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医療機関が抱える経営の悩みに寄り添い、地域医療を支える

地域密着で安定した医療経営を支えるプロ

藤元健一朗

藤元健一朗 ふじもとけんいちろう
藤元健一朗 ふじもとけんいちろう

#chapter1

複雑な診療報酬を現場目線でひもとき、収益の安定化を導く

 宮崎市を拠点に、医療機関に特化した幅広いコンサルティングを手掛ける「ディースコップ宮崎」代表取締役社長の藤元健一朗さん。中でも力を入れるのは、収益を大きく左右する診療報酬請求のアドバイザー業務です。

 「2年ごとに診療報酬の改定があり、制度は年々複雑化しています。法令順守に努めても、解釈の取り違えや、診療内容の記載もれなどによって、意図せずとも不正・不当請求として行政調査で指摘されるケースは少なくありません」

 行政指導で、何億円にも上る多額の診療報酬返還を求められたり、保険医登録や保険医療機関の指定を取り消されたりする場合もあるため、日頃の備えがリスク予防に有効です。

 藤元さんのもとでは、調査を担当する行政(地方厚生局・保健所)や、医療事務の豊富な経験を持つ専任のスタッフが現場の実情をふまえてアドバイスを行います。レセプト(診療報酬明細書)業務の手順や施設基準の届け出などを見直し、適正請求を実現する仕組みに整えます。
 「法にのっとり報酬をもれなく受け取ると同時に、返還のリスクを減らす。その視点で見直すと、請求できるはずの算定を取りこぼしていることも。私どもが精査した結果、年間の収益が上がった実績も多数あります」

 病院で専門業者や事務長が担うレセプト請求のチェックを、クリニックでは職員が担当しているとか。
 「診療報酬の制度がよく分からないと相談されることも多いですね。事務職員に任せきりでは、個人のスキルに収入が委ねられることに。レセプト業務を適正にできるよう、事務職員はもちろん、院長や奥さまにもレクチャーします」

#chapter2

クリニックの新規開業や事業承継をワンストップでサポート

 「法を守ることは、健全な経営に直結します。私どもの強みは、医療現場と行政機関、両方の経験をもとにした、現場に即したコンサルティング力。行政調査に対するストレスをできるだけ引き受け、ドクターが診療に専念できる体制づくりを目指します」と藤元さん。

 診療報酬に関する調査のほか、医療法などに基づく保健所の立ち入り検査対策もニーズが高いとか。保健所での経験を持つスタッフが、調査側の観点から、院内の感染対策や安全管理文書管理のほか、医療現場に不備・不足がないかをアドバイスします。

 また、新規開業や事業承継の支援も。「勤務医から独立したいが、何から始めていいか分からない」という場合も、開業地の選定から資金計画の策定、院内設計、設備導入までワンストップでサポート。スタッフの採用や教育も行い、スムーズな開業を導きます。「目標は、開業だけではなく、盛業させること。開業後も定期的に訪問し、サポートいたします」

 事業承継で最近多いのが、高齢で引退を考えている医師が、親族以外の第三者にクリニックを引き継ぐ「第三者承継」です。後継者にとって経営上のメリットは大きいとか。
 「新規開業と比べ、先代のクリニックから一定数の患者さんを引き継げるため、開院直後から収益を見通せます。初期投資や広告宣伝費などのコストも抑えられます」。藤元さんが、開業したい医師と、事業継承を望むクリニックとをマッチングすることもあります。

 老朽化した病院・クリニックの建て替えに関する相談も増加。建設当時と法律や基準も異なるため、現代の医療に適した医療機関にリニューアルします。

藤元健一朗 ふじもとけんいちろう

#chapter3

地域に根差して多くの医療機関と向き合ってきた経験が強み

 起業以前は、医療廃棄物を取り扱う企業で、17年間営業に携わっていた藤元さん。
 「当時、県内の全医療機関の約8割にあたる800ほどの顧客を担当しました。院長や奥さまから、診療報酬や行政指導について悩みを聞く機会も多く、解消する企業が必要と考え、独立を決めました」

 現在、県外を含む九州南部で50以上の病院・医療機関をクライアントに持ち、サポートにあたっています。「今まで相談できる場がなかったので、こんな支援を待っていた」との声が多く届いているとか。

 藤元さんが目指すのは、患者にとってはもちろん、経営者や職員にとっても〝いい病院・クリニック〟を実現することです。
 「経営が苦しくなれば、雇用や設備などに投資できなくなり、医療の質は低下します。患者さんの健康や命を守る医療機関が機能しないことは大きな問題です。一方、経営側だけでなく現場を担う一人一人の意識やモチベーションも高めていくことを心掛けています。組織全体を底上げすることで、患者さんへの対応にも良い影響が生まれます」

 経営を安定化し、働きやすい環境を整えることは、人材の確保や定着につながり、県内における労働力不足を解決する糸口にもなります。「医療機関は、人の命や健康を守る義務があります。医療行為に集中できるようサポートする存在が、今後は必要不可欠になるでしょう」と話す藤元さん。医療機関が抱えるさまざまな悩みに寄り添い、地域医療の発展に貢献しています。

(取材年月:2022年8月)

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藤元健一朗

地域密着で安定した医療経営を支えるプロ

藤元健一朗プロ

医療経営コンサルタント

株式会社ディースコップ宮崎

地域に根差し、医療機関の経営上の悩みに応える幅広いコンサルティングを展開。特に、診療報酬請求の最適化の実現に力を入れ、医療と行政それぞれの実情をふまえた仕組みづくりで、経営の安定化をサポートします。

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