塗装で住宅を見直してくれる一級建築士水野雄之

塗装で住宅を見直してくれる一級建築士

水野雄之

一般の方にも、理解できるように赤外線カメラで入念に家屋を診断。工事の施工内容についても丁寧に説明

　「屋根や外壁は、単に上塗りするだけでは意味はありません。傷みの原因を見極め、状態に応じた手当てを施すことが大事です。下地を整えてから塗り直すことで、愛着のあるわが家に長く住み続けることができます」

　こう強調するのは、〝一級建築士の外壁塗装店〟として、大阪市平野区で塗装業やリフォーム業を展開する「ミズノライフクリエイト」の水野雄之さんです。

　「近年、大阪など近畿圏に接近する台風の勢力が増し、異常気象とも呼ばれます。豪雨も頻繁に起こり、家屋にとって厳しい気候になりつつあります」と警鐘を鳴らします。

　特に重要視しているのが〝雨仕舞（あまじまい）〟です。「最近は、雨や日差しを遮ってくれる軒のない住宅が多く、外壁内に張った透湿防水シートだけでは水の浸入を防ぐことができない場合があります。雨仕舞を適切に行った上で塗装をしないと、全てが無駄になってしまいます」と指摘します。

　水野さんは、検査に関する高い専門性を備えた非破壊試験技術者の資格を生かし、まずは赤外線カメラで家全体を入念に診断。劣化やひび割れなどを把握し、雨水が入り込まないようにするため、どういった対策が必要かを導き出します。

　「価格だけで業者を選んでしまうと、雨仕舞いの処置が不十分で、すぐに問題が発生してトラブルに発展するケースも見受けられます。私どもでは、工事の内容や進行具合を資料にまとめ、わかりやすく報告しています。お客さまの不安をやわらげるための努力は惜しみません」と胸を張ります。

施工現場には担当者がほぼ毎日足を運び管理。ホームページでは外壁塗装に役立つ情報も発信

　同社では、管理責任者が客先にほぼ毎日足を運びます。「地上からは分からず、足場に登って初めて気付く不具合もまれに出てきます。このような時も、お客さまにきちんと説明し、どういった対処をするか相談した上で実作業へと移ります。現場の職人に任せっきりにすることはありません」

　何事にも誠実に取り組む姿勢から、水野さんの元には一戸建て住宅やマンション、クリニック、店舗など数多くの案件が舞い込みます。四條畷市のキリスト教会もその一つ。経年劣化により塗装がはがれ、窓枠からの雨漏りが進んでいました。

　「大勢の人が集まる場所ですし、大雨のたびに『建物は大丈夫だろうか』と心配が絶えない様子でした。6社に見積もりを取ったそうですが、調査に伺った際の私どもの対応にご満足いただき、当社に決めてくださいました」と振り返ります。

　水野さんは、自社のホームページでコラムを執筆。住まいをメンテナンスするタイミングをはじめ、妊婦や赤ちゃん、ペットがいる家庭での外壁塗装の注意点など、内容はバラエティーに富みます。「何回も書き直したり、ネタを絞り出したりと大変ですけどね」と苦笑い。「それでも、外壁塗装のプロとして、お客さまに正しいことを伝えるという信念に基づき、情報を発信し続けています」と力を込めます。

　また、施工例についても、写真や依頼者のコメントなどを織り交ぜて詳しく紹介。大阪以外の遠方の人が参考にすることも多いそうです。

「地域『ど』密着」をキーワードに、日常の困り事にも応えたい

　1963年に創業し、1万件以上の施工実績を誇るミズノライフクリエイトは、水野さんの祖父が始めた内装工事業が出発点です。父親の代には建築工事なども行うようになりました。水野さんは1979年から家業に従事し、1996年の法人化と同時に代表に就きました。

　当時はゼネコンの下請け業者でしたが「自分自身の顧客ができない」と感じ、独り立ちしてリフォーム業に乗り出すことを決断。「チラシを作り、新聞に折り込み広告をお願いしたのがスタートでした。見積もり無料としたのが当時としては珍しかったようで、少しずつお客さまが付いてきました」と振り返ります。

　その際に「これまで以上に世の中の役に立つ事業に発展させたい」との思いで取得したのが、一級建築士です。「資格を持っているから偉いわけではないのですが、お客さまからの信頼にもつながり、当社の一番の強みとなっています」

　その後、外壁塗装を手掛けるようになった水野さん。これからは「地域『ど』密着」をキーワードに活動していきたいと言います。

　「平野区をはじめ大阪市南東部では、気軽に家の修繕を頼める中小の工務店が年々減っています。トイレや風呂の詰まりなど日常の中のさまざまな困り事に応え、地元のみなさまのお役に立ちたいですね」

　〝仕事に忠実に、手間暇を惜しまず丁寧に〟という父の教えを守ってきたからこそ、「今日まで大きな問題もなく無事にリフォーム店を業（なりわい）とさせていただきました。」と水野さん。「どうすればお客さまに喜んでもらえるのかをいまいちど考え、身を引き締めて業務に臨みます」と熱く語りました。

（取材年月：2022年1月）

一級建築士の知識を生かし、傷みの原因を見極め、適切な処置を施す外壁塗装を提案

一般の方にも、理解できるように赤外線カメラで入念に家屋を診断。工事の施工内容についても丁寧に説明

施工現場には担当者がほぼ毎日足を運び管理。ホームページでは外壁塗装に役立つ情報も発信

「地域『ど』密着」をキーワードに、日常の困り事にも応えたい

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