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学校で困っている子どもや、子育てに悩むママの「心のよりどころ」でありたい

通常学級での学びをサポートする発達相談&学習支援のプロ

木村知子

木村知子 きむらともこ
木村知子 きむらともこ

#chapter1

勉強の困った!を解消し、子どもとママの心の負担を軽くする救世主!

 神戸市を拠点に、子どもの発達相談や学習支援を行っている「まちるど」。運営のかたわら、自ら講師・カウンセラーとして学習に困っている子どもや子育てに悩む母親を支援しているのが代表の木村知子さんです。

 「きっかけは2015年に開業した児童英語教室です。学習に困り感を持つ子どもが通っていたのですが、既存の教材や指導方法では効果的な学習が難しいと感じました。そこで、『まちるど』を立ち上げたんです」

 木村さんのもとで展開しているサービスは3つ。1つ目は、発達障害や自閉症、グレーゾーンなど発達に凸凹のある子どものための学習支援教室。2つ目は、母親を対象とした子育ての悩み相談や発達障害理解セミナーの開催。そして3つ目が、発達障害、学習に困っている子どもを支援している人たちのサポート活動。その中でもメインとしているのが学習支援教室です。「一般的な学習塾と違うのは、勉強のつまずきの原因となる発達の凹の有無や具体的な箇所を分析する点。つまずきがわかれば有効な支援策を見つけることができます」

 一人一人の個性にあわせて学習内容はすべてカスタマイズ。教室に通う前には必ず子どもの母親と話し合いの場を設けます。「1時間ほど話をさせていただき、相談の上で学習内容を決めます」と木村さん。授業は完全貸し切り・マンツーマン形式。1カ月2コマもしくは4コマ(1コマ60分)の選択制で、連続授業にしたり曜日・時間を固定したりとスケジュールも自由。入会金も必要なく、気軽に利用できるのが魅力です。

#chapter2

点数を上げる指導ではなく、自己肯定感と自信を高めるための支援を

 まちるどを開業して以来、数多くの母子を支援してきた木村さん。その経験から「次のような悩みを抱えている場合は、認知機能のどこかに弱さがある可能性も考えられます」と推測します。

・宿題を終わらせるのに2時間以上かかる
・非常に忘れ物が多く、嫌なことに取り掛かるまで相当時間がかかる
・子どもとの会話がいまいちかみ合わない、しっくりこない

 これらの不安を抱えたまま日々の子育てに奮闘する母親が多い理由として、機能の弱さが学習や生活に影響していることが一般的にあまり知られていない現状があると木村さんはいいます。「勉強ができないという悩みは多いのですが、ただ勉強する気がない、やりたくないという子もいれば、実は機能凹が原因で勉強ができなくて困っている子もいます。でも、はた目にはその違いは分かりません。その見極めを行い、一人一人の得意なこと、不得意なこと両方に目を向けて機能改善をサポートしていくのがまちるどの学習支援です」

 中でも効果的なのが得意を活かしやすいゲームや遊びの要素を取り入れた学習方法。ただ勉強を教えるのではなく、たとえば漢字や計算の問題をかるたやボードゲームにして授業に取り入れています。「まずは学びが楽しいと思える環境作りから。そして学習支援と機能トレーニングでできる!を増やし、自己肯定感を高めていきます。塾と療育の間のような存在ですね」と木村さん。

 その効果はてきめんで、授業が終わっても帰ろうとしない子どももいるのだとか。母親からも「親子の宿題バトルから解放された」「毎日のイライラが減って笑顔が増えた」「親子間のコミュニケーションが豊かになって関係性も良好になった」と好評のようで、木村さんも満面の笑みを浮かべます。

木村知子 きむらともこ

#chapter3

24時間相談できる「駆け込み寺」のような存在に

 開業以来、常に全力で走り続けてきた木村さん。徐々に手応えを感じ始めている一方で、最近は新たな課題も浮き彫りになってきたと話します。「まちるどのサービスはニッチで専門性の高い分野です。それはつまり、社会における認知度だけでなく子どもを支援する教室の数も不足しているということ。実際に、同様の教室が近くにないからという理由で遠方からまちるどに通っている子どももいます」

 そうした現実に対して、まちるどができることはないのでしょうか?

 「実は、サービスを立ち上げた時から『プラットフォームになりたい』という思いを持っていました。このサービスは、教育、心理、身体面など多岐にわたる分野の専門知識と技術が求められます。そのすべてを網羅している専門家を探したり、いちから育てたりするのは容易ではありません。まちるどがすべてを解決するのではなく、さまざまな専門家と役割を分担しながらサポートしていくことができたら、と思っています」

 子どもが自宅に近い場所でいつでも気軽にサポート受けられること。それが理想的な環境だと話す木村さん。その視線の先には、さらに大きな目標を描いています。

 「駆け込み寺のように24時間いつでも悩みを聞いてあげられる体制をつくりたいんです。まちるどは『マザーズ&チルドレン』の略です。子どもはもちろん、母親も含めて、今、困っているすべての母子をサポートしていきたい。強くそう思っています」

(取材年月:2021年6月)

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木村知子

通常学級での学びをサポートする発達相談&学習支援のプロ

木村知子プロ

子育て&学習支援トレーナー

完全個別学習支援教室 まちるど

発達障害、グレーゾーンの子どもの学習能力と社会性を伸ばします!ママへの手厚いサポートも!教育、心理、発達を専門に高度なケアと息の長い支援で寄り添います。必要なものが全部そろうママと子どもの総合支援室。

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