終活、リビング・ウィル支援や遺言・相続のプロ
江越正嘉
Mybestpro Interview
終活、リビング・ウィル支援や遺言・相続のプロ
江越正嘉
#chapter1
佐賀市中心部の佐賀城公園前に「江越法律事務所」を構える弁護士の江越正嘉さんは、遺言や相続、債務整理や破産、交通事故、労働問題、離婚問題など、法律のことで悩む地域の人たちが抱える多様な法的問題に幅広く対応し、問題解決へと導いています。
前職では、社会福祉士として高齢者の在宅福祉、医療福祉に携わり、成年後見人として活動してきた江越さん。そのため、「高齢者や障がい者への全面的な法的支援がライフワーク」といい、特に終活や尊厳死、終末期医療と患者の権利、高齢者や障がい者への虐待対応などの分野に注力して取り組んでいます。
終活や尊厳死について、江越さんは、「人生の終末期に自分が意思表示できなくなったときに備えて、延命措置を行わないよう意思表示しておくかどうか。自分の葬儀はどう行うか。家族への遺言や相続をどうするか。さらに細かいことを言えば、パソコンやSNSのデジタルデータの後始末までを含め、その方が人生の最期を自分らしく、尊厳をもって迎えられるよう、法律家としてトータルにサポートし、寄り添いたいと考えています」と力を込めます。
依頼者から相談を受けるときは「まずはその方のお話をじっくりと丁寧に聞き取り、どんなことで悩んでおられるのか、お気持ちを受け止め、問題解決の糸口を見つけられるよう心がけています」と話します。
#chapter2
佐賀市で育った江越さん。佐賀大学を卒業後、社会福祉士の資格を取得し、社会福祉士(ソーシャルワーカー)として鹿島市内の病院で高齢者在宅福祉、医療福祉などに約5年間、従事しました。
「地域の高齢者宅を訪ねてお話を聞き、生活する上でどんな不安や課題があるかなどを汲み取り、福祉サービスのコーディネートや、成年後見人として活動するなどしてきました。高齢者の中には認知症の方も多く、訪問販売で高い品物を買わされたり、リフォーム詐欺などの被害にあったりする方もたくさんいたんです」といいます。
「社会福祉士としての支援だけでなく、もっと法律のことを学んで、様々なことで悩んでおられる高齢者や障がい者の方々を法的に救済し、よりよい解決へと導けるようになれればと。当時強くそう感じたことが、弁護士を目指すきっかけでした」と振り返ります。
務めていた病院を辞め、九州大学法科大学院へ通って、3年間の猛勉強で司法試験に合格。1年間の司法研修、その後、福岡や佐賀の法律事務所での勤務を経て、2017年、佐賀市内に江越法律事務所を設立しました。
社会福祉士として活動していた経験を生かし、医療、福祉機関に対しては、患者からの苦情やクレームへの対応、セクハラやパワハラをはじめとする労務問題などについての研修講師を務めることも。さらに、西九州大学では非常勤講師として司法福祉論などの授業を行い、福祉や法律の道を志す学生たちへの教育にも力を入れています。
また、江越さんは現在、日本尊厳死協会さが理事や、佐賀県弁護士会の高齢者・障がい者権利委員会委員長、日弁連の高齢者・障害者権利支援センター委員を務めており、日常業務のかたわら、行政、福祉機関に向けた成年後見制度や高齢者、障がい者の虐待防止などの研修、市民向けには終活や尊厳死などをテーマにした研修などを精力的に行っています。
座右の銘は「熱い心と冷静な頭」。プライベートでは、佐賀県民オペラ協会、西日本オペラ協会に所属し、声楽家(テノール)として活動。佐賀、福岡などで年間10公演ほどのオペラやコンサート、ボランティア演奏を行っているそうです。
#chapter3
今後、3人に1人が65歳以上となり超高齢社会を迎える日本。「これまでよりももっと、死を身近に感じる時代になるだろう」と江越さんはいいます。
「終末期の医療やケアについての意思表明書(リビング・ウィル)、自分の思考、判断能力がなくなったとき、自らの医療をどうするかを事前に決めておく事前指示書、医療関係者や家族と治療方針について意思確認しておくアドバンス・ケア・プランニング(ACP)など、人生の最期をどう迎えたいのか、自分の意思で準備して決める権利を、私たち弁護士は擁護する義務があると思っています」と江越さん。
そのため、今後は「人生の終末期に大切なことは何かをきちんと伝えていけるよう、終活についてもっと力を入れていきたい。医療、福祉機関や家族との連携を深め、ふだんからよく話し合うことも大切です。一人でも多くの方が、納得のいく人生の最期を迎えられる社会を実現するため、これからも精進してまいります」と話しました。
(取材年月:2019年9月)
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江越正嘉プロ
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江越法律事務所
社会福祉士として高齢者在宅福祉や医療福祉の現場に携わってきた経験と調整能力、弁護士としての法的知識や問題解決能力、そして医療・福祉機関との緊密な連携により、オーダーメイド終活や遺言・相続をささえます。
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