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体を動かすことが好きになるよう、楽しさを重視した子ども向けの運動教室を展開

楽しく遊びながら子どもの運動能力向上を目指すプロ

坂東篤

坂東篤 ばんどうあつし
坂東篤 ばんどうあつし

#chapter1

遊びを通じて「走る、跳ぶ、投げる」の基本動作を養うプログラムを提供

 「年齢を重ねてもウオーキングをするように、運動は健康維持に欠かせないものです。当方では生涯にわたり生き生きと過ごせるよう、遊びを通じて子どもたちの身体能力を向上させ、運動を好きになってもらうことで、継続的に体を動かす下地を作ります」

 そう語るのは、「バンボーキッズスクール」の代表・坂東篤さん。兵庫県三田市と丹波篠山市、三木市で、年少から小学生を対象にした子ども向け運動教室を展開しています。

 「走る、跳ぶ、投げるといった基本動作を組み込んだプログラムを提供しています。いろんなことに挑戦する中で、自分で考えて行動する力や状況を適切に判断する力を育み、お友達と触れ合うことでコミュニケーション能力を養います」

 教室ではかけっこをしたり、飛び跳ねたり、子どもたちの笑顔があふれています。
 「私は、教えるというより楽しむことに重点を置いています。専門的に学ぶのであれば、別のスクールがあります。ここでは『運動って楽しい』と思ってほしいのです」

 坂東さんが「楽しさ」を重視するのは、5歳から続けているサッカーに基づいています。
 「今もプレーしているのは楽しいからです。特に幼少期の頃は、サッカーの時間が楽しくて仕方なかった。勝つために厳しい練習をしていないのに、所属していたチームは小学校の時に県大会に出場できました。サッカーに夢中になれる雰囲気を作ってくれた、当時の指導者のおかげだと思います」

 子どもたちの目線に立ち、一緒に取り組む姿勢は2022年の開校時から人気で、キャンセル待ちのクラスがあるほどです。

#chapter2

少人数制で一人一人の頑張りや輝くポイントを見つけ、保護者と共有

 もともとは体操が苦手で、「できない」気持ちにも寄り添う坂東さん。「ともにを共有する教室」を理念に掲げ、子どもたちと「ともに楽しみ」「ともに喜び」「ともに成長」することを大切にしています。

 また、保護者とも丁寧にコミュニケーションをとるようにしています。背景には、体操のインストラクターとして勤務していた時の苦い経験があります。

 「ある時、話を聞かない子どもをしかりましたが、保護者の方は理解してくれると思い報告をしませんでした。ささいなことですが、感情の行き違いがあり不信感を持たれて教室を辞めてしまいました。注意をしたことや理由を保護者の方に説明していたら、家庭でフォローをしてもらえたのではと後悔しました」

 保護者と日々の出来事を共有することで、子どもがつまずいていることがあっても、自宅に戻ってからのアフターケアが可能になります。教室の方針として、体づくりだけではなく精神面のサポートも大事にしていることを保護者に伝えます。

 「例えば、いつまでたっても逆上がりができないことを不満に感じる保護者の方がいらっしゃる場合。何回もチャレンジしていた様子を報告するようにしています。『あきらめずにえらいね』と褒めてもらえることで、子どもの自己肯定感が高まります」

 坂東さんは個々に目が行き届くように、10人前後の少人数制を採用。ケガをしないよう配慮するとともに「子どもたち一人一人の頑張りや輝くポイントを見つけたい」と熱を込めます。

坂東篤 ばんどうあつし

#chapter3

バランスよく鍛え、地域の子どもたちの運動能力の向上に貢献したい

 最近の子どもたちはゲームをする時間が多くなり、体を十分に動かしていないことか課題となっています。坂東さんも子どもたちと接しながら、運動能力の低下をひしひしと感じているそうです。

 「ジャンプをしても低いので段差を超えることができなかったり、鬼ごっこで急に止まったり俊敏に方向を変えることができなくなっています。体を自由にコントロールできないので、接触してケガをするリスクが高くなります」

 また、サッカーしかしない、野球しかしないという子どもが増え、限られた部分の筋肉しか使っていないのも気になる点だとか。
 「バランスよく鍛え、動きの幅を広げることが重要で、子どもたちを見ていると、何とかしなくてはいけないと危機感を覚えます」

 坂東さんは、経済的な理由で子どもたちの活動が制限されることがないように、教室の月会費をできるだけ抑えています。
 「運動の機会は、子どもたちに平等に与えられなくてはいけないはずです。お金に余裕がある家庭だけというのはおかしな話。学習支援と同じように、運動面も支えていく必要があると考えています」

 三田市は、坂東さんが5歳の時に引っ越してから住み続けている愛着がある土地。「子どもたちの体づくりをすることが、唯一自分ができる貢献」と地域への思いを語ります。

 「教室に元気に通ってくれる子どもたちや、信頼してくださる保護者の方々のおかげで今があります。感謝を忘れず、長い人生を健やかに過ごすための基礎を作ってあげたいですね」

(取材年月:2023年12月)

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専門家プロフィール

坂東篤

楽しく遊びながら子どもの運動能力向上を目指すプロ

坂東篤プロ

運動指導

バンボーキッズスクール

遊びの中に「走る、跳ぶ、投げる」といった運動の基本動作を組み込み、楽しみながら子どもの運動能力の向上を目指す。保護者と共に技術面だけではなく子どもの精神的な成長を見守ります。

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