50代からの人生をワクワクさせる整理収納アドバイザー井上ひろみ

50代からの人生をワクワクさせる整理収納アドバイザー

井上ひろみ

苦手を克服した自身の片付けのメソッドを、オンラインまたは訪問で伝授

　「『家に物が多くてイライラする』『掃除がしづらい』とお悩みの方は少なくありません。特に、モノを持つことに価値が置かれていた昭和から平成を過ごし、『捨てたくても捨てられない』という50代以上の女性が、シンプルかつ快適に暮らすお手伝いをしています」

　そう話すのは、「la kurashi（ラ・クラシ）」代表で整理収納アドバイザーの井上ひろみさん。自分時間を増やす片付け術を、オンラインまたは訪問でアドバイスし、快適な暮らしになるまでサポートしています。

　かつて大手電機メーカーに勤め、調理家電のマーケティングや開発に30年以上にわたって従事。手掛けた製品の一つは、業界を代表するトップブランドとして今も人気を博しています。

　「フルタイム勤務で忙しい自分が欲しいと思う家電を世に送り、お客さまに喜んでもらえるのはとてもやりがいがあったのですが、家庭との両立は大変でした。中でも片付けが大の苦手で『散らかった家にこのまま住み続けたくない』と一念発起。整理収納を学んで資格を取り実践したところ、人生が180度変わったんです」

　部屋がスッキリしたことで家事が驚くほど楽になり、無駄な買い物が減ったと言います。
　「モノとの向き合い方も大きく変化し、家の中のモノ一つ一つのありがたさに気付きました。モノが多くて散らかっていた時に全く気付かなかったのですが、片付いた家には、小さなシアワセがいっぱい溢れていたのです」
　井上さんは自身のメソッドを多くの人に伝えたいと早期退職し、起業しました。

　「50歳前後の“アラフィフ世代”は、子育てや仕事が落ち着き、次のライフステージを考える時期に差し掛かります。探し物に追われる日常から解放され、やりたいこと、やるべきことに集中できる環境をつくりましょう」

「かなえたい暮らし」に向けてモチベーションを保ち、やり遂げるまで支援

　井上さんは依頼を受けると、まずヒアリングからスタート。部屋の広さや間取り、物の量を確認するほか、「どんな生活を目指したいか」も明らかにし、大まかなスケジュールを立てて見積もりを提示。納得を得た上で契約します。

　「『かなえたい暮らし』のインテリア写真などをいただき、イメージを共有します。詳細な作業工程は着手してみないと分かりませんので、時間や回数で区切らず、最初に定めた目標をやり遂げるまでサポートいたします」
　
　クライアントのモチベーションを保つため、ノウハウを伝えるだけでなくマインドも養います。
　「私自身もそうでしたが、片付けが苦手な人は途中で心が折れてしまいやすいので、毎回の終了時には、何がよかったか、どんなことが大変だったかをお聞きして記録しています。空間を整えることで心地よい成功体験を重ね、挫折しそうな時には過去の気持ちを振り返りながら一緒に前へ進みます」

　処分することにためらいを感じる人にも丁寧に寄り添い、背中を押します。
　「『大切だから』と長い間しまい込んでいる物は、本当に必要なのでしょうか。お客さまに一つ一つ問いかけると、ご自身にとって『そばにあってほしい物』と『手放してもいいと思える物』に分かれていきます。考えた上で捨てたくない物は無理に捨てなくてもいいんです。自ら取捨選択することで物への感謝も増し、お家の中が幸せでいっぱいになっていきます」

リバウンドに陥らないよう「楽をしてキレイが続く」収納方法を提唱

　一度片付いたのに、また散らかってしまう「リバウンド」に陥らないよう、井上さんは「楽をしてキレイが続く」という観点で収納方法を提唱しています。

　「面倒くさいことをどれだけ減らせるかが私のテーマ。モノの出し入れに複数の動作が必要になると人は煩わしさを感じ、出しっぱなしになって物があふれる原因になるので、片手のワンアクションで物を取ったり定位置に戻したりできることがポイントです」

　物の位置を明確にし、出し入れがしやすくなると「使ったら元の場所に戻す」が家庭内の習慣として定着。それぞれが自主的に整理整頓することが増え、家事を分担するなど家族関係にも良い変化が現れるそう。

　自身の失敗経験をもとにした具体的で理論的なアドバイスと、できるまでフォローする伴走型の支援で一人一人の課題にアプローチ。「長年手を付けられなかったけれど理想の部屋になった」「グチを根気強く聞いてもらえ、最後まで頑張れた」「家事のストレスがなくなり、心に余裕ができた」「物理的に整うことで精神面まで整理され、前向きに生きられるようになった」との声が届きます。

　ミドルからシニア世代の女性が生き生きと過ごせるよう尽力する井上さん。「片付けはゴールではなく、新たな人生のスタート」と語ります。

　「これまで家のことに縛られてきた方々が自由な時間を手に入れ、ワクワクする毎日を送ってほしいと願っています。心身ともに身軽になって、一緒にステップアップしていきましょう」と呼び掛けます。

（取材年月：2024年3月）

50代以上の女性が生き生きと人生を楽しむための片付けをサポート

苦手を克服した自身の片付けのメソッドを、オンラインまたは訪問で伝授

「かなえたい暮らし」に向けてモチベーションを保ち、やり遂げるまで支援

リバウンドに陥らないよう「楽をしてキレイが続く」収納方法を提唱

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