法律のプロ(司法書士)
浅田勲
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法律のプロ(司法書士)
浅田勲
#chapter1
神戸市垂水区で司法書士事務所を開設している浅田勲さん。34歳のときに独立開業し、主に垂水区を中心に不動産登記や会社の登記などの業務を行なっておられます。現在では、総勢5名のスタッフで運営され、多忙な日々を送っておられるとか。
「司法書士といっても、何をする人間なのか、一般の方々はよくわからないですよね。司法書士と行政書士の区別がつかない方がほとんどじゃないでしょうか。幸い、兵庫県では、兵庫県司法書士会がテレビCMなどの広報活動でその業務内容をアピールしていることもあって、街の法律家として不動産登記や会社の登記のほか、簡易裁判所での民事裁判の代理や多重債務の整理などの仕事をしているようだ、という認知はいただいているようです」と語ります。
確かに、一般の人は、マイホームを買うときに、不動産会社から司法書士を紹介されたくらいしか接点がないことも多いでしょう。
「うちでは8割から9割が不動産登記の仕事です。一般の法律相談も、CMなどの影響か、徐々に増えてきました」といいます。金融機関や不動産会社と取引をしており、普段の仕事は、不動産売買の立会いが主な業務だとか。
「大抵、午前中に不動産売買の立会があり、当事者の本人確認や意思確認、登記必要書類の確認などをします。それから午後、作成した書類の確認や登記費用の見積り、電話対応などをします。午後は大抵電話対応に追われることが多いですね」と語る浅田さん。
じっくりと業務にとりかかれるのは、大抵夕方を過ぎた頃からで、帰宅は夜の9時や10時に。ご自身の楽しみに使う時間もないように思われますが、淡々と仕事をこなしておられます。
#chapter2
大学卒業後、大阪府警に就職したという浅田さん。司法書士を目指したのは、大阪府警に2年間勤務した後だったといいます。
「大学で学んだ法律を生かし社会に貢献できる仕事、ということで司法書士を目指しました。専門学校に1年間通い、神戸市中央区の司法書士事務所に勤めたんです」と語ります。司法書士の資格試験は、勉強だけに2,3年専念して合格するかどうか、という難関。それを働きながら、しかも夜9時、10時までの残業をこなしながらも、2年後には資格を取得。その固い意志と自らを律する心が強い方だということがわかります。
「中央区の事務所に勤務していた当時は、実家の姫路から通勤していたので、電車での移動時間に勉強していました。あとは、帰宅後、深夜まで勉強していましたね。結婚を控えていたので、それで頑張れた、というのもあるかもしれません」。
専門学校で出会った奥様との結婚を目標に、資格試験を頑張ったという浅田さん。現在は、浅田さんご自身にとっても、事務所にとっても、奥様はなくてはならない存在。
「まだ子どもが小さいのですが、夫婦二人で働いており、子どもになかなかかまってやれず、かわいそうな部分もあります。でもまずは、事務所をしっかり運営することが大切。娘のことも考え、もうすぐ念願の事務所兼居宅が完成する予定です」。
#chapter3
現在、不動産登記業務が主流という浅田さんですが、今後は、相談の声を見極めながら、必要に応じて多重債務問題や賃貸トラブルなどの裁判関連業務などにも窓口を広げていきたいと考えておられるとか。
「法律を取り巻く状況は近年、劇的に変わってきています。近頃では、2003年の司法書士法改正によって、簡易裁判所における訴訟代理業務が可能になり、その業務を主に取り扱う司法書士も増えてきました。その一方で、弁護士が増員され簡易裁判所における訴訟代理業務を積極的に取り扱うようになったり、不動産登記業務を取り扱う弁護士事務所もでてくるなど、士業間における競合が激しくなってきており、今後の業務の基盤をどこに置くか、というのが司法書士事務所の課題となってきています。現在、うちは地元の不動産会社や金融機関とのネットワークで、不動産登記を事務所運営の基盤としていますが、ここを軸として新しい分野にも目を向けていかなければ、と考えています」。
一歩一歩着実に歩を進めてこられた浅田さん。2人の司法書士と資格試験に向けて勉強中のスタッフ、パートさん、右腕として活躍される奥様。和気あいあいとした事務所で、じっくりと後進を育てながら、地元、垂水の法律家として堅実に根を下ろし、これからも広く根を張り巡らせていかれることでしょう。
(2014年11月 現在)
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