限りなく新築、新品に近づけるプロ技ハウスクリーニング（2/3）

大手チェーンで経験を積み、ハウスクリーニングの鉄則を見つけて独立

　石黒さんがハウスクリーニングの仕事を始めたのは15年前のこと。新聞で「フランチャイズ募集」の広告を見たことがきっかけでした。もともと掃除好きで、「新しいことを始めたい」と思っていた矢先、早速、応募し、全国展開する大手ハウスクリーニングのフランチャイズ、新潟県の第1号店となります。しかし、会社の名前こそ知られていたものの実績はなかったため、ただ待っていても仕事は来なかったそうです。そこで石黒さんが始めたのは、不動産屋を回って、アパート、マンションなどの空室の清掃仕事を得ること。「これがとてもいい経験になりました」。というのも、空室であれば、時間制限はありません。石黒さんは、さまざまな汚れに対してどんな方法が効果的なのか、一つ一つ試していったそうです。
「もちろん、チェーンに加盟するにあたって本部で研修も受けましたが、ハウスクリーニングは理論よりも経験です。実際にこびりついている油汚れ、ホコリ、洗濯機の中のカビや洗剤かすなどに対して、自分なりに試行錯誤を繰り返すことで、どう落とせばいいのかが体得できました」
　そしていつしか、会社の名前ではなく、名指しで頼まれるようになっていた石黒さんは、独立を決意します。2010年のことでした。

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