屋根の温度約22℃の低下を実測した遮熱工事の実績
遮熱シートが冬も効果を発揮する理由|調査・見積もりは涼しい今が好機
8月が過ぎて、朝晩の空気が少しずつ入れ替わってきました。この時期になると、夏のあいだ立て込んでいた遮熱シートのお問い合わせが、すっと落ち着きます。
「涼しくなってきたし、遮熱の話はまた来年の夏前でいいかな」、そう思っている人も多いのではないでしょうか。そのお気持ちは、よく分かります。
でも、もう少しだけお待ちください。実は遮熱シートは、冬にも働いてくれるのです。そのうえ工事をご検討いただくなら、実は今のような涼しい時期のほうが、私たちも動きやすいのです。
今日は、夏が終わったこのタイミングだからこそお伝えしたいことを、三つに分けてお話しさせてください。
「遮熱シートは夏だけ」という誤解
現場でいちばん多く耳にする思い込みが、これです。遮熱とは、輻射熱を反射して熱移動を防ぐ働きのことです。輻射熱とは、遠赤外線などの熱線によって伝わる熱のことを指します。
夏は、太陽の輻射熱が屋根から室内へ入ってきますので、遮熱シートで反射して、室温が上がるのを抑えます。実証実験では、屋根の表面温度が施工前62.4℃(最高気温33.1℃)から、施工後36.0℃(最高気温31.5℃)へ変化したという結果も出ています。ここまでは、比較的多くの方がご存じです。
では、冬はどうでしょうか。冬は、向きが逆になります。ストーブやエアコンで暖めた室内の輻射熱が、今度は屋根や壁から外へ逃げていきます。遮熱シートは、この熱を室内側へ反射して、室温が下がるのを抑える働きをしてくれるのです。
つまり同じ一枚のシートが、夏は入ってくる熱をはね返し、冬は出ていく熱を引き止めてくれるわけです。熱が動く向きが変わるだけで、シートがやっていることは変わりません。
私たちが「夏は涼しく、冬は暖かい環境を」と申し上げているのは、こうした理由からです。夏場の効果についてはだんだんと知られてきていますが、冬場の効果についてはまだまだご存じない方が多いように感じています。そのため、遮熱アルミシートの認知度を高めていくことが、私自身の目標でもあります。
輻射熱・伝導熱・対流熱、冬に効くのはどれか
ただ、遮熱シートを貼れば寒さの問題がすべて片づくかというと、そうではありません。この点を曖昧にしたまま、当社で工事をお受けすることはありません。
熱の移動には、輻射熱・伝導熱・対流熱の三種類があります。遮熱シートが抑えられるのは、このうち輻射熱です。湯たんぽのように触れて伝わる伝導熱や、エアコンの風のように空気が運ぶ対流熱は、遮熱シートでは抑えられません。
ですから、伝導熱や対流熱を抑える断熱材と組み合わせる方法が有効とされています。床の冷え込みが強いお宅なら床側の対策、窓からの冷気が気になるなら窓側の対策と、原因に合わせて手を打つ必要があります。
私が現地調査でまず確かめるのは、「この建物では、熱がいちばん大きく動いているのはどこか」という点です。屋根なのか、天井なのか、壁なのか。ここを取り違えると、シートを貼っても体感はほとんど変わりません。
遮熱シートは万能な材料ではありませんが、ただ輻射熱という大きな熱の通り道に対しては、きっちりと仕事をしてくれるものと受け止めています。
スカイ工法か天井下施工か、建物で変わります
当社では、サーモバリアという遮熱アルミシートを使い、複数の工法を使い分けています。サーモバリアは、アルミ純度99%以上のアルミ箔を使った遮熱シートで、太陽の輻射熱を約97%反射します。
スカイ工法とは、折板屋根の上に遮熱アルミシートを張る工法のことです。鋼板を山折り・谷折りに加工した複雑な折板屋根も均一にカバーでき、工場や倉庫、体育館といった大型の建物に採用いただけます。屋外での作業になりますので、建屋の中の稼働を止めずに施工できる点も利点です。
屋根の上に施工できない建物では、屋内側から天井下に張る方法を選びます。また、カバー工法という選択肢もあります。どれが適しているかは、屋根や建物の形状、材質によって変わります。
以前、土佐市の学校法人光の村学園様から「木工の実習場として使っていた建物が、近年の猛暑で暑くなりすぎて使えなくなってしまった」というご相談をいただいたことがあるのですが、天井と壁の全体に遮熱アルミシートを施したところ、施工前後で室内温度に26℃の差が確認されました。
先生方から「生徒の体調面に配慮できる」とおっしゃっていただいたときは、お役に立てたことを実感しました。
ただし、ここでご紹介した数値は、その建物・その条件で確認された数値です。同じ数字がどの建物でも出るわけではありません。そのため私は、数字を先にお見せするより、まず屋根を見せていただくようお願いしています。
現地調査とお見積もりは、涼しい時期のほうがスムーズです
施工の前には、現場調査とお見積もりが必要になります。その建物にはどの遮熱シートが適合するのかを、事前にお調べするためです。図面と写真だけでは決めきれません。
そして正直に申し上げますと、6月・7月・8月は、お問い合わせから現場施工までが集中します。暑さを実感する季節に「何とかしたい」と思われるのは自然なことですし、私たちもできる限り対応したいと思うのですが、それでもご希望の日程にお答えできないケースが出てくるのは事実です。
その点、9月から先の涼しい季節は、日程の調整がつきやすくなります。必ずしも完全ではありませんが、繁忙期に比べれば、ご希望に沿ったスケジュールを組みやすい時期です。
来年の夏に間に合わせたいという方にも、この時期の調査をおすすめしています。冬の寒さ対策としてご検討いただくのはもちろんですが、調査と見積もりを先に済ませておけば、判断に使える材料が手元に揃います。急かされずにじっくり考えられる、というのは意外と大きな違いです。
屋根の上は、外から眺めているだけでは分かりません。現地調査の際には、遮熱のことだけでなく、錆や雨漏りの兆候といった屋根全体の状態もあわせてご報告しています。「屋根の寿命=家の寿命」と言っても過言ではありませんから、早期発見・早期対応が何より大切だと考えています。
私は建設業界での経験が長いほうではありませんが、だからこそお客様と近い目線でお話を伺い、そのご要望を職人に正確に伝える「翻訳機」のような役割を意識しています。専門的な話ほど、分かりやすくお届けしたいと思っています。
株式会社剛建築板金工業は、高知市を拠点に、遮熱材サーモバリアの「スカイ工法」正規代理店として、四国全域の建物にうかがっています。遮熱シートが冬にどう働くのか、お住まいや工場に合う工法はどれか、現地にうかがって直接ご説明します。まずはお気軽にご相談ください(https://www.go-smpi.co.jp/)。
※実際に屋根の温度がどれだけ変わったのかについては、実測値をまとめた別のコラムもあわせてご覧いただけます(https://mbp-japan.com/kochi/go-smpi/column/5235183/)。
まとめ
遮熱シートは、夏の暑さをしのぐためだけの道具ではありません。季節がひと巡りしてはじめて、その建物にとって本当に必要だった対策が見えてくるものだと、私は思っています。
・冬場、暖房をつけても室内が暖まりにくいと感じている方
・工場や倉庫で、季節による室温差にお困りの方
・来年の夏に向けて、遮熱工事の検討を始めたい方
お問い合わせは、当社公式サイト(https://www.go-smpi.co.jp/)またはお電話(088-855-4561)から承っています。現場調査・お見積もりのご相談も、こちらからお受けしています。


