PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

受験のスペシャリストが、保護者のさまざまな悩みに細やかに対応

子どもの受験で悩む保護者にアドバイスする教育相談のプロ

久保克己

久保克己 くぼかつみ
久保克己 くぼかつみ

#chapter1

豊富な経験知をもとに、子どもの個性に合わせた学習法などを提案

 1975年に創業し、京都府と滋賀県を本拠地として学習塾を運営する「京進」。幼児から小学生、中学生、高校生までを対象に、基礎学力向上や受験対策といったコースを展開しています。「お客様相談センター」も開設し、塾生以外の保護者も含め、電話やメールを通じて、無料で教育相談を受け付けています。

 久保克己さんは、塾講師歴30年以上の実績を持つ受験のスペシャリスト。実務を通じて培ったノウハウを生かし、保護者が抱えるさまざまな悩みに対応しています。最も多いのは、「子どもの成績が伸びない」という声。久保さんは、子どもの個性に合わせた対策などを打ち出しています。

 「お子さまの性格をお伺いするほか、中学生ならクラブ活動が生活で大きな割合を占めますので、どのくらい時間を割いているかなどをお聞きします。その上で、与えられた環境の中でどう勉強するのが一番良いかを一緒に考えます」

 集中力が上がらない場合には、細分化した学習法を提案しています。「例えば、1時間や2時間というスパンでなく10分、20分単位で計画を立て、その合間にちょっとしたご褒美(お菓子を食べる、音楽を聴くなど)を挟んでみると意外と効率良く勉強できます」

 受験は本人と家族、先生の団体競技。そのチームワークをいかに高めるかが塾講師の仕事だと久保さんは話します。
 「塾生の中には、志望校の偏差値と10ポイント以上離れていてもあきらめずに挑戦し、合格する生徒さんもいます。ご家族にも大変喜んでいただけるし、私どももうれしく、手応えを感じる瞬間ですね」

#chapter2

多様化を見据えた志望校の検討法、家族のサポート法も指南

 公立の中高一貫校の増加や、大学入試改革の一環としてセンター試験が廃止され、共通テストが導入されるなど、変わりつつある教育事情。受験する側も志望校の決め方が多様化していると言います。

 「以前は公立志望と私立志望とではっきり分かれていました。有名校や難関校の人気は変わらず高いですが、今は個性を尊重する時代。各校とも特色を打ち出しており、どの学校がわが子に合うかを重視する親御さんが増えています」

 相談センターには、志望校に関する問い合わせも寄せられます。「校風や建学の精神など、一般に公表されている概要に加えて、各校の先生とのつながりや実際に通った卒業生から得た、当塾ならではの情報がありますので、それらを総合してお話しするようにしています」

 久保さんは、家族のサポート法についてもアドバイスしています。「中学受験では、お子さまのモチベーションをいかに家庭で維持できるか、塾と密に連携を取れるかが鍵となります。ただ中学生は反抗期に入りますので、関わり方が難しくなります」

 お勧めは「サイレントサポート」。子どもが机に向かう時間帯は家族もテレビを消して本を読んで過ごす、といった間接的な支援です。

 「もし、お父さんがビールを飲みながらテレビを観て大笑いする中で『お前は勉強せえ』と言っても、『なんやねん』となりますよね。お仕事やお家の事情にもよりますが、特に受験を控えた中学3年生のご家庭では、できるだけ配慮していただきたいですね」

久保克己 くぼかつみ

#chapter3

目指すのは自立した人間像。「人に頼る大切さ」伝え続ける

 学生時代、学習塾で非常勤講師のアルバイトをしていた久保さん。担当するクラスには、勉強嫌いの子どもたちも通っていたとか。

 「実は私自身、小中学生の間はあまり勉強ができる方ではありませんでした。唯一、英語だけがほかの教科よりもできたので、大学は外国語学部に入りましたが」

 生徒に寄り添い、教え導くことにやりがいを感じ、大学卒業後は京進に入社。地域の最難関校を目指すクラスから、学校の成績アップに取り組むクラスまで幅広く担当し、各校の校長も歴任しました。

 目標とする生徒像は「自立型人間」。それには、まず人に依存することが必要だとか。「現場で指導しているとき、よく『分からないことは質問しなさい』と言っていました。それは単に疑問点を解消するだけでなく、分からないことやできないことは素直にまわりに伝え、支援を得る術を身に付けてほしいからです」

 人に頼るというのは実は社会人になってからの方が重要。それができず、一人で問題などを抱え込み、身動きが取れなくなってしまうケースもあるのではないでしょうか。
 「弱みを見せてもいいので、まずはまわりに助けを求め、そこからみんなで解決していくことが、結果として自立につながると考えています」

 長年の現場経験をもとに、生徒の人間力形成にも力を入れる久保さん。「相談窓口は、一つか二つ確保しておくと心強いと思います。私どもは客観的・俯瞰的な立場でのアドバイスが可能ですので、ぜひお気軽にご利用ください」とメッセージを送ります。

(取材年月:2022年5月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

久保克己

子どもの受験で悩む保護者にアドバイスする教育相談のプロ

久保克己プロ

塾講師

株式会社京進

子どもの学習や成績・受験で悩んでいませんか?「お客様相談センター」は、塾生以外の保護者も含め、電話やメールで無料の教育相談を受け付けています。子どもの個性に合わせた解決法などを提案します。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ京都に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または京都新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO