テクノロジーに飲まれない会社になるために──軽貨物配送業の“人間力”再定義
神奈川県横浜市の軽貨物配送会社ハウンドジャパン株式会社の視点からお話させて頂きます。
近年、物流業界はこれまで以上に社会から注目を集めています。
直近の日経新聞でも、佐川急便がコメや果実といった農産物の集荷に本格参入することが報じられました。農家の高齢化により収穫物を運ぶ人手が不足し、集荷遅れがコメ不足や価格高騰の一因となっているためです。物流の現場における「人材不足」という課題は、農業に限らず、私たちの日常を支えるあらゆる分野で深刻さを増しています。
なぜ物流人材がこれほど重要なのか
物流は「モノが届いて当たり前」という前提の上に成り立っています。しかし、その裏には膨大な人材の支えがあります。軽貨物配送ドライバーや物流スタッフは、企業活動や私たち消費者の生活を文字通り支える存在です。
農産物の例をとれば、収穫後に集積場まで届ける人がいなければ、消費者の食卓に安全で新鮮な食材は届きません。医薬品やEC商品の配送も同じです。物流の担い手が不足すれば、社会そのものが停滞してしまいます。
深刻化する「ドライバー不足」の実情
現場で起きている問題を挙げると、次のようなものがあります。
高齢化による担い手不足
農業同様、物流ドライバーの平均年齢も上がり続けています。若い世代の参入が思うように進んでいません。
働き方の厳しさ
長時間労働や体力的な負担から、途中で離職してしまうケースが少なくありません。
都市部と地方のミスマッチ
都市部ではEC需要が急増する一方、地方では農産物や生活物資の輸送が安定せず、人材配置のバランスが崩れています。
賃金水準と仕事の責任の乖離
「社会を支える仕事」であるにもかかわらず、報酬や労働環境が追いついていない部分があります。
解決のために取り組むべき課題
私たちハウンドジャパンは、これらの課題に対し以下のような方向性を掲げています。
若年層の参入促進
副業・フリーランスの働き方を提案し、軽貨物配送業を身近なキャリアの一つとして浸透させる。
テクノロジー導入による効率化
配車システムやクラウド契約の仕組みを整備し、現場の負担を減らす。
多様な人材活用
女性ドライバーやシニア層の活躍を後押しし、働きやすい環境を整える。
地域連携の強化
地域ごとの物流課題を可視化し、中小企業や農業団体との協働で最適な人材配置を行う。
お客様に知っていただきたいこと
物流の現場は今、静かに大きな転換点を迎えています。
「商品が予定通り届く」ことは決して当たり前ではなく、数多くの配送スタッフ、ドライバーの努力によって支えられているのです。もし配送が遅れてしまったとしても、その背景には人材不足や社会全体の仕組みの課題があることをご理解いただければ幸いです。
私たちハウンドジャパンは、神奈川・東京を中心に、ドライバーの働きやすい環境づくりと人材紹介を通じて、この物流の大動脈を支えてまいります。今後も「運ぶ人材」の価値を社会全体で共有し、未来につなげる取り組みを進めていきたいと考えています。
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