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Mybestpro Interview

理想の住まいを実現する一貫体制型の家づくり

設計事務所の機能を生かした個性的な家づくりのプロ

富永清秀

設計事務所の機能を生かした個性的な家づくりのプロ 富永清秀さん
81HOUSE株式会社 施工事例

#chapter1

個性を重視する家づくりが増えてきたからこそ必要な多様性

 新富町日置の小高い丘の上にある設計事務所『81HOUSE(エイティワンハウス)株式会社』。代表である一級建築士・富永清秀さんはハウスメーカー勤務ののち、宮崎にて独立し会社を設立。土地選びから施工・監理にいたるまで、最後まで責任を持って家づくりに関わるべく、担当者が一貫して変わらない体制をつくっています。

 「家づくりをされる方のほとんどは、大工さんや工務店、またはハウスメーカーに依頼されますが、家の設計は建築基準法で規定された内容で設計する必要があり、設計事務所登録をしていない大工さんや工務店では設計や設計監理を外注しています。つまり設計士とお客さまがダイレクトに要求や指摘を受け取れないことも多く、また設計事務所登録をしていても、建築確認申請の許可を取るだけで設計監理をしない会社が多いのも事実です」と富永さん。

 「近年では価格重視でない方は個性的な家を造りたい傾向にあり、それで私にお声がけいただく事も多くなってきました」と言うように、理想とする住まいへの想いが強いほど設計や施工内容にも、しっかりとした監理はもちろん自分たちの希望をより反映してくれる業者を求めるのは当たり前のこと。そういった声に応えるべく、建築士である自らが一貫してお客さまと向き合い、現場にも足を運びつつ欠陥住宅や手抜き工事にならないように目を光らせているのだと言います。

#chapter2

「快適に暮らす」ことを踏まえた伝統工法や環境共生への取り組み

 富永さんが手掛ける住宅は木材を多用することが多いそうですが、「ここ何年かはオール無垢材(丸太から加工したそのままの木材)を床や壁に使い、壁に漆喰を塗るなど自然派志向の方が増えたと感じます」と、自然を生かし共存するような家づくりの依頼も増えたそう。数年前には完全な昔ながらの伝統工法での依頼も受け、竹取りやブロック積みなど施主と一緒に1年半以上かけて造り上げた家もあったそうです。

 「“環境共生住宅”という地球のメカニズムに沿った家づくりをすることで、いかに快適に暮らすかを考えて設計しています。独立前から自然素材の家づくりをしたいという思いがあり、正に伝統工法の家づくりはそう言う家づくりでしたね。想い通りの家づくりを実現するために独自のヒアリングシートを使って施主さんの想いを理解しつつ、空間のイメージを共有しながら要望の更に上をいく提案をしています。もちろん途中で変更もありますが、その点、メーカーさんと違い融通が利くのも弊社の利点。そういったやりとりを通じて長いお付き合いができるような関係性を築いているので、10年来のお客さまから再依頼などいただくことも多いんです」と富永さん。

 現代では耐震、省エネ、24時間換気など新たな基準も多く設けられているため、家づくりのプロとして現代の技術も組み込んだ上での設計に取り組まなければいけないそうですが、そんな中で富永さんは京都「東寺」にある五重塔から新たな工法を考え出したそうです。

富永清秀さん仕事風景

#chapter3

伝統的建造物からヒントを得た『心柱工法の家』とは

 2016年に起こった熊本地震で、多くの住宅が倒壊したというニュースを見て、最低でも倒れない家を造る必要があると思い京都の東寺にある五重塔を見に行ったという富永さん。伝統的建造物には、火事の被害はあっても地震や台風では倒れず残っているものも多いそうですが、そこには伝統工法による耐震技術が生かされているのだとか。

 「“込み栓”(木でできた大きな釘のようなもの)を柱の上下に打ち込み柱が抜けないようにして、心柱と通し柱を垂木で繋ぐことで建物全体が横揺れに抵抗する部材のような働きをします」と、五重塔に見られる日本独自の伝統工法にヒントを得た富永さんは、その技術を組み込んだ『心柱工法の家』を考え出しました。「込み栓を採用した心柱工法は地震が多い日本に適している工法とも言えます」と、安心安全な家づくりにも日々取り組んでいます。

 富永さんが社名にこめた「81」という数字は、風水発祥の地・中国でも縁起の良い数字と言われている「9」を重ねた(掛けた)数が元になっているそうです。また家づくりの際に土地を選ぶ時も「龍脈を見る」として風水で活用される龍の鱗も81枚と言われており、富永さん自身が辰年生まれということもあって名付けた社名なのだとか。
 「会社を設立する際に大いなる希望や成功を願って付けた名前でもありますが、お客さまのために最高の力を発揮するという意味でも81という縁起のいい数字を社名に込めました」とは富永さん。単なる住宅の設計・施工というだけでなく、耐震性や環境との共生、家相や風水などをも取り入れた富永さんの家づくりに対する想いは、今後もより快適で安心できる暮らしを提案してくれることでしょう。

(取材年月:2019年10月)

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専門家プロフィール

富永清秀

設計事務所の機能を生かした個性的な家づくりのプロ

富永清秀プロ

一級建築士

81HOUSE株式会社(エイティワンハウス)

鉄骨造、RC造の現場監督を経験し現場の基礎を学び設計も構造図や確認申請図書、換気計算、省エネ計算など申請書作成から役所の申請まで行っています。工事の事も設計の事も安心してお任せしていただけます。

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