仏像のあるくらし 馬頭観音
私たちが日々手を合わせる仏さまには、さまざまなお姿があります。
その中でも「大日如来(だいにちにょらい)」は、密教において最も中心的な仏さま。宇宙そのもの、そしてすべての仏の根源を象徴する尊い存在です。
「大日」とは「大いなる光」を意味します。大日如来は、目には見えない真理や命の根源をかたちにした仏さま。まるで宇宙の中心に静かに座し、すべてのいのちをやさしく見守るようなお姿をしています。
密教では、大日如来はふたつの面を持つとされています。
ひとつは、「胎蔵界大日如来」。慈しみと命を育む母性的な存在。
もうひとつは、「金剛界大日如来」。智慧と理法で宇宙を導く父性的な存在。
このふたつの大日如来は、「両界曼荼羅」の中心に描かれ、それぞれの世界を司っています。
これらの大日如来は、京都・東寺の立体曼荼羅や、和歌山・高野山の**壇上伽藍(だんじょうがらん)**にある根本大塔でも祀られており、今なお多くの人々の信仰を集めています。
お仏壇にお迎えする際には、金剛界大日如来の「智拳印(ちけんいん)」を結んだお姿がよく選ばれます。
その堂々としたお姿からは、私たちの心に「内なる力」や「深い安心感」を授けてくれるような気配が感じられます。
陽光堂では、そんな大日如来の尊いお姿を、素材や表情、仕上げにこだわりながらお届けしています。
日々の暮らしの中に、大日如来のやさしさと智慧のひかりが届きますように――。
皆さまとのご縁を、心よりお待ちしております。



