「本物の家づくり」のプロ
伊東陽介
Mybestpro Interview
「本物の家づくり」のプロ
伊東陽介
#chapter1
家を建てる時、多くの人が考えるのは、大切に長く住まいたい、ということ。
「家は、手をかけるほど、長持ちするんですよ」。そう話すのは、焼津市の伊東工務店で代表を務める伊東陽介さん。焼津、藤枝など志太地区を中心に、新築やリフォームなどを、設計から施工、引き渡しまで一貫して手掛けています。
どんな家を建てたいかは、人によっても家族によってもさまざま。そのため、伊東さんは注文があった際には必ず細かくヒアリングをし、何度も打合せを重ねます。
「家と、家づくりに必要な資格、経験を持ったプロだからこそできることがあって、それが大事だと思うんです。間取り一つにしても、ちゃんと専門知識に基づいた根拠があるからこそ、提案できる。そういう、プロとして当たり前の家づくりをしています」
例えば、普通の人は間取りの図面を見てもなかなかピンと来ないもの。そういう場合は3DCADで立体的に見てもらうことで、外観から家の中までをイメージしやすい形にします。
「実物を見てもらうわけにはいかないので、相手に伝わるような説明を心掛け、伝わりにくい部分をCADで補う感じですね」
打合せや設計から施工、引き渡しまで、すべて伊東さん本人が行うため、頼む側も安心して任せられるそう。堅実で丁寧な家づくりに、「この人なら」と次の依頼を紹介されるという話も納得です。
#chapter2
家づくりで伊東さんがもっとも心掛けているのは「見えないところもきちんとやる」こと。当たり前のこと、と伊東さんは言いますが、家を建ててからだと、どんな建て方をしているのか、構造がどうなっているのかまでは見えない上、建て方によってどんな影響があるかまでは想像できません。
「手を抜いたり、やるべきことをやらなかったりすると、5年、10年経ってから雨漏りがしたり、リフォームも引き受けますが、直そうとしてもできない状態だったり、難しい工事になったりすることがあるんです。自分が建てた家にお客様が住んでいるのですから、不具合が出るような仕事をすれば、お客様に迷惑がかかってしまいます。その人の一生がかかっていると言っていいと思います」
施主も気付かないひと手間をかける。そのこだわりを貫くのは、伊東さんにとって「責任」だから、と話します。
「自分で設計し、施工もする。それは全部自分自身が責任を持つということです。しっかり作って、ちゃんとメンテナンスしていれば、家は40年、50年ともつはずですから」
#chapter3
小学生の頃、自宅をリフォームした際、ノミやカンナを使って家を作り上げていく大工さんの姿を見て「将来は大工になりたい」と憧れたという伊東さん。もともと物を作るのが好きだったこともあり、高校卒業後、建築関係の専門学校を経て、大工の親方に弟子入りします。
最初は掃除ぐらいしかさせてもらえないという厳しい職人の世界。とはいえ、それも親方や先輩を見ながら、仕事の流れや意味を覚えていく、大工にとっては「必要な時間」だと伊東さんはいいます。8年前に独立し、一昨年には事務所と工場を持った伊東さんは、今後若い大工を育てたい、という思いを抱いています。
「ひと昔前は、地域で家を建てる大工や地元の工務店がたくさんあり、家の相談はそういう人たちにしていました。でも今、家の構造を分かって、技術を持っている大工が本当に少なくなっています。今後、地域の家づくりを担っていく若い大工を育てたいですね」
自分の頭の中のイメージが形になって完成していく楽しさ。技術を磨くことで、どんどん面白くなっていった自分自身の経験と照らし合わせて、後進を育てたい、と話します。
「器用・不器用は関係ありません。すぐにできることではもちろんありませんが、5年、10年とあきらめずに続けることで、必ず家を建てられるようになります。家づくりを通じて、大工という仕事の魅力を伝えられるといいですね」
(取材年月:2017年9月)
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Profile
「本物の家づくり」のプロ
伊東陽介プロ
大工
株式会社伊東工務店
プランニングから設計、施工、お引渡しまで、責任を持ってお応えします。新築はもちろん、リフォームや増改築まで、お客様のニーズに合わせた家づくり。見えない部分にも手を抜かない丁寧な家づくりが自慢です!
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