学習塾に通う意味とメリット
こんにちは。
理数専門学習塾 空葉理数院の大平です。
秋も深まりいよいよ冬に近づいてまいりました。
コラム更新の頻度も上げたいところですが、
なかなか思うようにいかずでございます。
私事ではございますが、今年度をもって空葉理数院は移転を致します。
現在の場所から新たな場所に移動する予定です。
新たな場所や詳細については現在詰めている状況でございます。
本来は移転の予定がなかったのですが、
現在の場所の老朽化などなどの観点から、
移転するに至りました。
さて、本題にまいります。
昨今、デジタル教材の普及が著しく、スマートフォンやタブレットでの学習が推進されております。
実際はコロナのあたりから徐々に増え始めてきたというところだと思います。
映像授業、デジタル教科書等による学習、アプリを用いた学習、
さらに現在はAIを活用した教材までございます。
さて、この教材についてはどのように付き合っていけばよいのか?
そのあたりを追求させていただきます。
様々、私自身も活用し、塾生にも使っていただいた結果の経験をもとにお話させていただきます。
●映像授業について
空葉理数院でも、2011年創業当初より、映像授業の方は導入させていただいておりました。
しかし、この頃は映像授業は都心部になかなかいけない地方の学生にプロの予備校講師の授業を受講していただくという名目のもと導入していた次第です。
また、個別指導では追いかけられない文系科目の対応などにも活用させていただきました。
映像授業は自宅では行わず塾で受講という形式でした。
2011年~2016年ころにおいて、
映像授業を受講する様子を見ますと、
映像を見ながらメモを取ったり、
事前に予習したものを確認しながらノートを作ったりと、
映像授業から学習内容を自らの作業をもって吸収するという事が見られておりました。
私自身もその様子を見て、効果がある学習であると自信をもって推奨しておりました。
しかし、2016年以降、徐々に様子が変わってまいりました。
映像授業のブースから筆記をしている気配がだんだん少なくなってきたのです。
ほぼ全生徒といっても良いかと思います、映像授業をみながらテキスト、ノートにメモを取らないようになっていました。
テキストを見せてもらっても明らかに筆記の量が減っています。
問題は解くけれど授業の先生の板書、言葉を書き取っていない生徒が増えてきたのです。
さらに、2018年以降に入ってくると、倍速再生でただ見て終わりという生徒も増えてきました。
「わかるの?」ときくと「たぶんわかった」というのです。
私的にはおそらく分かったつもりだろうとは思いました。
また、「板書をスマホで撮影してもいいですか?」という質問くるようにもなってきました。
ああ、これはスマートフォンの普及に伴う変化だなと私は感じました。
コロナ期に入り、さらに映像授業が浸透していき、
映像授業の受講は「受け身で見るだけ」という形態へと変わったように思えます。
生徒にとっては、
いつでも見ることができる、
メモする必要はない、
内容はわかりやすいから理解できるとなるからこのような形態になるのだと思います。
また、勉強した気になり、その実、習得は薄かったりします。
映像授業の中から、
自らの身体を使って本質の吸収を試みるか、
映像授業を「見る」という体験のみで上辺の習得を試みるか、
その感覚が前と今では変わってしまっているのかもしれません。
ただ、学習の本質は、学習する本人が自らの身体をフルに活用して、体得するところにあると私は考えております。
映像授業にしても、その授業に対する受講の仕方、体得の仕方を今一度見直す必要があるのではと私は考えております。
ただ、現在の学生は、動画を見るという部分で根強い習慣をもうすでに持っています。
それを改めることは非常に難しいですし、改める必要もないかと思います。
これから、映像授業というものはどう接してよいかという部分についてはなかなか難しい面はありますが、
体得できるような現在の時代に合わせた受講の仕方というものをプラスして指導する必要があるのではないかと考えております。



