帰化・ビザ申請時に関わる女性特有のお悩みを解決する行政書士
伴貴代子
Mybestpro Interview
帰化・ビザ申請時に関わる女性特有のお悩みを解決する行政書士
伴貴代子
#chapter1
国や地方公共団体など、官公署で必要となる煩雑な法律上の手続き。書類作成や許認可申請を代行し、相談を受けたり的確なアドバイスをしたりして国民と行政のパイプ役を担う行政書士は、人々にとって最も身近な“街の法律家”といえるでしょう。
横浜市内を拠点に、2019年5月に「プログレスサポート行政書士事務所 / インターナショナルサポート株式会社」を開設して独立した伴貴代子さんが得意とする分野は、「国際」と「医療」。特に国際業務では、日本国籍への帰化申請を代理で行い、これまで100件以上の案件を担当してきました。中華街など、外国籍の方々が数多く住んでいる国際都市・横浜ならではの土地柄で、クライアント(依頼者)の9割が女性。多くの女性経営者がわざわざ伴さんを指名するほどの信頼を寄せており、きめ細やかな対応には定評があります。
司法書士、社会保険労務士、税理士、弁護士の4つの専門事務所と連携し、2020年1月からは帰化申請と日本国籍取得に特化した「横浜国際帰化サポートセンター」を設立。通常の帰化申請はもちろん、「逆帰化」と呼ばれる外国籍を取得した日本人の日本国籍再取得という特殊なケースまで、「日本国籍取得」に関するさまざまな申請を扱っています。帰化申請までに発生する在留ビザの更新や変更手続きも手厚くサポート。また、クライアントが帰化するよりも永住権を取得した方が今後の人生に有利な場合には、帰化申請のメリット・デメリットを挙げながら、永住権の取得を提案します。
一人一人の人生にとって最良の選択ができるよう共に考え、親身にアドバイスする、この伴さんの「お客さまファースト」の姿勢が、既存顧客からの紹介率の高さと信頼につながっているのでしょう。
#chapter2
伴さんが初めて担当した国際業務は「帰化申請」でした。クライアントは、外国籍の夫を持つ日本人女性で、伴さんの元同僚でもある方。当時、彼女は夫に帰化申請を勧めていたものの、彼は「帰化申請はいつでもできるし、面倒だから」といって帰化を断っていました。しかし、気付かぬうちに妻の重篤な病気が進行しており、残念ながら帰らぬ人に。その後、夫自ら「愛する妻が望んでいたように、彼女と同じ国籍になりたい」と、日本への帰化を希望されたのです。
日本人配偶者がすでに亡くなっていたため、手続きはより難しくなっていましたが、元同僚が生前強く希望していた帰化申請を無事にやり遂げた伴さんは、「大切な人から託され、残されたご家族がこれからも日本で暮らしていくために、少しでも力になれた。行政書士になって本当によかった」と振り返ります。
伴さんの人生に転機を与えたもう一人の恩人に、学生時代から業務を手伝っていた税理士の先生がいます。公私ともに思うようにならず、自らの人生に対して投げやりになっていた頃、伴さんを激励叱咤してくれたのがその先生でした。心を入れ替えて奮起した伴さんは、行政書士を一生の仕事にする決意を固めました。
元同僚の女性も、税理士の恩師もすでに他界。「亡き人たちから、人生の転機をいただいた」ことに、不思議な縁を感じていると伴さんは語ります。かつて自身も挫折を味わい、人との出会いで転機を迎えた経験があるからこそ、日本で新たな人生の一歩を踏み出そうとしている外国人女性を後押ししたい――それが伴さんの切なる願いです。
#chapter3
外国籍を持つ方々が帰化して、日本で不自由のない生活を送るために、起業したり日本人と交流したりできるようにアフターフォローしていくことは、専門家として大切な役割。また、外国人女性が直面する帰化やビザの問題は、法制上だけでなく、親族関係や世間の目、女性側の繊細な事情なども関わってくるので、男性にはなかなか理解が難しいことも。形式的な手続きにとどまらず、各人が置かれている状況や気持ちを深く理解した上で、同じ女性として寄り添っていく姿勢が大切だと、伴さんは考えています。
公的な補助金・助成金に関する情報は、一般人、ましてや外国の人々には届きにくいもの。伴さんは、国籍を問わず女性を対象としたネットワーク会員向けのセミナーや勉強会、交流会を通して、そういった貴重な情報を提供する活動にも力を入れています。
特に今年は、新型コロナウイルス感染拡大という有事の中、出国したまま日本へ再入国できずに永住権が切れてしまったというケースも数多く発生しました。仕事をすることも、家族が一緒に住むことも“当たり前”でなくなった今、これからますます日本への帰化を考える人たちが増えていくと見られています。
日本国籍や永住権を取得した方々が、日本で人生の基盤を固め、毎日安心して大切な方や友人と過ごし、やりがいのある仕事ができるように支援する国際行政書士として、伴さんの今後の活躍が大いに期待されます。
(取材年月:2020年6月)
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Profile
帰化・ビザ申請時に関わる女性特有のお悩みを解決する行政書士
伴貴代子プロ
行政書士
プログレスサポート行政書士事務所 / インターナショナルサポート株式会社
難しい専門用語を使わず丁寧なヒアリングで、依頼者にとって1番いい選択肢を一緒に考える「伴走型行政書士」として親身なサポートに定評がある。親子2代に渡る依頼者も多い。
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