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松野絵里子

複雑な遺産相続に強い弁護士

松野絵里子(まつのえりこ) / 弁護士

東京ジェイ法律事務所

コラム

事業承継を弁護士に依頼するメリット

2020年1月21日

テーマ:事業承継

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 事業承継問題相続税女性弁護士

2014年度の中小企業白書によると、中規模企業の経営者の6割が事業を引き継ぎたいと考えているそうです。

「後継者が見つからない」など、さまざまな要因により事業承継に行き詰まる中小企業も珍しくありませんが、そのような場合は、法律の専門家である弁護士が頼りになります。

事業承継において弁護士がどのような役割を果たすのか、また事業承継の手順などについて詳しく解説していきます。

事業承継における弁護士の役割

事業承継において弁護士が果たす役割とは、事業継承に向けて経営者と弁護士が力を合わせて取り組むことにより、法的手続きを進め、事業承継を速やかに行うことにあります。

一般的に事業承継には5~10年の準備期間が必要となります。事業承継を円滑に進めるには、できる限り早い段階で弁護士に対応を依頼して、相続争いを避けるための対策を考えてもらうことが重要となります。

また、最近は少子高齢化の影響による後継者の不在により、事業承継をM&Aで実行する企業も増えています。M&Aには、秘密保持契約の締結やM&A交渉など、経営者だけではカバーできないプロセスが数多く存在するため、弁護士の専門的なサポートを受けることをおすすめします。

事業承継イメージ

弁護士に依頼した場合の事業承継の手順

【1:会社の現状を理解する】
まず、後継者候補の有無を確認します。そして、自社の株式の株価を把握して、会社の現状を把握します。その後、株式の移動をどうするか、後継者が親族で株式を相続する場合には、相続税を納税するためにどのようにして資金を確保するのかなど、具体的な対策案を打ち出します。

【2:事業承継の方法を選ぶ】
候補者を選定します。ふさわしい人物がいない場合は、M&Aも検討します。

【3:取引先・関係者の理解を得る】
親族や取引先、従業員からの理解を得られるように働きかけます。特に、規模が小さい会社は、旧経営者の人脈によって取引先との関係が保たれていることが多いため、新経営者は改めて取引先の理解を得るように心がけ、信頼関係を再構築する必要があります。

可能であれば、旧経営者が元気な間に後継者と一緒に取引先への挨拶回りを行い、契約書を整備しておくことをおすすめします。契約書がない取引先は作成するなど、契約書についてリーガルチェックする体制を整えるようにしましょう。

というのも、引き継いだ後継者が気持ちよく経営をするには、取引先との関係が契約上もしっかり明確になっていることが大事ですし、契約書の中に修正しておいたほうがよい項目があれば、引き継ぐ前に整理して修正契約書を作成しておいて、リスクをなるべく小さくしておいてあげるのがよいからです。

これらの作業は、デューデリジェンスとして弁護士に依頼することができます。

法律的な問題点を洗い出し、そこからリスクを理解してなるべく小さくしておけば、M&Aであっても、親族への事業承継、今の役員への承継であっても軋轢を最小限に抑えることができます。

【4:株式の承継を行う】
旧経営者の死後、相続により議決権が後継者以外の親族に分散されると、後継者の立場が不安定になります。
100%株主であった父が亡くなり、相続が発生し、相続人が娘と息子二人となれば、株は遺産共有状態になります。3人の足並みがそろわないと、新たな代表取締役の選任さえできません。

そこで、株式の承継においては、株式の議決権を一定の後継者に集約させ、後継者が経営権を掌握できるように前もって働きかけます。

具体的には、事業承継案件の取り扱いに慣れている弁護士のサポートを受けながら次のように対処します。

・自社の株を後継者の保有に集中させ、遺留分対策を行う
・後継者以外の相続人には議決権のない株式を分配するようにする
・後継者以外の相続人が相続した自社株を後継者が買い取れるようにする
・金融機関との関係を後継者に引き継ぐ

また、会社が融資を受けるために、経営者が自身の不動産に抵当権を設定していることもあります。経営権が後継者に移ると、この抵当権を引き継ぐように金融機関から要求されるのですが、親族以外の従業員が後継者になる場合、金融機関との交渉で弁護士のサポートを受けて、この抵当権を解除してもらうべきでしょう。

【5:後継者の教育】
これからの企業が生き残るには、効率的な経営とともに、社内のコンプライアンス意識を高めて法律を遵守し、労務環境を整備して、人に選ばれる企業へと変化していかなければなりません。

そのため、労務関係の法律の基礎知識や法律の必要知識などを学べる社内研修を実施し、後継者や幹部社員の能力を開発するようにしましょう。

また、子会社や関連会社において後継者が部署を引率する機会を設けると、後継者の経営能力を高めることができます。

弁護士

費用の相場

弁護士に事業承継を依頼した場合は、次のような費用がかかります。

【相談料】
弁護士に事業承継を依頼する場合の相談料は、30分ごとに5000円~1万円が相場となります。雇用契約を結んでいる法律事務所は、相談料が不要になることが多いです。

【候補者への承継】
候補者に承継させる純資産の額をもとに算出された、事業承継の計画書の作成を依頼する場合、費用がかかります。これは弁護士ごとに様々です。時間制のチャージが大事務所では通常です。小規模事務所では一定金額での作成も可能でしょう。

【M&A】
M&Aを実施する場合は、買収価格に応じて弁護士費用を算出する場合と時間制のチャージの場合があります。
大規模な案件の場合、時間制の方が安価でしょう。

相続、事業承継、遺言書に関するお問合せ・ご相談はお気軽ご連絡ください。

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