資産税・相続税のプロ
村田裕人
Mybestpro Interview
資産税・相続税のプロ
村田裕人
#chapter1
京阪本線墨染駅から歩いてすぐのところにある税理士法人 京都経営ネットワーク。代表社員で税理士の村田裕人さんは、法人・個人を問わず、資産相続・事業相続などの相続全般のコンサルティングに力を入れています。最近では、個人からの相続の相談件数も増えているのだとか。高齢化社会となった現在、「相続人の高齢化」もその要因となっているようです。
「税理士に依頼していただければ、相続問題は円満に解決する確率が高くなる」と、村田さんは断言します。「税理士はすべての相続人と共同で手続きを行っていきますので、相続人の協力を仰がなければなりません。依頼人の利益だけを追求するのではなく、相続にかかわるすべての人が満足できるような解決方法を導き出せるように取り組みます」。複雑な人間模様が絡み合う相続。解決に至るまでの道のりは、決して平坦なものではないはず。しかし、村田さんは顧客からの感謝の言葉に、資産税の分野に携わる醍醐味(だいごみ)を感じていると言います。「相続は一般の方にはわかりにくいものです。税理士の中でも苦手にしている人もいるくらいですから(笑)。やみくもに進めてしまえば、揉(も)め事を生んだり、余計な税金を支払うことにもつながります。将来にわたって幸せを感じられるような相続の実現を目指します」
年間10件以上の相続相談に対応し、中には同業の税理士からも資産相続業務の引継ぎを依頼されることもあるそうです。それは、村田さんが掲げている「安心と想いを受け継ぐ相続」との理念を実践していからにほかなりません。また、相続は「不動産資産の権利関係を見直すための良い機会」だとも教えてくれました。「相続の際には、不動産取得税などの各種税金が軽減免除されます。権利関係が乱れている不動産などの資産を相続の機会に整理することができれば、お客さまには喜んでいただけますね」。村田さんは税務・会計のプロフェッショナルとして、相続に関する悩みの解決に貢献しているのです。
#chapter2
相続をはじめ、そのほかのさまざまな税務・会計のサービスにおいても「幸せを感じてもらうこと」を念頭に置いている村田さん。企業の通信簿とも言える月次決算書には、毎月コメントを付けて提出しているそうです。「お客さまには大変好評です。読んでもらえるような月次決算書作りを心がけています」。当月が黒字であれば水色の表紙、赤字であればピンクの表紙の月次決算書が届けられます。なんともユニークな工夫です。仕事は楽しく、しかし、専門家として厳しさを持って望む姿勢は、村田さんの人柄でもあり、税理士としてのスタンスでもあります。
京都経営ネットワークには、村田さんのほかに2人の税理士が在籍しており、経営計画の策定や事業再生など、得意とする分野はそれぞれ。まさに、税務・会計の専門家集団です。「担当者に任せっきりにするのではなく、すべてのお客さまをチームで支えるようにしたいと考えていますので、経営にかかわることならどんなことでも対応できます」
経営のブレーンが複数いると考えれば、こんなに頼もしいことはありません。今後、村田さんは人材を育てて組織を強化していくことを目標にしています。「顧客が納税に対して納得感と満足感を得られるように、税務・会計の知識と情報を提供したいと考えています」
#chapter3
日常生活のあらゆるシーンで、必ずと言って良いほど顔を出すのが税金。「収入を得ても、物をプレゼントしても、土地を買っても税金がかかわってきます。税金は私たちの生活に、とても身近なものです。税金を意識すれば、生活にも変化が起きると思います」。税金を正しく理解してもらうため、「税のホームドクター」としてさまざまな相談を受けたいと、意欲的です。
「例えば、病院なら診療科目を掲げていますので、症状に応じてどこに行けば良いのかは大体想像はつきますよね。しかし、税理士にはそれがない。でも、実際は得意分野もあれば不得意分野もあるんですよ」。だからこそ、組織として幅広いニーズに総合的に対応できるようにしているのだとか。そこには、大きな安心感が生まれています。
「税金は、事前に相談してもらうことが一番。税理士をもっと身近に感じていただきたいと思います。気軽に相談していただきたいですね」。やわらかい口調に、やさしい笑顔。人当たりの良い村田さんには「税のホームドクター」というフレーズが、よく似合います。
(取材年月:2010年3月)
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