女性の心強い味方になる整理収納・大人片づけインストラクター高橋和子

女性の心強い味方になる整理収納・大人片づけインストラクター

高橋和子

私にできることは何か・・・

　先の見えない、少子高齢化の時代。中でもより多くの負担を強いられているのは「女性」だと考えている高橋和子さん。「今、女性が置かれている立場は、とても大変だと思います。子どもさんがいてもお仕事に行かなければならない。子どもさんが成長したら、今度は親の介護が待っている。現代の女性は、育児・介護・看護・仕事…と、沢山の荷物を抱えて走っている、そんな状況だと思います」

　高橋さん自身、結婚して最初の10年間は、夫の仕事の関係で2年ごとの転勤生活を送り、後半の10年間は、両親の介護生活に明け暮れていたといいます。そしてようやく、何か本格的に仕事を始めようと思った時には、新しいスキルは何もなく、仕事を始めるには非常に困難だったそうです。「一度リタイアした女性は、なかなか元の仕事には戻れないですね。ある程度の年齢を過ぎてしまったら、なおさら仕事はありません。そんな中、私自身、自分に何ができるのか、社会に対して何か自分にできることはないのか、ずっと考えていました」

　最初は、ボランティアでも良かったといいます。模索しながら、心理カウンセラーと整理収納に関する資格を取得。「この仕事は、これまで主婦として培ってきたものを、全て活かせるのではないかと直感しました。そして、日々頑張っている女性の手助けをしながら、これまでやってきたことを伝えたいと思い、2010年7月『フェリシアラボ』を設立しました」。2012年9月には「一般社団法人日本エグゼクティブプロモーター協会（EPAJ）」を設立して「エグゼカレッジ表参道校」を開校。同校の講座で「片づけ上手塾」や「人気講師塾」の講師を務めるなど、活動の幅を広げています。

資格取得から独立までを完全サポート

　「エグゼカレッジ表参道校」では、高橋さんと同じように仕事をしたくても困難な境遇にいる女性を手助けしたいと、資格取得から独立、実際に仕事を始めるまでをサポートしています。これも、資格を取得しただけでは、仕事を始めるに当たって伝手もノウハウも不足していると、自分自身が実感した過去があるから。現在、「整理・収納」という分野においても代表的な資格は複数ありますが、仕事がうまく回らない、仕事として確立できるシステムが整っていないなど、主婦に適したサポートが不足気味。高橋さんは、「主婦が独立開業して収入を得ていけるまで」に重点を置き、オリジナルのカリキュラムやテキストを作成。講師として活躍しています。

　当初は仕事を始めたい主婦をターゲットにしていましたが、開校後、反響が大きかったのは「自分の家が片付けられず、勉強したいと希望する人」だったそうです。それでも、学んでいくうちにスキルが備わってくると、今度は仕事として続けていきたいと希望する人が増えています。また、資格取得後は講師として協会で講座を担当させるなどのバックアップ体制を構築。開業後に重要となる情報発信の方法も、パソコンの使い方からSNSの利用法まで、綿密にサポートしています。

　高橋さん自身、指導する立場になったことで情報収集や勉強を欠かさず、最新の整理収納法やトレンドにアンテナを立て、吸収していくことを意識。また、主婦が仕事を始めることの困難さを理解し、「資格を取得すれば、簡単に仕事ができるということはあり得ません。大事なのは、取得後にどう行動するか。そこを手厚くフォローすることで、主婦でも独立して働くことができる」と語ります。

「ストレスゼロ」を目指して

　一方、フェリシアラボでの個人活動では、女性たちが抱え込む片付かない家に対するストレスを「ストレスフリー」、「ストレスゼロ」にしたいと考え、ハウスメーカーの展示場や県、区内のコミュニティーで、講座やセミナーも多数開催し、毎回好評を得ています。中でも、アレルギーの子どもを抱えた家の掃除を考えた「ナチュラル洗剤を使ったお掃除」、また「子どもを伸ばすお片づけ教室」など、独自に考えたアイデア一杯の講座が評判を呼び、口コミで広がりを見せています。そして、なかなか片付けられない悩みを抱えている顧客には、どうしてそうなったのか、所持するメンタル心理カウンセラーの資格を活かし、まずはしっかりと話を聞くことからはじめています。

　「整理収納は、お客様ご自身が納得された上でなければ、こちらで一気にやってしまっても駄目なんです。すぐにリバウンドしてしまって、また家の中が散らかってしまいます」。常に、女性からの目線を持ち続け、強い味方でありたいと願っている高橋さん。そのサービスには、これからの時代にマッチした、今までにない、整理収納・家事代行の新しい可能性があふれています。

（取材年月:2014年5月）

多くのメディア出演で専門家として地位を確立し、講座講師として後進の育成にあたる

私にできることは何か・・・

資格取得から独立までを完全サポート

「ストレスゼロ」を目指して

専門家プロフィール

Other Interview