客観的な心理分析で自身を理解し輝かせるステージへ導くプロ近藤真貴

客観的な心理分析で自身を理解し輝かせるステージへ導くプロ

近藤真貴

対話と心身を整えるセラピー、数秘術を組み合わせた独自のセッションを確立

　「働く女性にとってストレスフルな現代社会。今求められているのは『保健室』のようなケアの場ではないでしょうか」

　そう語るのは、長野県塩尻市で「大人の保健室」をテーマにカウンセリングルーム「∞.FORTUNE.∞（フォーチュン8）」を開く近藤真貴さん。
　オンラインまたは相談者の元に足を運び、家庭内や職場、学校での人間関係、就職・結婚といった悩みを抱える人の声に耳を傾けています。

　セッションは、対話による心理カウンセリングと心身を整えるセラピーに加え、統計学に由来する「数秘術」を組み合わせた独自のスタイルが特長です。
　「数秘術とは、生年月日や姓名を数字にしたものに、過去の膨大なデータから傾向を導き出す方法です。歴史は古く、数千年前から人間の本質を掘り下げる分析方法の一つとして、研究が続けられてきました。当方では、異なる角度から自身を知るためのツールとして参考にしています。心理分析に関心がある人に向け、入門レクチャーも実施しています」

　2021年には結婚相談所も開設。マッチングによる成婚のみを目的とするのではなく、家庭内の問題や過去のDV体験などが原因で「結婚に前向きになれない」と話す人にも寄り添い、自己を見つめ直し歩き出そうとする背中を押してきました。

　またビジネスパーソンや事業主を対象に、キャリアカウンセラーとして健康経営や人事ついて助言・提案しています。
　「ストレスチェックのほか、仕事のモチベーションアップやキャリアアップをサポートするとともに、人生をどのように輝かせるかを考えるきっかけづくりを提供します。マッサージベッドを備えたスペースを設け、体をほぐしながら悩み相談に対応するなど、会社と個人が共に輝く“大人の保健室”を目指します」

第三者やモノへの依存の危うさに気づき、自身の力で明日を切り開く案内人へ

　中国にルーツを持つ近藤さんは、学歴偏重の環境や母親の過剰な期待といった緊張状態の中で青春時代を過ごし、10代半ばで母国語の通じない国で暮らすように。

　学生時代には養護教員になるための心理学を学び、卒業後は「国際的な仕事についてほしい」という母の望みに背いて企業の営業部に就職。子育て中には小児医療機関で相談業務に携わります。その後30代前半に勤めた物販の会社では、複数の店舗の責任者にも抜てきされました。

　「当時手掛けていたのはパワーストーンの販売でした。天然石が持つといわれる象徴的な力の由来や伝承、先人たちの世界観などを猛勉強する中で、中国医療の考え方や数秘術についても興味をひかれました」

　「将来への不安を和らげたい」「今の状況をより良くしたい」との願いに添うよう親身にアドバイスするうち、販売実績も向上。顧客の中には、近藤さんと石に対する依存度をエスカレートさせていく人も現れたそうです。
　「好成績の高揚感よりも、人生まで委ねかねない熱中ぶりが衝撃的でした。反響の激しさには恐怖すら覚えたほどです」

　「反発と承認要求を繰り返してきた私と母との関係性も、共依存といえるのかもしれない」。胸に浮かんだ思いもまた近藤さんを立ち止まらせます。
　
　「大事なのは『何かに頼りたい気持ち』の根源をしっかり見つめ直すことではないか」と気づき、トップセールスから転身。個々が自らの価値を見いだし、自身の力で明日を切り開く案内人となるべく道を探り始めます。

自分自身のステージに立ち、輝かしい人生を謳歌する瞬間をプロデュース

　約4年にわたり塩尻市内に設けたカウンセリングルームで、相談者一人一人と向き合ってきましたが、2023年秋に全ての事業所をいったんリセット。
　ステップアップのための新たな拠点づくりを視野に、これまでの活動をブラッシュアップしています。

　サロンオープンまでの間は、フットワークの軽さを生かし不定期でフィールドワークを兼ねた日帰りのパワースポット巡りを企画。移動の車中や訪れた先の食事など、少人数の参加者同士が共にひと時を過ごし、自然な会話を楽しむ時間を共有します。

　心を癒やすだけでなく、実際の生活の中で自分自身を開放するシーンへ送り出すまでのプロセスを大事にする近藤さん。
　恋愛・結婚相談を寄せる人の中に、DVや親子依存といった問題を抱える家庭に育ったことにより、他人に対して心を開くことができないというケースがあれば、交流の一助として結婚相談所のネットワークに加盟したことも。

　「人が苦しみの中から立ち上がろうとするとき、『つらい過去も全て含めて、今の自分がある』と気づく瞬間があります。これからの人生を謳歌するためにも、そのターニングポイントを形に残したい」と、歩んだ道程をオリジナルソングにして、その人だけのCDを作る取り組みを始めているそうです。

　「夢はそれぞれの1曲を披露するコンサートを開催すること。心の成長記録であり、人生を存分に楽しむ力強いしらべは、魂のメッセージとして、多くのオーディエンスに響くことでしょう」

（取材年月：2024年1月）

ストレスフルな現代社会に「大人の保健室」のようなケアスポットを

対話と心身を整えるセラピー、数秘術を組み合わせた独自のセッションを確立

第三者やモノへの依存の危うさに気づき、自身の力で明日を切り開く案内人へ

自分自身のステージに立ち、輝かしい人生を謳歌する瞬間をプロデュース

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