人と組織をウェルビーイングにする、キャリア開発の専門家集団（1/3）

目指す方向性を見いだし、仕事へのモチベーションを高めるキャリアカウンセリング

　「ウェルビーイング」とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態のこと。「山陰キャリア開発」代表理事の戸谷弘明さんは、「人と組織の双方をウェルビーイングにする」をミッションに掲げます。

　「当方は、私を含む約40人のキャリアコンサルタントが参画し、より良い組織と人づくりを支援しています。キャリアカウンセリングや、社員研修、組織開発のコンサルティングなどを通して、働く人や企業の悩みに応えます」

　スキルや専門性を重視した求人や転職市場が拡大する中、「今の仕事を続けていいのか」「この仕事は自分に向いている？」など、モヤモヤを抱えている人は多いでしょう。
　「キャリアを考えることは、生き方を考えることでもあります。自分がどう生きていきたいかを一緒に探求しましょう」と戸谷さん。

　とはいえ、10年後のことや、やりたいことなんて分からないという声も。まずは相談者の「どうありたいか」をひも解きます。
　「アセスメントツールを用いて、ご本人の興味や能力、特性などを可視化します。これまでのキャリアを棚卸しして〝ジョブ・カード〟にまとめることも有効な取り組みです。自身のこと、やりたいことに気付き、今後の方向性を見いだすきっかけになります」

　企業に向けては、従業員とWin-Winの関係づくりを勧めます。
　「20代、30代から『現職に不満はないが、将来を見据えてキャリアアップを図りたい』という声がよく聞かれます。企業としては、せっかく育てた人材が辞めてしまうのは大きな損失です。本人が描くビジョンと、会社が求める役割のギャップを埋めるよう提案・助言することもよくあります」

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