ハラスメントはなくならない？
「ハラスメントのある職場は駄目だと思うんです。
この前も、ハラスメントっぽい事があって困っています。
だから研修をしたいんです」
そんなご相談を受けること、よくあります。
経営者の方々は「何とかしたい」と思っている。
でも、現実はというと――
業務が忙しくて、研修どころじゃない！
気づけば“何か起こってから”の後手対応に…
退職者が出て→さらに忙しくなり→職場はピリピリ…
↑この悪循環
従業員さんからも
「研修なんてやってる場合じゃない」
「誰がそんな話を聞くの？」
「どうせ、今の職場の雰囲気が変わるわけない」という空気になりがちです。
でも、そんな職場だからこそ、**“空気を変えるきっかけ”**が必要です。
研修は確かにきっかけになる事が多く
ご依頼いただけると私も一緒に頑張ろう！と力が入ります。
ただ、研修を実施するだけでは駄目なんです。
研修をお願いしたいと言われたとき、私は必ずこう聞きます。
「最後まで、あきらめずに取り組めますか？」
「“時間がない”を言い訳にせず、できる方法を一緒に考えられますか？」
でも、ここで「うっ…」と詰まってしまう企業様も少なくありません。
本気で取り組むって、簡単じゃないんですよね。
どうすれば“本気”でハラスメント対策に取り組めるのか？
研修だけ行って、後は放置ではなく
例えば
・「今日もしくは昨日、ちょっと嬉しかったこと」「助かったこと」を朝礼で共有。
→ ポジティブな視点が増え、ネガティブ思考の脳みそから脱却
・「ありがとうメモ」1行だけ書いて貼る
付箋に「○○さん、昨日のフォローありがとう！」と書いて、共有スペースに貼るだけ。
匿名でもOK
→ 感謝が見える化されるのって大切ですね。
・「自分チェックリスト」をデスクにそっと置く
「今日、誰かに強い言い方をしていないか？」など、自分を振り返るためのミニチェックリスト。
→ 誰にも見せなくていい、自分だけの確認ツール。
・もしも、同僚が怒っていたらどう声をかける？」など、いくつかテーマを作っておき
毎回朝礼時にカードを引き、それについてみんなで考える。ただし1～3分の短時間で
→ ゲーム感覚で考えることで、ハラスメントの予防意識が育つ
・休憩室や給湯スペースに、週替わりで短いメッセージを貼るだけ。
例：「“冗談のつもり”が相手には“攻撃”に聞こえることもあります」
→ 誰かが読んでくれるだけでOK。以外に見ており、記憶に残っている事も
「忙しいからできない」ではなく、
「忙しくても、できる方法を探してみよう」
――そんな姿勢が、職場を守ってくれます。
ハラスメント対策は、誰かに任せるものではなくて、
一人ひとりが“空気をつくる側”になることが大切。
そうなるよう、日々考えていくことがハラスメントの対策につながるのです。
研修は、そのきっかけになりますが
ただ、研修さえやればすべてが変わる――そんな甘い話はありません。
本気で変えたいなら、研修の後に何をするかもセットで考えることが必要です。
そして何より、経営者の皆さんが“本気で取り組む覚悟”を持つこと。
その姿勢こそが、職場の空気を変える一番の力になります。
私も一緒に考え、できる事から取り組めるようお手伝いします。
