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東洋医学と西洋医学の考え方を取り入れたケアで、不調や美容の悩みに応える

東洋・西洋医学の考え方を融合した施術で不調に寄り添う鍼灸師

水田治郎

水田治郎 みずたじろう
水田治郎 みずたじろう

#chapter1

細いはりやソフトな手技など、体への負担を抑えた施術で、一人一人の変化をサポート

 JR武蔵中原駅から徒歩3分のところにある「春風堂治療院」。院長の水田治郎さんは、鍼灸をはじめとした東洋医学と、整形外科での臨床経験に基づく西洋医学の知見を融合し、独自の手法を確立。鍼灸や整体、マッサージなどを組み合わせ、一人一人の状態に合わせたケアを提供しています。

 初回は、模型を使いながら体の仕組みを丁寧に説明し、現在の状態を知ってもらうことからスタート。
 「東洋医学では、体内の〝気・血・水〟の巡りが滞ることで不調があらわれると考えられています。はりの刺激で神経の働きにアプローチし、巡りを整えることを目指します」と水田さん。
 施術では、細いはりやソフトな手技を用い、体にかかる刺激を必要最小限に抑えているのが特長。「強い刺激が苦手な方にも安心して受けていただけるよう、できるだけ負担の少ない施術を心掛けています。人が本来持つ自然な回復力を引き出すサポートができればと思っています」と話します。

 メニューは、はりに、お灸や整体、マッサージを組み合わせたコースを用意。ガラス玉による吸引力で筋肉をほぐし、緊張を和らげる「カッピング」などのオプションも選べます。

 開院以来、20代~90代と幅広い世代が利用し、継続して通う人も多いそう。これまで、肩や腰の痛み、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの慢性的な痛みから、胃腸の不調や婦人科系の悩みまで、幅広く対応してきました。

#chapter2

美容鍼やアロマテラピーを取り入れた施術など女性にうれしいメニューも

 また、女性が注目する美容法の一つ、美容鍼も行っています。顔用の極細はりを使用し、肌の深部への働きかけを目指すことで、肌のコンディションを整える施術です。
 「血行の促進や筋肉へのアプローチにより、肌のツヤやフェイスラインの引き締めなどが期待できると感じる方も多いようです。特に年齢を重ねた世代の方に人気があり、月に一度など定期的に通われる方もいらっしゃいます」と水田さん。

 施術で使用するもぐさは、自ら多摩川周辺で摘んだ薬草を庭で育て、仕上げた自家製のもの。香りがやさしく、体をじんわりと温めます。施術後には、その日の体調にあわせて、よもぎ茶やどくだみ茶などを提供するなど、細やかな気配りも。

 体に良いことを追求したいとの思いから、水田さんは、マッサージと鍼灸の資格に加え、アロマテラピー検定1級も取得。オリジナルの蜜蝋アロマクリームやヨモギオイルを、マッサージやセルフケアの相談に活用。施術室にも香りを取り入れています。
 「香りには心を落ち着かせたり、気分を前向きにしたりと、心身に働きかける力があると考えています」

 水田さんは、「人間の探究」をテーマに、知識の幅を広げ続けています。
 「人の体や心の仕組みは、まだ分かっていないことも多く、その解明に終わりはありません。経験を重ねることで、毎年新たな気付きがあり、アロマテラピーも効果を広げるために習得しました。今後は、これまで培ってきた回復への導き方を、スタッフをはじめ次世代にも伝えていきたいですね」と話します。

水田治郎 みずたじろう

#chapter3

整形外科での臨床経験や本場中国式の学びなどを通して、独自の手法を確立

 高校卒業後、マッサージや鍼灸師の資格を取得した水田さん。健康食品の販売や体操指導を行っていた父の影響もあり、「体の状態を整えて人に喜んでもらえる仕事」に魅力を感じ、この道に進んだと言います。

 資格取得後は、整形外科クリニックに勤務し、副業として出張マッサージを行うことに。チラシなどでの集客も自ら手掛け、多くの依頼が舞い込む一方で、あまりの忙しさに体調を崩すほどだったそうです。

 その後、ペインクリニックを併設する整形外科の勤務のみに一本化し、40年近く臨床経験を積みました。あわせて勤務の傍ら、中国の医療現場経験を持つ鍼灸師のもとで、本場の手法を学び、技術を磨いたと言います。
 「勤務先のクリニックではレントゲン写真やMRIなどを見る機会も多く、さまざまな症例の知見を深めました。師事した鍼灸師が行う西洋医学と東洋医学を融合した施術を参考に、自分なりの方法を試行錯誤する中で、今のスタイルにたどり着きました」と振り返ります。

 2016年には、週末のみ営業する「春風堂治療院」を開設。2022年に勤めていたクリニックの退職を機に、本格的に開業しました。以来、来院数は順調に増えているそうです。

 水田さんは、もともと人に備わっている〝調整力〟を引き出す「はりの力」をもっと知ってほしいと話します。
 「人間は、体のどこかで痛みを感じると、不具合があると脳が判断し、元に戻そうという力が働く仕組みになっています。はりは、その力を後押しします。薬や手術だけではない、選択肢の一つとして考えてもらえたらうれしいですね」

(取材年月:2025年6月)

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水田治郎

東洋・西洋医学の考え方を融合した施術で不調に寄り添う鍼灸師

水田治郎プロ

鍼灸師

春風堂治療院

東洋医学と西洋医学の考え方を取り入れた手法で、鍼灸・整体・マッサージ、美容鍼を提供します。最小限の刺激で体への負担を抑えながら、神経への働きかけを重視。自家製もぐさを使用したお灸も特徴。

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