2019版 施工実績写真
こんにちは、produce・D 阿部です。
本日のコラムは定性的な側面を含むものになりますが、この東北において『 人と住まいと未来 』という点について自由に述べていきたいと思います。(少し長くて理屈っぽくて恐縮です)
1. 人について
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少子化と言う言葉は聞いて久しいですし、政府やまた様々な方や組織が懸命に取組んだ子育て支援と言う面の効果がどうかと言うより、現実を見て客観的に捉えてみると東北ではここ10年間で▲10%の総人口が減少し、宮城は▲2%ですが他の5県は軒並み▲10%を越える人口減少が起こっています。また、総人口が減ると言う事は土地の登記変更総扱い件数が増えるかと言うとそうではありません。バブルの頃は利益目的で土地が売り買いされその扱い件数から比べると現在は遥かに減っています。
東日本大震災以降は避難地域の区画整理や復興支援による登記変更などで若干増えましたが、不動産登記変更扱い総件数は減少の一途を辿っています。ただし、総数は減り相続が占める占有率が増加している点がポイントの一つと、その人口総減少のトーンと不動産登記相続区分のトーンに差があると言う点ですね。減少分ほど相続で活発に登記が変更されているかと言うとそうでも・・・。結果、所有者不明土地が増えたり財産を相続する力や条件さえもお若い頃のお子さん達には不安や重石とさえも映ったり、生まれ育ったこの東北の地で新しい命を育み郷土を守り愛していく事さえ難しくも感じる。そんな環境要素を抱えるのがここ東北(宮城)の実情と認識しています。
2. 住いについて
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昨今、耳にして絶えないのが企業の不祥事や事件・事故の話題です。その中でも先日の北海道札幌市で起きた建物の爆発事故・・・・。被害に遭われた方の早期のご回復を心から願うばかりです。さて、例えば住まいを借りるにしても今回のように除菌・消臭等のオプションメニューを仮に選択したとして、その業者がやったかやってないかをユーザ側が客観的に確認できるシステムになって居なければなりませんし、実施する側が仮に隠ぺいや悪意を以って何らかしか向かえば倫理も常識もあったものでは無いと思います。『 考えても見てください!今ではスマホで簡単に動画が取れてあっと言うまにアップできちゃうんですよ?』。もし私なら自分の会社のWEBコンテンツに消臭・除菌作業をリアルタイムで部屋番号スペースに最新アップロードして施工作業実績を反映します。
真面目にやろうと、真摯に構えてやろうと思えば効率的に何とかできるもんなんです。
心を何処かに置いてきちゃ駄目なんです。
しかし、こう言った利益重視でユーザを軽視し自分達の事だけを考えるとどうしてもこのような不祥事に繋がるような行いに走ってしまう。そんな事が人が長きに渡りその多くの時間を過ごす『 住宅 』で起きて欲しくないと常日頃から強く深く想っています。子供を育て、郷土を愛し、そして老後を緩やかに過ごし次の世代につなげて行けたらと。
人生、雨も風も雪もあり晴れた日ばかりではありません。東日本大震災の津波により自身の故郷・石巻湊地区にあった実家は全壊、当時新築した弊社(多賀城)の社屋も自宅も全壊しました。それでも多くのお客様や関係者の方々に支えられて今があります。
住宅を再建し再出発される方、資金的に厳しくてリフォーム中古物件を求める方、未だ道半ばの多くの被災者の方とさまざまな状況の方がおられます。それぞれのライフペースであってもどんなお客様であっても私たちはお客様に幸せな住宅環境を提供し続けて行きたいと心から強く願っています。リフォームひとつとっても何処をリフォームしたかの内訳をお見せする企業もあればそうでないところもあったりすると耳にします。できればリフォーム物件をお求めの際は施工内訳と設備等の責任分界を明確化して下さるようにお話をしてみて下さい。そう言った側面でみても我々施工側は出来るだけ品質を維持(匠の技を集結させ息長く地元で活躍して頂く)し、様々なお客様のライフペースに向き合う必要があります。また新築・リフォーム・増改築等においても多くのモデルケースに英知を結集し対応すること。最新技術の導入に努め公的支援制度を理解し、法律も勿論遵守し多くのお客様と長きに渡り向き合い社会への貢献と責任そして義務があると思っています。
3. 未来について
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復興もその規模が徐々に縮小しつつあり多くのお客様が新しい生活を手にできる傍ら、恐らくはその後15~20年に渡る時期にはメンテナンスやリフォームのニーズがある事でしょう。ただし施工方法や技術がしっかりしているものそうでないものや仕様や耐力が異なる材料・材質によりその時期は様々になろうかと思います。片や、前段に申し上げた通り総人口はどんどん減少し▲10%@10年で住宅に住まう人が減ります。復興も過渡期を過ぎ業種事業規模が縮小する見込みのこの分野においても我々は多くのお客様から信頼を受け息長く郷土でその胸を張り続けて頑張って行かねばなりません。
まとめとして、
社会的に利益規模が縮小する業種・業態にあって、本当に真面目に素晴らしい技術を持った職人さんや協力会社さんが息長くその匠の技を維持して行くには難しい時代に入ります。これまでの大手の不動産や仲介・仲買等の紹介やお付き合いで生業(なりわい)を捉えて来たスタンダードな考えから、その匠の技を息長くお客様のためにつないでいくアジャイル(俊敏で迅速な反復フィードバック)的な仕事の仕方や仕組みを考えて行かないといけないと感じています。
全ては郷土のお客様のために、
そして笑顔で向き合う多くの匠の仲間のために。
微力ですがちょっとずつ、ちょっとずつ頑張って参りたいと思います。
阿部@produce・D
http://www.produce-d.com/