秋分の日とおはぎ ― 先祖を想い、こころを結ぶ日
初盆を迎えるにあたって
お亡くなりになってから初めて迎えるお盆を「初盆(はつぼん)」といいます。
故人があの世から初めて里帰りする大切な日であり、ご家族にとっても特別な節目です。
初盆は、普段のお盆よりも丁寧に供養を行うのが習わしです。白い提灯を用意し、故人の霊を迎える道しるべとします。ご自宅にお仏壇や精霊棚をしつらえ、お花や果物、故人が好んだ品をお供えしてお迎えしましょう。
また、親戚や縁のあった方々が訪れて手を合わせることも多く、感謝の気持ちを伝える場でもあります。お香の香りや蝋燭のあかりの中、静かに故人を偲ぶ時間は、心を整え、遺された日々を大切に生きる力を与えてくれます。
今年初めてお盆を迎える方は、無理をせず、できる範囲で心を込めた供養を行うことが何より大切です。
その想いこそが、故人への何よりの贈り物になるでしょう。
初盆のお宅を訪ねるときの心づかい
初盆のお宅へ伺う際には、故人を偲び、ご遺族を慰めるお気持ちを形にした「初盆見舞(はつぼんみまい)」をお持ちするのが一般的です。
初盆見舞いとしてよく選ばれるのが進物用お線香
初盆見舞いとしてよく選ばれるのが進物用お線香。
香りは故人の霊を慰め、煙は祈りを天へと届けるといわれます。お線香は仏前にすぐお供えでき、日々の供養にも役立つため、ご遺族に喜ばれる贈り物です。
選ぶ際は、落ち着いた香りや上質な香木を使ったもの、化粧箱入りなど丁寧な仕様のものがおすすめです。のし紙には「御霊前」や「御仏前」と表書きし、下にはご自身の名前を入れます。
心を込めた一束のお線香は、言葉以上に哀悼と慰めの気持ちを伝えてくれます。
静かな香煙とともに、故人への想いをお届けしましょう。



