なぜ妻は「独立すべきじゃない」と言うのか? 家族から応援される働き方の条件

テーマ:個人で起業したい人向け

家族に応援され、社会に必要とされる人になるためのマインドとは

「会社を辞めてフリーランスになります」

そう決意し、いざ家族に伝えたところで返ってきたのは――
「やめてよ、そんな不安定な働き方…」
「収入は?保険は?もし失敗したらどうするの?」

そして、あなたはその一言で夢をしまい、「やっぱり会社に残るか」と決めてしまった。
こんな経験をした方、多いのではないでしょうか?

参照:「長時間労働で家事できない」は“ウソ” データが明らかにする「長時間労働で家事できない」は“ウソ” データが明らかにする意外な事実

フリーランスへの一歩を踏み出せる人と、反対されて諦めてしまう人の違いはどこにあるのでしょうか?


家族に反対されたのではない。「信頼されていない」が本質


「妻に反対されたから辞退します」
よく耳にする言葉です。しかし、これは単なる表面的な理由にすぎません。

本当の問題は、
「自分の意志や準備、そして普段の行動が、家族にとって信頼に値するものではなかった」
という厳しい現実なのです。

共働き家庭においてこの問題はより深刻です。

妻もフルタイムで働きながら、家事も育児も主に担っている。
その傍らで、夫は「会社を辞めて独立したい」と言い出す。
家庭で責任を果たしていない人間が、外の世界で責任を果たせると本気で思えるでしょうか?

「普段から家事育児は任せきり。私は仕事して家のこともしてる。
そんなあなたが、フリーランスになっても本当にやり抜けるの?」

この不信感は、単なる“働き方の不安”ではありません。
「責任感の欠如」への失望**なのです。


フリーランスは“自由”ではない。「責任」を果たす覚悟の


フリーランスと聞いて、多くの人は「自由」「しがらみからの解放」といったイメージを持つかもしれません。
しかし、それは半分正解で、半分誤解です。

本当のフリーランスは、“誰にも守られない中で、自ら責任を果たす生き方”です。

  • 病気になったら収入はゼロ
  • 契約を切られたら仕事は終了
  • クレームやトラブルもすべて自己責任



それでも、「選ばれる存在」として成果を出し続ける必要があります。
家族に「フリーランスは無理」と言われるのは、“そこまでの覚悟を感じないから”なのです。


信頼されるフリーランスになるための“家庭での態度”が第一歩


あなたがどれだけスキルを磨き、どれだけ市場分析をしても、
日々の生活で「任されたことすらやらない」のであれば、家族は応援できません。

とくに共働き家庭では、「自分も働いているのに、なぜ夫は家庭で“サポートされる側”にいるのか」という疑念が生まれやすいものです。

だからこそ、応援されるフリーランスになるには、仕事の前に“家庭の中で信頼される存在”になる必要があるのです。


応援される人になるための3つのマインドセット



では、どうすれば家族に「頑張って」と言ってもらえる人間になれるのか。
具体的なマインドと行動指針を、以下の3つにまとめました。

① 家族への説明責任を果たす


「なんとなく独立したい」「上司が嫌だから」では、誰も納得しません。

・どんな仕事をするのか
・どうやって収益を得るのか
・生活の安定性をどう保つのか

これらを、専門用語を使わずに家族に伝える努力をしましょう。
“家族にわかる言葉で語る力”が、まずは信頼の第一歩です。

② 家庭での責任から逃げない


家事や育児の「名もなき仕事」を他人事にしていては、独立後の信頼など得られません。

  • ・ 子どもの送り迎え
  • ・ 保育園の準備
  • ・ 食器洗い、洗濯、ゴミ出し



これらを“自分の仕事”として毎日丁寧にこなせる人こそ、フリーランスに向いています。

「責任を果たす力」は、ビジネス以前に、生活の中で鍛えられるものです。


③ 覚悟ではなく「誠意」を見せる


独立に必要なのは、ただの意気込みではありません。

「ちゃんと働くから」ではなく、
「今までの自分は足りなかった。だから変わる。生活でも仕事でも、責任を果たす人になる」
と、誠実に伝えることです。

人は、完璧な人よりも、**変わろうと努力する人に心を動かされる**のです。

家庭内での信頼こそが、フリーランスの土台になる


仕事とは、誰かの役に立ち、信頼されること。
そのスタート地点は「家族」です。

家族に信頼されないまま、外の世界で信頼されることはありません。
そして家族の中で責任を果たすことは、
「自由であっても、信頼を失わない働き方」を実現する力にもなります。

フリーランスとは、自分を律し、自分で価値をつくる働き方です。
だからこそ、家庭の中で「信頼される人」として生きることが、
社会からも必要とされるフリーランスへの最短ルートなのです。

最後に――フリーランスを“夢”ではなく“選ばれる現実”にする



「自由に働きたい」
「会社に縛られたくない」
その気持ちはとてもよく分かります。私自身もその道を選び、さまざまな壁を乗り越えてきました。

でも、ただの“理想”では現実は変えられません。
必要なのは、信頼に値する人間になる覚悟と行動です。

仕事でも、家庭でも、責任を果たす。
それが、フリーランスという選択肢を“夢”から“現実”へと変える鍵になるのです。

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川上絢一郎
専門家

川上絢一郎(軽貨物運送業)

ハウンドジャパン株式会社

総売上30億円の軽貨物運送会社が、独自に構築した「持たない経営」のノウハウ&人脈で、在庫・人材・コストを抑えて成功に導く。業界知識のない個人・新規参入の法人が続出し、各年商の2年目平均は1億円を達成。

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