「参加者全員が楽しめる」がモットー、子どもスポーツ指導のプロ中川早人

「参加者全員が楽しめる」がモットー、子どもスポーツ指導のプロ

中川早人

自らの幼少期に、遊びながら運動する楽しさを見出した「はやと先生」

　宮崎市内で主に幼児や小学生などを対象としたスポーツ指導を行っている「スマイルオンスポーツ」代表の“はやと先生”こと、中川早人さん。「健康運動指導士」のライセンスを持ち、“参加者全員が楽しめる”指導をモットーに、運動が得意な子どもはもちろん、そうでない子どもにとっても心地よい空間と運動の場を作るよう心がけているそうです。

　「私自身は子どもの頃から運動が得意で、これまで野球やサッカーなどの球技全般、陸上、サーフィンなどいろんなスポーツをやってきました。小学生の頃は、同級生のリーダーみたいな感じで、独自の運動遊びを考え出しては友達を引き連れて遊んでいて…思えば今自分がやっていることの原点のような事をしていました。駆け出しの頃から指導内容を考えるにあたり、子どもたちにとって必ず楽しいと思える運動を…という事を重視しているので、たとえ運動が苦手な子でも、ほとんど嫌がる子はいませんでした。そして、ただ楽しけりゃいいというものではなく、『この運動がどのような効果を出すか』というしっかりとした狙いを裏付けたプログラムを考案し指導にあたっています」と中川さん。

　独立前に所属していたスポーツ系企業で学んだ経験、25年を超える指導経験、また健康運動指導士としての生涯スポーツの観点から、運動の楽しさはもちろん、運動による機能向上や効果、運動の必要性をたくさんの人に伝えていきたいと日々まい進されています。

笑顔でスポーツすることは免疫力を高め幸せ度を増すことに繋がる

　中川さんの主宰するスクールは、体操をはじめサッカーやダンス（講師は専任インストラクター）、大人も対象としたウクレレ教室などですが、その他、契約保育園・幼稚園などでの運動指導や、専門学校にて幼児保育科の生徒に向け、幼児体育や健康科学の講義なども行っています。

　「幼稚園・保育園・こども園での指導は、独自のプログラムに園ごとの方針を組み合わせて行っています。スクール主宰はじめ、スポーツに対する底辺拡大に繋がると思っていろいろな活動を行っていますが、いま子供の運動シーンはクラブ活動に属している子供とそうでない子供で二極化しており子供の体力の差が大きいのが現状です。体の事を考えると本来は週3～5回の運動が望ましいですが、ふだん体を動かす機会のない子はまず週1回でも運動する機会を持って欲しいです。大人になって健康を気遣い運動しても、なかなかやりづらく続かなかったりする事があるのは、子どもの頃から運動に慣れ親しんでいないのもあるのではないでしょうか。運動の上手や下手、また成績ありきではなく、自分に自信がつくという点でも幼少期からの運動は効果的だと思います」

　スクールや幼稚園などの指導は、すべて一律ではなく個人個人の習得具合や目標設定に基づきながら行っているため、個々の性格や身体機能も考慮しながらの指導は、参加者が楽しみながら、笑顔でスポーツを楽しむ事に繋がっているそうです。

ウクレレを使った免疫力＆運動機能の向上にも注目

　運動指導とともに、中川さんが20年ものあいだ個人的に続けてきたものの1つがウクレレ。それをいま、運動と同じく身体機能向上に生かすためのひとつとして老人ホームなどで披露するほか、教室も主宰されています。

　「いずれは仕事に生かしたいと思って続けてきたウクレレですが、ここ数年、人前で弾く機会が多くなってきて、さまざまなイベントや会場で演奏するうちに、スポーツ教室で培った『来ている人を楽しませる』ことが生かされているのを実感したんです。よく老人ホームなどにも呼ばれて演奏するのですが、高齢者の方々には唱歌などを弾き、一緒に歌ってもらうほか、ボール転がしなど私なりに考えた運動を取り入れながら訪問演奏させていただいています。また、ウクレレ演奏は手先や脳の運動のほか、聴くだけでも脳を活性化させるという面でも免疫力向上や認知症予防に役立つと思い、大人の方も対象にしたウクレレ教室を始めました。ウクレレは手の小さい子どもや力の弱い方でも扱いやすい楽器なんですよ」

　各スクールは、事前受け付けにて無料体験、または見学が可能ですが、「体験していただくのが一番早いと思います」と中川さん。

「運動が苦手なお子さんでも『はやと先生のところなら楽しくできるだろう』と来られる方がいますが、僕が一番嬉しいのは、これら信頼を寄せていただいていることはもちろん、生徒さんが『将来は体操の先生になる』と言ってきたり、以前指導していた子が大学生になり『体操の先生を目指しています』と報告を受けた時ですね。これからも笑顔を大切にした運動指導のほか、聴いてくださる方の笑顔を大切にしたウクレレの場を提供していきたいです」と、運動のみならず音楽の面からも人々の笑顔と健康を支える仕事にまい進されています。

（取材年月：2020年5月）

子どもの成長に大切な幼少期にこそ運動することの楽しさを！

自らの幼少期に、遊びながら運動する楽しさを見出した「はやと先生」

笑顔でスポーツすることは免疫力を高め幸せ度を増すことに繋がる

ウクレレを使った免疫力＆運動機能の向上にも注目

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