経営者の本当の「想い」を基に経営危機をサポートするプロ
風間裕継
Mybestpro Interview
経営者の本当の「想い」を基に経営危機をサポートするプロ
風間裕継
#chapter1
「社長さんの本当にやりたいことや好奇心に沿った経営ができていますか」と問いかけるのは、「『想いの経営』京都研究座会」の代表であり、経営コンサルタントの風間裕継さん。中堅・中小・小規模企業の経営危機を専門に手掛け、受注量が安定しない、減少した、人材不足で生産性が上がらないなど、さまざまな課題に向き合っています。
「『今の仕事は好きですか』と経営者に伺うと、『好きなことでお金をもうけられたらいいけれど』と、大半の方はおっしゃいます。ですが、自分が本当に欲しい商品やサービスを提供しなければ、信念を持った経営はできないでしょう」
コンサルティングの根幹に据えているのは、経営者自身の「想い」です。対話を通して掘り下げ、ワンシート型の経営構想書を作成。1年後の売り上げ目標や会社の未来像、経営理念などをA41枚の紙にまとめます。
「簡潔に記し、いつでも見返せるようにすることが大切です。従業員と共有することで、おのおののやるべきことが明確になり、自主的に動く組織に生まれ変わります。採用にあたっても、構想書を示して熱意をもって語りかけることで、志の高い人材を集められるようになるでしょう」
想いを明らかにすることが経営者としてのリーダーシップの起点であり、企業の強みになると説明する風間さん。構想書作成後も伴走し、計画、実行、評価、改善のPDCAサイクルを回しながら、事業転換や多角化、第二創業など目標達成に向けてサポート。思い立った時にすぐ連絡できるよう、対面やオンライン、メール、電話などで365日対応しています。
#chapter2
風間さんは、京都から千葉県の麗澤高校に進学。寮生活を通して、自分で自分を律することなど多くの学びを得ます。大学は京都に戻り、経済学を専攻しました。
「生きる目的について模索し、アメリカや日本国内を一人で放浪していた時期もあり、大学には7年間在籍しました」
自己探求を続ける中、経営学者P.F.ドラッカーの著書に出会い、そこで述べられている企業のあり方や経営の考え方に共鳴し、組織マネジメントを志します。
大手機械メーカーに就職し全社的品質管理について知見を深めたのちに、27歳で父親が経営する風間鉄工に入社。専務として、20年にわたって約70人の従業員を率いました。
「営業や製造、人事、財務、総務などあらゆる業務を経験し、数々の発想法や人を生かすマネジメントについて学びました」
さらに、業界活動にも参画。「京都機械金属中小企業青年連絡会議」の副代表幹事や、製品の試作加工を請け負う中小企業のネットワーク「京都試作ネット」の前身団体(「街工場のサービス化」京都研究会)で主宰も務めました。しかし、元請けが製造拠点をコストが安価な海外に移し始め、自身の会社は業績が次第に悪化していきます。
「事業構想について勉強を重ねながら実践し、一定の成果を上げましたが、熟慮の末、廃業の道を選びました」
その後、麗澤高校や麗澤大学を運営する学校法人から声を掛けられ、千葉に移住。寮の改革や、小規模大学の強みを生かした学部再編などを担います。一区切りついたところで帰郷し、これまでに培った「危機をチャンスに変える構想力」を武器に60歳で起業しました。
#chapter3
廃業により従業員に迷惑をかけたという悔恨の念を原動力に、職務に励む風間さん。製造業の再建では、前身会社が倒産し機械を売却したため、工場が空っぽの状態から支援しました。
「社長さんがやりたいことを探っていくと、顧客の注文どおりに作る下請けではなく、企画の段階からコミュニケーションを取り、一緒にものづくりをしていきたいという、本当の想いに気づいたんです。再起を図る新規事業として開発試作サービスを提案したところ、挫折を経て好きな仕事にたどりつき、毎日が楽しいと話してくださいました」
他にも、「社長のあり方を教科書的に考えていたが、本来の自分に根差した自信のある言動ができるようになり、社内外の人間関係が好転した」「多岐にわたる業務をどのようなストーリーで処理していけば良いか具体的に提案してもらい、自分の想いの中の優先順位が明確になった」などの声が寄せられるそう。
「あなたの会社はお客さまに何を売っていますかと尋ねると、満足や喜びといった回答が返ってくることが多いんです。顧客満足も間違いではありませんが、それだけでは弱い。では何かというと、顧客成幸です。お客さまの成幸を保証するぐらいの姿勢で経営することが、生き抜くためには必要です」
想いを大事にし、自分を大事にするから、顧客の成幸も本心から大事に思える、苦労も乗り越えていけると風間さんは強調。「Zoomによる90分間のお試し相談も承っております。まずは本音で語り合ってみませんか」と呼び掛けます。
(取材年月:2024年7月)
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経営者の本当の「想い」を基に経営危機をサポートするプロ
風間裕継プロ
経営危機専門コンサルタント
「想いの経営」京都研究座会
経営危機にあたり、ヒト・モノ・カネ・コト・イミに係る経営者の「本当の想い」が一番大事です。その「本当の想い」を引き出し、そのPDCAサイクルを回す経営作法を365日随時にナビゲーションしています。
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