ボディコントロールで体の使い方を伝えるプロ
うまさきせつこ
Mybestpro Interview
ボディコントロールで体の使い方を伝えるプロ
うまさきせつこ
#chapter1
仕事や家事、育児などで毎日がフル稼働。休みなく働いている自分の体に、目を向けていますか? 忙しいからと見過ごされ「肩こりがひどい」「腰・膝に痛みがある」「おなかやおしり、背中のお肉もたるんでしまりがない」という人は多いのではないでしょうか。またダンサーやアスリートでも、思うようにいかないことを、脚が開かない、O脚、背骨が固いなど、条件の良くない体だからと諦めている人もあるのではないでしょうか。
「体は、みなさんのありのままの姿を映し出しています。つい足を組んでしまう、いつも背中を丸めてデスクワークをしている、片方の足に体重を乗せて立っているなど、無意識に行っていることが体に負担をかけ、ゆがみや痛みなどを引き起こします。
これらトラブルの改善を目指すためには、意識を変えることが大切です。まずは、自分自身の体を知ることから始めましょう」
そう話すのは、「うまさきせつこモダンバレエ研究所」のうまさきせつこさん。神戸や大阪の教室での定期レッスン、神戸を中心に東京でも「うまさきせつこのボディコントロール®」のワークショップを開催しています。
うまさきさんのボディコントロールでは、体を支える骨の本来あるべき位置を確認し、頭や首、手足をつなぐ体の軸、つまり体幹を整えることで「無理なく使える体づくり」を教えてくれます。
「例えばイスに座ってパソコンを見ているとき。猫背になるのは、首が前に落ち肩甲骨が上がり、おなかも縮んでしまうから。ハッと気づいて体を起こしても、骨盤が前や後ろにずれてきつい状態では、すぐに疲れてしまいます。背筋を伸ばすにもほとんどの方が、無理なく背骨が伸びる使い方を知りません。骨の位置感覚を身に付けて、自然に姿勢を保てるようにしましょう」とうまさきさん。体の位置、使い方がわかれば、「ボディラインもすっきりし、中には体重が8キロも落ちた人もいます」と話します。
#chapter2
受講者のコンディションを見極め、一人ひとりの体に触れながらワークショップを進めるうまさきさん。ゆっくりと誘導し、体の使い方を体感してもらうと言います。
「ボディコントロールは、頭で考えるより感覚的に感じていくもの。自分の体で感じ取ったことは、それが自分にとってよい状態だということが理屈抜きでわかります。あとは意識すること。心と体はつながっているので、自分の意志を伝えることが大切です」
また感覚で理解できるように、うまさきさんは受講者と会話をするとき難しい用語を使わないようにしているそうです。
「例えば、三角筋(主に肩に関わる筋肉)とか肩甲挙筋(主に肩甲骨に関わる筋肉)とか、筋肉の名称を言われてもすぐにピンとこないと思います。『肩のこのあたり』『背中のこのへん』と実際に手を添えながら導くことで、具体性をもって伝えています」
人の体は、頭部、手足、胴体といった別々のパーツをおもちゃのように組み立てて成り立っているわけではありません。骨や筋肉、神経はもとより、指先の爪から髪の毛1本まで一つのラインでつながっています。意識が体を変えていくのはそのためで、全身をしなやかに連動させながら、ボディコントロールへの理解を深めてほしいと話します。
#chapter3
創造性と表現力に富んだモダンバレエのダンサーとして舞台に立つうまさきさんは、心を解放して楽しみながら体を動かすことを大切にしています。
「ボディコントロールのレッスンは、難しいことをやっているわけではく、顔をしかめるようなつらいレッスンをしているわけでもありません(笑)。みなさんの状況にあわせて、できるやり方で、ゆるゆるとやっています。スタジオは『あ、ほんとだ。ぜんぜん楽!』『私にもできた』など、にぎやかな声であふれています」と笑顔を見せます。
「私も完璧ではありませんので、調子が悪いときもあります。でも、スタジオで受講生の方に会うと元気になります。人が持つエネルギーって不思議ですよね。スタジオでみなさんと接する中でさまざまな気づきをもらい、ハッとさせられることもよくあります。みなさんに骨の位置感覚や体の使い方をお伝えする中で、私自身が多くのことを学び、意識や体が変わっていくのもありがたいことですね」とうまさきさん。
「緊張していると妙なところに力が入ってしまい、できることもできなくなりますよね。体で感じることを面白がっていただければと思います」とメッセージをくれました。
(取材年月日:2018年12月)
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Profile
ボディコントロールで体の使い方を伝えるプロ
うまさきせつこプロ
ダンスインストラクター
うまさきせつこモダンバレエ研究所
脚や股関節、肩、首の盛り上がり、正座できないなど体の辛い悩み、ダンサー、アスリートのしたいことがうまくいかない現状に自ら 編み出したボディコントロールで向き合う。定期クラス、WS、パーソナルレッスン
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