【避難所の闇】衝撃の備蓄品没収とクレクレ被害に遭う防災グッズ5選

皆さん、こんにちは。HIRO防災です。
突然ですが、今このコラムを読んでいる最中に南海トラフ巨大地震が発生したら、
あなたはどのように行動しますか?
もし、お住まいの地域で想定される津波の高さや到達時間、
そして具体的な避難場所が反射的に頭に浮かんでこない場合、それは危険な状態です。
普段から反射的に動けないレベルであれば、実際に地震が起きたときに動けるはずがありません。
特に高知県、和歌山県、静岡県などに住んでいる地域では、非常に高い津波が驚くべき速さで押し寄せます。
津波の速さは、オリンピックの100メートル走の選手と同じくらい、あるいはそれ以上とも言われています。
普通に逃げたのでは間に合わない可能性が高いです。
今回は地震発生直後に津波に飲み込まれるリスクを高める「取るべきでない行動10選」を紹介します。
今回紹介する行動一つ一つで、災害時、あなたやご家族の生と死を分けます。
自己紹介

私は大分県別府市の消防本部で約10年間勤務していました。
消防隊、はしご隊、救助隊などを経験し、
平成28年熊本地震での災害活動や、大分県中津市の山崩れ、広島県の豪雨災害での捜索活動など、多くの大規模災害現場での経験があります。
この経験をもとに、皆様に分かりやすく防災について発信していきたいと思っています。
では、解説します!
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1. 強い揺れの最中に移動する

強い揺れが発生している最中に慌てて移動するのは非常に危険です。
避難しようとしても、負傷してしまったら意味がありません。
特に頭を打ってしまうと、意識を失い、その時点で避難が不可能になってしまいます。
まず揺れを感じたら、慌てずに身の安全を確保することが絶対的な大前提です。
家の中であれば、棚やテレビなどの重量物がない場所で安全を確保し、地下街などでは柱などの固定物につかまりましょう。
2. 波や川を見に行く

「津波が来ているか確認しよう」と海や川に近づくのは最悪の行動です。
津波は川を遡上(そじょう)して内陸に入ってくるため、水辺には絶対に近づかないでください。
精神的に動揺していると、こうした危険な行動をとってしまう人が過去にも確認されています。
内陸でかつ高所に移動することが重要です。高所であることが最重要です。
3. 車で渋滞に突っ込む

地震時の避難は、基本的には徒歩(または走ること)が原則です。
車で避難しようとすると、渋滞に巻き込まれて動けなくなるリスクがあります。
また、道路が建物の倒壊や地面の隆起で使えない可能性もあります。
もし、徒歩では間に合わないなど、状況によって車での避難を選択せざるを得ない場合は、
緊急車両の邪魔にならないよう、車のキーは差しっぱなしにしておくのが基本です。
第三者が車を移動させる必要が出た場合に備えるためです。
4. 家族を迎えに行く、またはその場で待つ

家族の安否が心配な気持ちはよく分かりますが、迎えに行って自分の命を落としてしまったら意味がありません。
消防活動においても、まず自分の命を守る選択肢を優先することが原則です。
津波発生時においては、自分の命が最大の貴重品です。
家族と離れ離れになってもお互いに安全を確保できるよう、
あらかじめ災害時の行動ルールや集合場所を共有し、教育しておくことが非常に重要です。
5. 橋や堤防を渡って逃げる

橋や堤防があるということは、水辺に近づくことを意味しており危険です。
さらに、地震によって橋が倒壊する恐れがあります(例〜熊本地震での阿蘇橋の崩落)。
日本の橋の中には高度経済成長期に一気に建設され、現在老朽化が懸念されているものも多く、普段から倒壊の危険を念頭に置いておくべきです。
避難の際にどうしても渡る必要がある場合を除き、基本的に橋には近づかないようにしましょう。
6. 避難先が1つしかない

災害時には、建物の倒壊などで避難所へ繋がる道が使えなくなるなど、イレギュラーな事態が多発します。
選択肢が一つしかないと、パニックになり行動できなくなります。
避難場所や避難所は、最低でも3つ程度の複数箇所を決めておきましょう。
Google Mapなどの保存機能を活用し、普段から避難ルートを把握しておくことも有効です。
7. エレベーターを使う

地震が発生すると、エレベーターは停止します。閉じ込めが発生するリスクがあり、非常に危険です。
津波からの避難では、例えば30メートルの津波想定の場合、1階の高さが約3メートルと考えると、11〜12階程度まで避難する必要があります。
必ず階段を使って避難しましょう。特に高齢の家族がいる場合は、走って階段を上る時間も計算に入れておく必要があります。
8. 裸足やサンダルで飛び出す

地震後は、ガラスや釘などが散乱し、足元には危険がいっぱいです。
裸足はもちろん、肌が露出するサンダルでの避難は絶対にやめてください。
釘の踏み抜きは普通の靴でも怖いですが、万が一怪我をすると、破傷風の危険があり、命に関わることもあります。
※破傷風になり、無治療だった場合の致死率は15〜60%。
靴を履いて避難することが重要です。できれば、踏み抜き防止のインソールを入れた靴を準備しておくと良いでしょう。
9. 海沿い、川沿いの幹線を選ぶ

海沿いや川沿いの幹線道路は、津波が押し寄せる経路となり非常に危険です。
大分市の別大国道のように、海沿いを走りながら避難経路を考える際は、
海沿いの幹線道路から、街中の高い方向へ抜けるのか、すぐに車を乗り捨てて山側へ駆け上がるのか、
といった選択肢を事前に頭に入れておく必要があります。
10. 情報待ちで動かない

大地震が発生した直後は、パニックで頭が真っ白になり、「とりあえず情報を待とう」と行動を停止してしまう人がいます。
しかし、特に高く早い津波が来る沿岸地域では、情報待ちで動かないことは、津波に飲み込まれることを意味します。
大きな地震が起きたとき、津波の正確な高さはすぐには観測できません。
報道が「巨大な津波が来ています」といった曖昧な表現になるのはそのためです。
まずは、安全な場所への避難が最優先であり、情報収集はその後に動いてからでも遅くありません。
津波が来なくても「不発だった」で良いのです。逃げ遅れることだけは絶対に避けましょう。
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いかがでしたか?
このコラムが皆さんの防災知識の参考になれば幸いです。
HIRO防災では、他にも災害対策に関する様々な情報や動画を発信していますので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
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