「ありがとう」が職場を変える魔法になるとき
皆さんはサプライズが好きですか?
私はどちらかと言えば、サプライズするのもされるのも好きな方です。
つい、自分が好きなので他の人もという思い込みから
失敗しちゃった・・・という事例をご紹介。
「これ、嬉しいはずだったのに…なんでうまくいかないんだろう?」
職場の人間関係で、こんなモヤモヤを感じたことはありませんか?
相手を思ってした行動が、思わぬすれ違いを生むことって、意外とあるものです。
花子さんは、週末の仕事終わりにお気に入りのカフェで静かにコーヒーを楽しむことを
自分へのご褒美にしていました。
良子さんはそんな花子さんの誕生日が翌日の土曜日である事を知り
心からの好意で「驚かせたい」と考え、サプライズ誕生会を企画しました。
その日は、花子さんがいつものカフェに入ると、突然照明と音楽が変わり
店員さんがケーキを持って近づいてきました。
そして奥のスペースから同僚たちが「お誕生日おめでとう!」と拍手と笑顔で登場。
良子さんは目をキラキラさせながら、「どう?びっくりした?」と期待を込めて尋ねました。
しかし、その瞬間、花子さんは胸の奥に大きな戸惑いを感じます。
突然のサプライズに心の準備がまったくできておらず、静かに過ごしたい気持ちを断ち切られたような気分になりました。
同僚の笑顔から、みんなの善意が分かる一方で、その状況が「迷惑」に感じられ
自分がゆっくり過ごせる癒しの空間に土足で踏み込まれたような嫌な気持ちになりました。
良子さんは、花子さんが喜ぶはずだと信じてのに、その表情が少し曇っていることに気付き困惑しました。
「こんなに一生懸命企画したのに、どうして喜んでくれないの?」という思いが強まり
自分たちの好意を無駄にされたような感覚が湧きました。
「自分の企画が間違っていたのかな」「何が気に入らなかったのだろう」と嫌な気分になってしまったのです。
花子さんと良子さんの間で起きた今回の出来事は、職場の人間関係において
「価値観の違い」からおこった出来事でした。
良子さんは、花子さんを喜ばせたい一心でサプライズを企画しましたが、
その行動が逆に「気疲れ」や「困惑」を引き起こす結果になってしまいました。
サプライズに対する感じ方は、人それぞれの性格や価値観に大きく左右されます。
このケースでは、その違いがはっきりと表れていたのです。
サプライズが引き起こすすれ違いを乗り越えるには
やはり「お互いの気持ちを理解しようとする姿勢」と「率直なコミュニケーション」が鍵になります。
特に、相手がどう感じるかをあらかじめ考えることが重要です。
自分では「良かれ」と思った行動でも、相手にとってはプレッシャーや負担になる場合がありますよね。
たとえば、サプライズを計画する際は、
「相手が本当に驚きを楽しめる性格なのか」「その状況が相手にとって負担にならないか」を意識してみるとよいでしょう。
一方で、サプライズが苦手な人も、「好意でしてくれたこと」を少しずつでも柔軟に受け入れる気持ちを持つと、関係がスムーズになるかもしれません。
結局のところ、大事なのは「自分のやり方を押し付けない」ということ。
相手がどう感じるかを思いやるだけで、ずいぶん違った結果になるものです。
そして、何か誤解や行き違いが起きたとしても、その後でお互いの気持ちを言葉にすることで、むしろ関係が深まることもあります。
こうした意識と行動を積み重ねることで、価値観の違いを尊重しながら、心の距離を縮めていくことができるのではないでしょうか。
特に職場のような多様な価値観が集まる場所では、小さな気遣いが大きな成果を生むことがありますね。
ちなみに、この花子さんと良子さんは後日、話す時間をどちらからともなく作り
お互いの気持ちや考えを伝え
以前よりも仲良くなる事ができました。
今回の話では、サプライズが職場の人間関係に微妙な影響を与えちゃった例を取り上げました。
でも、こういう「価値観の違い」って、いろんなところで顔を出しますよね。
ちょとしたことからでもお互いの価値観を共有できる機会はあり
それをキャッチできるようにコミュニケーションを大切にしていきたいですね。
今回のサプライズのお話がそんなヒントになれば嬉しいです!



