起業家のビジネスを税務からサポートする税理士
阿久津知幸
Mybestpro Interview
起業家のビジネスを税務からサポートする税理士
阿久津知幸
#chapter1
2006(平成18)年の11月に施行された「会社法」により、最低資本金規制が撤廃され、資本金1円でも会社設立が可能になりました。結果、以前まで年間約2万社ほどだった株式会社設立数は、近年は約8万社に急増。しかし、起業するにあたって始めにどんなことをすればいいのか、どれくらいの資金が必要なのか、不明な点は多岐にわたります。そんな若き起業家を会社設立からサポートしているのが、東京・笹塚駅からほど近くに事務所を構える「阿久津会計事務所」の阿久津知幸さんです。
「起業家にとって最初の窓口」。自身の役割をそう説明する阿久津さんの職業は税理士。これから起業する人に対して、税務の重要性を分かりやすく説明しながら、会社設立までを道のりをサポートしています。「起業を考えていても、実際に何をすればいいのか分からない人もいます。もちろん、税理士なので税務面でのサポートが中心になりますが、お客様には税務署に提出する必要書類、売り上げがあった際の帳票作成など、基本的なことから説明するようにしています」
阿久津さんの人当たりの良さ、話しやすさに好感を抱き、紹介によるつながりで顧客層を広げているのも魅力の一つ。また、年齢層が高い税理士業界の中で、年齢が近い阿久津さんを頼ってくる起業家も多いのかもしれません。少々、堅いイメージがある税理士という職業ですが、会社の成長を支えてくれるパートナーでもあり、内情を打ち明けるためには本音を言い合える関係が理想です。阿久津さん本人も「話しやすさ、接しやすい税理士だと思っていただけたら。俗に言う“先生”のようなイメージを持たれたくないんです」と話すほど。そんな人柄が幸いしてか、起業当初から関わり、順調に成長していった会社が顧問先の大多数を占めます。
#chapter2
最近では時代の流れか、IT関係の会社を設立する人が多いようです。それも、パソコンの知識やスキルがあれば、資金が少なくても起業しやすいという背景があります。設立費用で考えると、起業にあたっては申請費用、株式会社であれば最低1円からの資本金などが必要ですが、阿久津さんが強調するのは設立後の資金調達の重要性です。それなりの蓄えがあれば問題ないかもしれませんが、銀行などに借り入れが必要となった場合、阿久津さんは間に入って必要な書類などを用意し、計画的で無理のない経営に導きます。
会社がつくりやすい時代になりましたが、その分、倒産する会社も多いのが現実。阿久津さんは顧問先の経営状態が悪化すれば、数字からどんなことが原因として考えられるかを伝え、必要であれば借り入れなどの策を提示。起業から10年後には、95%ほどの会社が倒産しているというデータがある通り、存続させるのは想像以上に難しいことなのかもしれません。そんな時代の中で、阿久津さんが起業当初から顧問として手伝っている会社は順調に成長を続け、倒産した会社はありません。「秘訣とまでは言えないかもしれませんが、頻繁に会うことで顧問先の状況などをチェックするようにしています。定期的に会うことで、どこに問題があるのかを見つけ、早急に手を打つこともできます」。会社が成長していく姿を間近で見守ることが、阿久津さんにとっては何よりの喜びになっています。
#chapter3
昔から税理士になろうとは考えておらず、大学生時代は遊んでばかりだったと振り返る阿久津さん。そんな阿久津さんが、幼いころより後ろ姿を見てきた父親と同じ税理士になろうと考えたのは、大学三年生のころ。猛勉強の末、平成16年に無事、税理士資格を取得しました。「税理士になって10年経ちましたが、当初から、堅いイメージがある税理士の中でも、気軽に相談できる存在でありたいと思っています」。若い起業家にとっては良き兄貴分、同年齢には良き友人、そして、年上の人にも可愛がられる存在として、身近にいてほしい税理士像を体現しています。
また、渋谷区内の小学校で年に数回開かれる「租税教室」で、子供たちに税金の話をわかりやすく教える講師を務め、日々、変わっていく税制を理解するための勉強会に出席するなど、税理士としての向上心も忘れていません。さらに、2013年には中小企業に対して専門性の高い支援事業を提供できる機関として、経済産業省より「経営革新等支援機関」に認定されるなど、その存在価値を高めています。
(取材年月:2013年10月)
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起業家のビジネスを税務からサポートする税理士
阿久津知幸プロ
税理士
阿久津会計事務所
比較的年齢層が高く、堅いイメージのある業界の中で、親しみやすさを全面に押し出す若手税理士。紹介が紹介へ繋がる仕事のサイクルは、その人柄や仕事の的確さを証明している。
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