新入社員研修の為の聞き取り
先月から、新入社員研修についての問い合わせが増えています。
「今年もこの季節が来たな」と思うと同時に
大学のキャリア支援室で就職活動中の学生を見ているとみんな本当に一生懸命。
未来に向かって全力疾走する姿は、見ているこちらまで背筋が伸びます。
でも、いざ入社してみると
「えっ、聞いてた話とちょっと違う？」
なんて声もちらほら。
理由のひとつは、企業の中にまだ残る“昔ながらの価値観”や“指導スタイル”かもしれません。
時代の流れを感じてはいるけれど、過去の成功体験が強力な磁石のように
なかなか手放せないこともあるようです。
もちろん、新卒社員への研修は大切です。
社会人経験が少ない彼らに、基本的なビジネスマナーや仕事の進め方を伝えることは欠かせません。
でも、それだけで本当に十分でしょうか？
ここでちょっと考えてみたいのです。
採用活動の場面では、会社の良いところをしっかり伝えられる人が
前面に出ることが多いですよね。
いわば「企業の広報大使」。
学生にとっては「この会社、いい感じ！」と好印象を持ちやすいものです。
ところが、実際に働き始めると
「あれ？採用のときに会ったあの人、どこに行ったの？」ということも。
採用に関わっていない社員の中には
昔の考え方を大切にしている人もいて、ギャップを感じることがあります。
もちろん、いろんな人がいるからこそ、いろんな意見やアイデアが出て
会社が良くなる面もあります。
これは企業の強みです。
でも、その多様性を活かすためにも
時代の変化を理解したうえでの言動が大切になってきます。
新入社員研修は、単なる新人教育にとどまらず
企業全体が「一緒に学び、ちょっとずつ変わる」きっかけになるといいですね。
“教える側も学ぶ”――
そんな姿勢が、これからの企業にとってプラスになるのではないでしょうか。
