仏像のあるくらし 烏枢沙摩明王
不動明王 ― 動かぬ心で迷いを断つ守護尊
穏やかな香りを放つ桧材から、精緻に彫り上げられた不動明王像。
燃えさかる火焔光背のもと、右手に降魔の利剣、左手に羂索(けんさく)を携え、
私たちの煩悩や迷いを断ち切り、正しい道へと導いてくださいます。
不動明王は「大日如来の化身」ともいわれ、怒りの表情の中に深い慈悲を宿す尊格です。
そのお姿は一見おそろしいようでいて、実はすべての人を救うために
自らを厳しい姿に変えてくださっていると伝えられています。
動じない心を象徴する「不動」の名の通り、
人生の困難にも揺るがない信念を授けてくださる仏さまです。
桧材の柔らかな木肌と清らかな香気が、
生活空間の中に静けさと温もりを添えます。
手のひらに包まれるような総丈20cmの姿は、
現代の住まいにも調和し、日々の祈りに寄り添う心強いお守りとなるでしょう。



