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中小企業の財務基盤づくりを支え、地域経済を支える企業を育む

税務署・国税局勤務の経験を活かす税務・会計のプロ

長尾実

長尾実 ながおみのる
長尾実 ながおみのる

#chapter1

目標と現実のギャップから課題を分析し、毎月改善を重ねて黒字化を目指す

 「企業経営で重要なのは、財務状況を客観的に示す帳簿に基づく意思決定です。目標と現実のギャップから課題を分析し、毎月改善を重ねることで黒字化を目指しましょう」

 このように話すのは、「長尾会計」代表で税理士の長尾実さん。岡山県倉敷市南部の児島地区に長尾実税理士事務所を構え、中小企業を中心に、記帳・税務代行や決算・申告指導を行っています。

 長尾さんは31年にわたり税務署や国税局で勤務し、滞納者の財産調査や法人の税務調査、税務大学校での教育にも携わるなど、幅広い業務に従事。豊富な実務経験を生かし、税務申告の支援にとどまらない、健全な財務体質の構築に向けた助言を行える点が強みです。

 「公務員時代は多様な業種の会社を訪問し、多くの経営者の方々と接してきました。堅いイメージを持たれがちな税務調査ですが、人と人とのやり取りであることに変わりありません。今日の私があるのは、今まで出会った社長や、企業を取り巻く社会から学ばせていただいたから。その恩返しとして社会貢献したいという思いを持ち、税理士の業務に当たっています」

 社会貢献に加え、地域の発展についても意識しており、「中小企業それぞれが永続的な運営に取り組んでこそ、地域経済の発展につながる」と長尾さんは強調します。

 「財務基盤がしっかりした企業は、経営も安定します。お客さまの資金繰りや資金状況の把握、経営の方向性や計画書の作成についての助言で会社の成長を後押しし、その先にある地元の繁栄にも貢献できればと考えています」

#chapter2

法人の税務調査など、税務署や国税局の勤務経験が現在の仕事に生きる

 岡山市で育った長尾さんは、岡山県内の商業高校を卒業後、税務大学校広島研修所に入校。法律や経済学、簿記会計などを学び、専門知識を身に付けました。

 「高校時代はバレーボールに打ち込み、全国大会にも出場しました。税理士資格を持っていた当時の担任から『税理士になるなら税務署上がりが良い』と勧められ、バレー部の顧問も後押ししてくれたことが進路選択の決め手になりましたね」

 岡山県北部の津山税務署で勤務を開始し、中国地方の税務署や国税局などで経験を積みました。中でも長く携わったのが法人の税務調査で、企業を訪問して申告内容を確認する一般調査や多額の不正が疑われる案件などが対象の特別調査に従事したほか、国税局の資料調査課で税務署では対応困難な事案にも取り組みました。

 「当時は、高度経済成長期に事業を興した経営者も多く、臨場先では厳しい言葉をかけられることもありました。確かに普通だったら相手にしないような若手にあれこれ質問されるのですから、腹が立つのも当然でしょう。ただ、こちらも職務ですから、手を緩めるわけにはいきませんでした」

 その後、税理士として新たな道に挑戦したいとの思いから、49歳で退職し税理士登録。税理士事務所勤務を経て、2014年に独立開業しました。

 「多彩な業務経験が現在の仕事の土台になっていると感じます。これからも会社法をはじめとする必要分野の勉強を続け、社会のニーズに応えられる仕事をしていきたいです」

#chapter3

自計化や月次決算により原価や利益を即時把握し、適切な経営判断へ

 「かつては『帳簿は税務のために作成するもの』というイメージが強かったですが、現在は財務会計と管理会計の視点がより重要です。原価や利益を適切に把握して次の打ち手につなげるとともに、金融機関にもタイムリーに試算表を提出することが求められます」

 月次決算などにより自社の状況を速やかに把握することを勧める長尾さん。クライアントへの自計化の指導や、毎月の巡回監査においては、貸借対照表を重視した会計を説いています。

 「ある顧問先が銀行から借り入れをして土地を購入し、設備投資を行いました。土地は減価償却の対象ではなく、地代も発生しないため、利益が確保でき、黒字決算となりましたが、社長は納税額を抑えるために従業員への決算賞与を検討。私は『利益を原資にしないと借入金は返済できない』と助言し、利益の計上をご提案しました。返済により自己資本比率を高め、財務体質の健全化につなげることが大切だからです」

 企業への支援以外にも、相続税に関するセミナーの講師を務めるほか、地元の中学や高校の租税教室で教壇に立つなど、幅広い世代に税の知識を伝えています。

 「税務大学校では教育官補を務め、当時行われていたそろばんの授業を担当するなど、教育者として生徒と向き合ってきました。この経験が今の仕事にも役立っていると感じます」

 地元の児島法人会で役員を務め、税制委員として国への提言活動にも携わってきた長尾さん。「社長というのは周囲に悩みを打ち明けられない、孤独な存在です。そんな方々にこれからも寄り添っていきたいです」と話します。

(取材年月:2026年7月)

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長尾実プロ

税理士

株式会社長尾会計

財産調査や税務調査、税務大学校での教育経験などを生かし、健全な財務体質の構築に向けたアドバイスを実施。自計化や月次決算の支援で中小企業の成長を後押しし、地域経済の発展への貢献を目指します。

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