リサイクルと事務機のプロ
五十嵐将志
Mybestpro Interview
リサイクルと事務機のプロ
五十嵐将志
#chapter1
宮城野区銀杏町にある「リサイクルショップイガラシ」は、一般家庭向けの家電、家具、生活雑貨などのほか、企業や店舗などの事務機器、事務用品、厨房機器の新品(未使用品)、リサイクル(中古)品の販売、買取を行なっています。
「中古品を買い取ったり、販売したりする店をリサイクルショップと名づけたのは、実はうちの店なんです」と話すのは、同店を経営する株式会社イガラシ代表取締役・五十嵐将志さん。
「明治時代ぐらいからと聞いていますが、山形県新庄市の父親の実家では、近所の人が不用になったものを持って来てお金に換えたり、別の物と交換できる店をしていました。質屋とは違った商売だったようですね」。
昭和30年代に、ご両親が仙台に移って自宅兼店舗で同じ商売を始め、軌道に乗った昭和43年、現在の宮城野区銀杏町に店舗を構えました。その際、母みわ子さんが、個人宅の家具や雑貨などの不用品を車庫で売るアメリカのガレージセールなどからヒントを得て、「リサイクルショップ」という名前を思いついたのだそう。
名前がつくことで店のコンセプトが世の中に広く知られるように。「当時はかなり話題になり、うちの外観や内装などを真似る店が相次いだと聞いています」。
限りある資源の有効活用を一人ひとりが考えなければいけない今、「もったいない」という日本語はその精神も含めて賞賛され、地球資源を守る世界の言葉として広まっています。「昔は使えるのに捨てるなんていうことはしなかった。例えば着物は仕立て直したり、別のものに作り変えたりして、生地がボロボロになるまで使うのは当たり前だった」子どもの頃から、いつもそんな話をしてくれたお母様は、「もったいない」が口癖だったそう。
#chapter2
子どもの頃から、お店で店番をするのが好きだったという五十嵐さん。幼稚園児の時にはすでに、店頭にない商品を見てもらおうとお客さんを倉庫に案内するなど立派に仕事を務めていたとか。「店の商品を勝手に道に並べ、値段をつけて売っていたこともありましたね(笑い)」
人と会うのが好き。人と話すのが好き。そんな商売向きの性格を見越してか、男ばかり4人兄弟の次男坊ながら、「小さい頃から父親から跡継ぎはお前だといわれて育ちました」
高校卒業後、スーパーマーケットのタカヤナギ(本社・秋田県大仙市)などをはじめ、数社で販売業務や経営組織などを学び、平成元年に株式会社イガラシに入社、オフィス機器・オフィス用品部門を立ち上げました。
机、イス、会議用テーブル、ロッカー、ホワイトボードなどオフィスに必要な商品は、店内、倉庫を合わせて常に2000点以上が揃います。
「お客様は、個人事業主の方や、中小企業のお客様が多いですね。予算や希望に合わせて新品、中古品を組み合わせ、事務機器、事務用品にかかる経費をできるだけ抑えて提供できるのが強みです」。関東地方の大手のリサイクルショップと提携したり、メーカーからの大量仕入れで、新品も安く提供。オフィス内のレイアウトも提案するなど、きめ細かいサービスも好評です。
気軽な会話の中から、ニーズを聞きだし、お客様が要望を伝えやすい、値段交渉をしやすい雰囲気を心がけています。
「豊富な商品を組み合わせ、さまざまな要望にすばやく応えるために、各メーカーの商品の特長やサイズなどカタログはほとんど頭に入っていますよ」と五十嵐さん。毎日いろいろな店に足を運んで、店頭価格を調べます。
「適正な価格を出すことが、一番の信頼につながると考えています」
#chapter3
「お客様の無駄になるようなものは絶対売らない」のが信条。オフィスを構えたいという人に、「最初からすべて揃える必要はない」と、応接セットの購入を見送らせたこともあるとか。
「本業に資金をまわせるよう、必要最低限からのスタートをおすすめしたんです。足りないと思った時に少しずつ買い足した方が無駄がないですから」。コンサルティング的な視点を持ってアドバイスする姿勢に、長年の付き合いになる個人、会社が多いというのもうなづけます。「信頼し合って、人とのつながりができる。それが仕事の喜びだと思うんですよね」
エコの考え方からか、このところ、リサイクル品への意識が変わってきていると感じるとか。それでも、修理しようとすると、買うより高くなることがあります。五十嵐さんは、「メーカーには、長く使える丈夫でいいものを作って欲しい」と、強いまなざしで語ります。「みんなで、いいものを長く使えたらいいですね。そのためにもリサイクルショップを上手に利用して欲しいです」
(取材年月:2011年6月)
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Profile
リサイクルと事務機のプロ
五十嵐将志プロ
販売職
事務機器、事務用品のリサイクルショップ 株式会社イガラシ
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