいけることを真の目的としてレッスンを行っています。

「声や性格は変えられないと思っている人がほとんどです。でも、発声練習することで声の印象を変えられ、明るい話し方ができれば、おのずと自信を持てるようになり性格も前向きになります」と堀口さん。

　自信を持つのは、無理に気持ちを変えるのではなく、身体を動かすことで物理的にできるようになるそうです。

「呼吸の練習をしていくと、緊張すると呼吸が上がることに気付くようになり、落ち着いていると呼吸が下がっていることを体験する。これを応用して大勢の前で話すとき、意図的に呼吸を下げれば緊張しなくなり、落ち着いて話せるようになります」と堀口さんは話します。

　緊張しないように気持ちを落ち着かせようとするのは難しいけれど、呼吸を下げることは身体を使えばできる。心に頼るのではなく身体を動かすことで、緊張しない状態を作り出せるということです。

　口を大きく開けて話せば自然とハキハキ話せるようになる。声が良く出るときの状態を練習して身体に覚えさせれば、心の状態も自然と前向きになるそうです。実はとてもシンプルで簡単なことだったのです。

消極的な性格が積極的に変わった体験を広めるためにスクールを創設

　堀口さんは自信を持てれば、大抵のことはできるようになるという確信を持っています。その確信の理由は、スクールを創業するところまでさかのぼります。

　堀口メソッドボイススクールは、堀口さんのお母様である堀口真理さんが創業した教室です。真理さんは小学4年生のときに転校することになり、クラスメイトたちから寄せ書きをもらったそうですが、そこには「大きな声が一度聞いてみたかったです」「どうして大きな声を出さないんですか？」という言葉が並ぶほど無口で大人しい生徒だったそうです。その後、中学生になっても高校生になっても変わらず、結局社会に出ても話すことが苦手で、社会性がなく苦しみます。

　そんなある日、真理さんは「このままではいけない」と思い立ち、自分なりに改善する努力をするようなります。セミナーに参加したり講座で勉強したりいろいろなことを試した結果、一番効果があったのが、知り合いからたまたま教えてもらった発声練習でした。

「発声練習を続けていくうちに、口の中にこもって聞き取りにくかった声の出し方が、はっきり発声できるようになったんです。しっかり話せることによって自信がつき、気持ちが前向きになり、何事にも積極的に取り組めるようになりました」

　そう話す真理さんは、以前はまったく話せない性格だったのに、前向きで元気になったものだから周りの人たちが驚いて、「なぜそんな風に変われたの？」「秘密はなに？」と聞かれるようになったそうです。発声練習をしたことを伝えると、「そのトレーニング方法を教えて欲しい」と頼まれるようになりました。

　最初はボランティアで教えていましたが、次第に企業や団体からも依頼が来てビジネスとして請けるように。そのうち、一般の人たちにも教えたいと思うようになり、現在のボイススクールの形に発展していきました。そして、2004年に小金井教室をスタートさせます。

話下手だったからこそ生徒さんの気持ちに寄り添った教え方ができる

「私のような極端に消極的な人間が話し方を変えることで人生を変えられた。こんな体験を持った人が先生をしている話し方教室は他にはないかもしれません。できなかった人ができるようになったからこそ、教えられるのだと思います」と真理さんは笑顔で語ります。

「話し方がうまくなりたい」という気持ちさえあれば、誰でもしっかり発声して話し方もうまくなり、自信を持てるようになるということです。

　真理さんがスクールを開始してから、生徒さんと接する中で得たノウハウも取り入れて堀口メソッドを確立しました。そんな真理さんの姿を見て、「このノウハウはすごい」と思った堀口さん自身も学ぶようになりました。評判も広く浸透し、遠方からも受講しに来る生徒さんも増えてきたため、現在では小金井以外に吉祥寺と新宿にも教室をオープンして3カ所で運営しています。

　話下手な人が、実際に克服した体験を基に体系化したのが堀口メソッドボイススクール。実体験があるからこそ、話し方に苦手意識を持っている人の気持ちを理解でき、生徒さんの気持ちに寄り添ったレッスンができるのです。

（取材年月：2019年1月）

消極的な性格でも話し方を変えれば自信がついて人生は楽しくなる

身体を使えば人前に出ても緊張しなくなる

消極的な性格が積極的に変わった体験を広めるためにスクールを創設

話下手だったからこそ生徒さんの気持ちに寄り添った教え方ができる

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