プログラミングを通して子ども達に物づくりの楽しさを伝えるプロ
山口一之
Mybestpro Interview
プログラミングを通して子ども達に物づくりの楽しさを伝えるプロ
山口一之
#chapter1
善通寺市内にあるプログラミング教室「ASO.BiT(アソビット)」の代表・山口一之さん。現在は小学3年〜6年生を対象にプログラミングを通して物づくりの楽しさを伝えています。自宅の一室を利用した教室には、山口さん自身が組み立てたデスクトップパソコン4台が並びます。プログラミング操作がしやすい様にこだわって作ったものなので、処理速度が速く、ストレスなく操作できるのが魅力です。また、説明の時に使われる大型のタッチパネルのパソコンは、子ども達にパソコンの中の構造が分かる様にスケルトン加工されています。
こちらの教室ではマサチューセッツ工科大学が制作したプログラミングソフト「Scratch(スクラッチ)」を採用しています。従来の英文字や数字、記号を羅列するプログラミングではなく、漢字・平仮名表示に切り替えできる日本語のブロックを組み立てていくものなので、小学生も理解できる内容です。子ども自身が自由な発想で考え、試行錯誤をしながらゲームや物語を作り、作品としての完成を目指します。ひと言でプログラミングと言っても、数値を入力する割り算、小数、角度など数学の理解度と、言葉の意味を理解する国語、絵を描く美術、効果音などの音楽、そして何より子どもならではの無限の想像力が必要になってきます。インターネットで動画視聴やゲームなど、与えられた情報を楽しむのが当たり前になっている今だからこそ、自分で物づくりに取り組む楽しさを子どもたちに伝えたいと話します。
#chapter2
山口さんとプログラミングとの出会いは高校生の時でした。母の勧めで知人のマイコン(マイクロコンピュータ)を見に行き、それに興味を持って自分でもプログラミングを始めることに。当時は本を見ながら英文字や数値、記号を写経の様に打ち込んでいました。それを繰り返している内に、それぞれの意味を理解し、アレンジを加えながら最終的にはオリジナル作品が作れる様になったそうです。そして全国版のプログラミング雑誌に応募すると、最初の投稿で見事掲載されました。マイコンに夢中になった高校時代から30年間は、働きながら趣味でパソコンの組み立てなどを続けていましたが、しばらくはプログラミングから遠ざかっていたそうです。
しかし、数年前に「Scratch(スクラッチ)」の存在を知り、その面白さにとても惹かれました。また、2020年に小学校でプログラミング教育の必修化が決定したことを受け、プログラミング教室の開講を決意。教室では最大4人までの少人数制にこだわり、子どもの進度に合わせた細やかな指導を心がけています。「プログラミングの技術は大人になってからでも学べます。けれど、子ども時代ならではの常識にとらわれない想像力、好きなことに夢中になるワクワク感を大切にしてほしい」と話します。山口さん自身も子どもの頃、物づくりが好きで工作やロボット作りなど夢中になり、そして高校時代に心を奪われたプログラミングの世界に没頭した当時の体験は、今でも大切な心の財産になっています。
プログラミングはパソコンやタブレットなど、初期投資が必要になりますが技術を身につければ可能性は無限に広がっていきます。子ども達にも物づくりに集中するワクワク感を楽しんでほしいという思いで、場所と設備、技術を提供してプログラミング教室を運営しています。また、山口さんは障害児の放課後デイサービスでも2カ月に1度、出張でプログラミングの楽しさを伝えています。
#chapter3
「ASO.BiT(アソビット)」では回数制の少人数の教室にこだわっていて、Scratchの基礎部分の講座2回分は無料で受けることができます。ここではキーボードの配列やマウスの使い方、よく使うキーの説明、プログラミングで使用する座標の概念などを伝えます。初めてパソコンに挑戦する子どもにも分かりやすく説明してくれるので安心です。その後、週1回の講座を3〜4カ月受講してプログラミングの基礎を習得します。そして、いよいよ個人の作品作りがスタートします。
教室で教えているプログラミングは、作品が完成するまでの過程の全てが重要だと考えています。パソコンの画面上でキャラクターのデザインや色つけ、配置などイメージを形にしていきます。キャラクターの動くスピードや動きの角度も計算して、子ども自身の感覚で微調整をしていきます。意図するイメージを数値化して、正確に入力する必要があるため、学校で学んでいる算数をより深く理解する力が必要になってきます。教室では教えている子どものセンスに驚かされることも多く、完成した作品はそれぞれコンテストに応募し、入賞を果たした作品もあります。
プログラミングの環境はどんどん広がっていて、幼稚園や小学校低学年の子どもでも挑戦できる講座も計画中です。ぜひ「ASO.BiT」でプログラミングを通して、物づくりの楽しさを体感してみてはいかがでしょうか。
(取材年月:2020年7月)
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プログラミングを通して子ども達に物づくりの楽しさを伝えるプロ
山口一之プロ
プログラミング教室
ASO.BiT
日本語ブロックを組み合わせてプログラミングをするScratch(スクラッチ)からUnity、VRのプログラミングと小学生からでもなるべく最先端の分野までカバーできるような内容を学習を展開している。
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